2010年12月4日土曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート315

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート315」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

神北(かんぺき)非通知の電話を受けて曰く、「おい、もしもし、よく聞けよ! 勝手に電話をかけてきて、非通知はないだろう! え~、マナーってものがあるだろう! ボケ! プープー」

非通知の電話に腹を立てた神北は、一方的に切ってしまった。

神北イライラの極致達して曰く、「まったくもって・・・ 非常識の輩(やから)が多くなったものだ! まったく今日という日は、何なんだ! 明日は、お祓いに行こう!」

神北電話を受けて曰く、「はい、塾生の神北です!・・・」

電話をかけてきたのは、孔子先生であった。

子曰く、「神北さんですか?」

神北曰く、「はい、神北です。」

子曰く、「先ほどは、私から電話をしておいて、非通知電話をかけて申し訳ない!」

神北曰く、「え~、先ほどの非通知の電話は、先生だったんですか?」

子曰く、「そうだよ! 私も携帯を持つようになってから、却って不便を感じているんだよ!」

神北曰く、「それはまた、どうしてですか?」

子曰く、「しいて言えば有名税というものかねぇ~」

神北曰く、「有名税ですか?」

子曰く、「私も、世間では少しは名が知られるようになったと言うことかね! そのため、知人でもない者から電話がかかっくるんだよ! 『孔子せんせいですか? 私は先生の弟子の子路(しろ)さんの友人のまた友人の弟の友達なんですが・・・』というふうにね! かけてくる理由は様々だが、便利なはずの携帯電話にかえって翻弄されて、使われてしまうことになってしまった。 そのため、よほどの者でない限り、携帯の番号は教えない代わりに、こちらも予防策として非通知にしているんだよ。 それでも、どこできいたのか、見ず知らぬ者からