諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート322」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君、先生は旅に出られる時は、携帯食料として必ずマヨネーズとチョコレートを持って行かれるそうですよ!」
子曰く、「おいおい、それは昔の話だよ。」
神北曰く、「山に登られる方は、マヨネーズとチョコレートを持って行かれるそうですよね?」
子曰く、「私は登山は趣味じゃないが、板チョコにマヨネーズをつけて食べると、これが意外にいけるんだ! 疲れている時には、パワーの補給になるんだよ!」
神北曰く、「板チョコにマヨネーズをつけて食べるんですか。 気持ち悪くならないんですかね。」
子貢曰く、「神北君、私が言った通りでしょ! 先生は筋金入りのマヨラーなんですよ。」
神北曰く、「恐れ入りました。」
子曰く、「神北君にマヨラーで感心されるとは・・・ 自慢じゃないが、若い頃は、500g入りのマヨネーズのチューブをくわえて、一気飲みならぬ、『一気吸い』したことがあるんだ。」
子貢曰く、「マヨネーズの『一気吸い』ですか! それは初耳です。」
子曰く、「子路(しろ)と回(かい)は知っているよ!」
子貢曰く、「先生と回さんの共通点は『一気』が好きなんですね!」
子曰く、「何だいそれは・・・?」
子貢曰く、「一昨日、居酒屋で飲んでいたんですが・・・ 回さんが、生ビールピッチャー一気飲みにチャレンジするのが夢だと言うので、この機会にチャレンジしたんです。」
神北曰く、「私も子路さんと飲んでいました。 『ピッチャーの一気飲みにチャレンジします』と店内放送が入ったんですよ。 チャレンジャーが回さんだとは、思いませんでした。」
子曰く、「それで、回はチャレンジに成功したのかい?」
子貢曰く、「見事成功しまして、私達四人と店の主人と従業員とで記念撮影をしたんです。先ほど先生にお見せした写真がその時のものです。」
子曰く、「そうか、子路は君たちと飲んでいたんだな。 まあ、体を壊さないようにほどほどに飲みなさいよ!」
子貢、神北そろって曰く、「はい!」
下男が次の料理を運んで来て曰く、「ほうれんそうのポタージュスープをお持ちしました。皆様はパンでよろしいですか?」
子曰く、「神北君は、パンでよろしいですか?」
神北曰く、「はい、けっこうです。」
子貢曰く、「私もパンでお願いします。」
子曰く、「では、私もパンでお願いします。」
下男曰く、「次は、メインディッシュになります。 本日はオマール海老の香草ホイル焼きです。 少々お待ち下さいませ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート321」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「まあまあまあ、子貢(しこう)よ、そう話急ぐな。 前菜が来たぞ。」
そこへ、家人下男と下女が前菜を持って入って来た。
家人下男曰く、「お待たせしました。 航空便でオマール海老と一緒に生ガキと舌平目が届きましたので、御賞味下さいませ。 前菜の生ガキです。 レモンを絞ってカクテルソースでお召し上がり下さい!」
子曰く、「これはこれは、私の好物の一つです。 さあ、子貢(しこう)、神北(かんぺき)君、召し上がって下さい!」
子貢曰く、「最初は何もつけずにそのまま、潮騒の香りにのせて生ガキ本来の味を楽しむのが私は好きです。」
神北曰く、「私もそうです。 素材本来の味を確かめてから、料理の味を楽しみたいので、活きのいいものは生で食べるようにしています。」
子曰く、「ほうほう、それはそれは、二人ともなかなかの食通だね! 私は、そんな理屈より口の中に入れた瞬間、この何とも言えないカキのプリプリ感と海のミルクの独特の風味がたまらないね!」
子貢その言葉じりをとらえて曰く、「先生こそずいぶんと語りますね!」
子笑って曰く、「そうだな! 美味しいものを心おきない者と一緒に食べると、つい思わず語ってしまうんだ。 普段の食事は一人で食べているから、余計なおしゃべりをせずに、静かに食べ物と食べられることへの感謝をしつつ味わって食べていますよ。」
神北曰く、「今日は、せっかくの御馳走ですから、楽しい会話をしながら味わいたいものですね!」
子くつろいで曰く、「さあさあ、お次が来ましたぞ!」
下男が運んで来て曰く、「次は先ほどの舌平目のパイ包みです。 こちらは、ムール貝、たこ、芝海老、イカ等と海藻が入りました海鮮サラダです。 どうぞお好みのドレッシングでお召し上がり下さいませ。 先生は、ノンオイルの梅じそドレッシングでお願いします。」
子曰く、「はい、お気遣いありがとう! わかりましたよ。」
神北曰く、「先生、コレステロールを気にされているんですか?」
子曰く、「神北君、私は、何を隠そう、実はマヨラーなんだよ!」
神北曰く、「マヨラーなんですか!」
子曰く、「若い頃は、何にでもマヨネーズをつけて食べていたんだ。」
神北曰く、「へぇ~」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート320」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
迎賓の間では、円卓のテーブルが用意されていた。
子曰く、「さあ、二人とも座ってくれたまえ。 まずは食前酒で乾杯しよう。」
三人ともグラスを取った。
子曰く、「三人の出合いに、そして、それぞれの御両親に、それぞれの御先祖様に・・・ では、乾杯!」
子貢(しこう) 、神北(かんぺき)揃って曰く、「乾杯!」
子曰く、「神北君、今日の料理はフレンチだが・・・ 君の趣向に合いますかな?」
神北曰く、「はい、大丈夫です。」
子曰く、「今日は、フランスから空輸で極上のオマール海老が入ったとかで、フレンチになったと料理長が言っていたぞ。 メインはオマール海老だが、君の趣向に合いますかな?」
神北曰く、「はい、大丈夫です。」
子貢曰く、「神北君、私は衛の国の実家に帰ってましてね!」
神北曰く、「はい、そうですか。」
子貢曰く、「私の国の実家は、造り酒屋なんですがね。」
神北曰く、「はい、そうですか。」
子貢曰く、「実家に帰ってのんびりしている時に、とある所で、絶世の美女にめぐり会ったんですよ・・・」
神北曰く、「はい、そうですか。 それで・・・」
子貢曰く、「その女性は、気品があって、また気さくでね。 また話上手なんすよ。」
神北曰く、「ああ、そうですか。 それで・・・」
子貢曰く、「その女性は、結婚されているんですがね・・・ 御主人は魯の国に出張中だということで、留守でした。 ぜひ御主人にお会いしたかったんですがね・・・」
神北曰く、「はい、それで・・・」
子貢曰く、「奥様に伺ったところ、この御主人は、イケメンで、武芸全般に長(た)けていて、頭脳明晰で、仕事が出来る。 衛でもその名を知れる切れ者だそうですよ。」
神北曰く、「はい、それで・・・」
子貢曰く、「私は、そんな人物に是非面識を持ちたかったので、今度お帰りになられたおりには、ぜひ一度お会いしたいと、お奥様にお願いしたんでよ。」
神北曰く、「そんな方なら、私もぜひ一度お目にかかりたいものです。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート319」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう) 曰く、「そうです。 もう一つの顔は、何を隠そう・・・」
神北(かんぺき)曰く、「それは何ですか? 子貢さん、もったいをつけないで下さいよ。」
子貢曰く、「何を隠そう、先生はスーパー霊能者なんです!」
神北曰く、「スーパー霊能者! どういうことですか?」
子曰く、「おいおい、子貢よ、勝手につくっていはいかんよ。 私はそんなことを言っておらんぞ!」
子貢曰く、「でも先生、まんざら嘘ではないでしょう。」
神北曰く、「先生、この写真は、間違いなく心霊写真ですか?」
子曰く、「間違いない、本物だ。」
神北曰く、「では、この少年は誰ですか?」
子曰く、「私の霊感では、これは少年時代の子路(しろ)であろう。」
神北曰く、「では、この少女は・・・」
子曰く、「この少女は、写真の角度によって、少女にも、大人の女性にも、また、この角度から見ると、老女にも見えてくる。 この少女はおそらく、人間ではあるまい。 なにかの精霊の類(たぐい)であろう。」
子貢曰く、「では、先生、神北君の顔の横のこれは何ですかね?」
子曰く、「これは、 物の怪(もののけ)の類であろう。 多分、少女につき従う眷族(けんぞく)であろうよ。」
子貢曰く、「眷族ですか?」
子曰く、「そうだ。 少女の使い走りってとこかな。」
神北曰く、「先生、写真一枚見て、どうしてわかるんですか?」
子貢曰く、「神北君、先生は先ほどから、『私の霊感では・・・』と言っておられるだろう。」
神北曰く、「霊感ですか? ・・・先生、それはどうやったら得られるんでしょうか?」
子曰く、「まあ、それはともかく今日は、神北君との親睦もかねて、ランチでも食べて雑談でもするとしようぞ。」
そこへ家人の下女が入って来た。
下女曰く、「御主人様、お食事の用意がととのいました。 迎賓の間へお越し下さいませ!」
子曰く、「はい、すぐいきます。 御苦労様。 ・・・では諸君、まいろうか。」
子貢、神北そろって曰く、「はい、御馳走になります。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート318」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「二人ともずいぶん盛り上がっているようだね。 何か面白いことでもあったのかい?」
子貢(しこう) 曰く、「はい、一昨日、回(かい)さんと私で居酒屋に飲みに行ったおり、偶然隣の部屋に子路(しろ)先輩と神北(かんぺき)君も飲みに来てまして、ひょんなことから合流して四人で飲んだんです。 その折に、閉店間際に四人と店のものとで記念写真を撮ったんです。 神北君が、昨日、講義が終わった後で、写真を取って来てくれたんです。 たまたま写真を今日持って来てくれて、私にも頂いたんです。・・・ その写真が面白いんですよ。」
子曰く、「ほう、そうかね。 面白い写真とは、私も見てみたいね!」
子貢曰く、「先生、よかったら見て下さい! 回さんいい顔して写っていますよ。」
子曰く、「それはそれは、よかった。」
孔子先生は、出された写真を手に取り、顔を前に出し写真をのぞきこんだ。
子曰く、「皆いい顔してるね! ・・・ 子貢よ、子路の横に少年がいるね! ここにも少女がいるね! ・・・どうして子供がいるのかね? 子供はこんなところにいちゃいかんよ! もう寝てる時間だろうが・・・ 男女七歳にして、居酒屋に席を同じゅうせず!」
子貢曰く、「先生、居酒屋に子供はいませんでしたよ! ところが写真に写ってたんですよ。」
子曰く、「子貢、もしかしてこれは心霊写真か!」
神北無言でうなずいた。
子貢曰く、「そうかもしれません。 ・・・先生、ここ見て下さい!」
子曰く、「神北君じゃないか。」
子貢曰く、「神北君の顔の隣に・・・写っているでしょ。」
子曰く、「何だこれは? ・・・ 心霊写真に間違いないな。」
子貢曰く、「神北君、実は先生にはもう一つの顔があるんですよ!」
神北曰く、「もう一つの顔ですか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート317」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)曰く、「子貢(しこう)さん、昨日の総合講義の後で居酒屋「論民」に寄って、記念写真を取ってきました。 4枚頂いてきましたので、一枚持って行って下さい。」
子貢曰く、「そうですか。 それはご苦労様です。 では早速見てもいいですか?」
神北曰く、「はい。 どうぞ、どうぞ!」
子貢曰く、「あっ、回(かい)さん、いい顔してますね! あっ、これ何ですか? 子路(しろ)先輩の横に立っている少年は・・・」
神北曰く、「それなんですよ。 ・・・ここも見てくれますか。 ここです!」
子貢曰く、「これは、少女の顔ですね。」
神北曰く、「そう見えますよね! 私の顔の隣にある、黒い毛むくじゃらな足があるでしょう。」
子貢曰く、「神北君、この写真は、一体何ですか? ひょっとしてこれ心霊写真ですか?」
神北曰く、「子貢さん、子路先輩の子供の頃の話は本当のことだったんですよ!」
子貢曰く、「例の林間学校の怪談話ですか。」
神北曰く、「子路先輩が、写真を撮られるのを嫌がっていたのは、これを見ればわかるような気がしますよ!」
子貢曰く、「そうだね。 しかし何故、君の顔の隣に毛むくじゃらな足があるんだろうね。例の親父グモに好かれたのかねぇ・・・」
神北曰く、「冗談よして下さいよ! たまたまですよ!」
子貢大声で叫んで曰く、「神北君! 君の後ろ・・・」
神北曰く、「えっ・・・ 後ろですか・・・」
子貢曰く、「振り向かないほうがいい・・・ 君の後ろに例のものが・・・いる。」
神北曰く、「えっ・・・冗談でしょ! まさか本当に・・・」
子貢曰く、「僕の方を見て、例の少女と親父グモがニコニコ笑ってるよ。」
神北青ざめて曰く、「俺もう子路先輩と絶対一緒に写真撮りませんから!」
子貢曰く、「神北君は、意外と怖がりなんだねぇ~ 何もいやしませんよ。」
神北曰く、「子貢さん、もう脅かさないで下さいよ!」
子貢曰く、「悪い悪い、ついからかってみたくなっただけだよ。」
そこへ、孔子先生が、入ってこられた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート316」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
明日の先生との約束を受けたものの、一抹の不安がよぎった。
それは、妻と子貢(しこう)とのツーショット写真である。
神北(かんぺき)曰く、「何故、子貢は俺の素性を知っていたのだろうか? もしかして、俺の素性は先生にバレていたのではないか? 妻の写真といい、先生のランチのお誘いといい、間が良すぎる。 やっぱり何かある。」
一夜明けて、身支度を整えた神北は、居酒屋「論民」での記念写真を持って出かけて行った。
途中、先生に手土産にと四越(よつこし)デパートに寄って、ねこ屋の栗ようかんを買って行った。
約束の30分前についた神北は、家人に控えの間に通された。
家人曰く、「神北さん、よくお越しいただきました。 主(あるじ)は、仕度中です。 お茶をお持ちしますので、今しばらくここでお待ち下さいませ。」
神北曰く、「はい! 失礼ですが、今日の会食は、先生と私だけでしょうか?」
家人曰く、「いいえ、もうお一方お呼びしています。」
神北曰く、「そうですか・・・ 私ともう一人ですか。」
家人曰く、「はい、では、ごゆるりと・・・」
神北曰く、「あっ・・・これ 先生に手土産です。」
家人曰く、「ありがとうございます。 神北さん、お気遣いなさらないで下さい!」
そうこうしているうちに、もう一人の客人が来られたようであった。
控えの間の窓越しから、渡り廊下の方を眺めていた神北の顔色が変わった。
家人に案内されて控えの間に入って来たのは子貢であった。
子貢入って来て曰く、「神北君、おはよう! 元気ですか? 一昨日はずいぶん飲んだね! しかし、思いがけず楽しかったよ。」
神北曰く、「はい、子貢さんとお近づきになれて私も光栄です。」
子貢、神北の肩に手を回して曰く、「お世辞なんか言わなくていいよ! お互い忌憚(きたん)のない話ができたんですよ。 これからは、孔家の門人として力を合わせていきましょうや! よろしく頼みます。」
神北心の中で呟いてい曰く、「肩に手を回して、上位に立とうとするやな奴だぜ!」
子貢曰く、「神北君、何か言いましたか?」
神北曰く、「いえ、何も言ってませんよ。」
子貢曰く、「あっそう。 何か、やな奴だと聞こえたもんでね・・・ まぁ、座って世間話でもしようや。」
神北曰く、「そうですね。」
神北心の中で呟いて曰く、「子貢、こいつ、霊能者か! 俺の心を読んでるな。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風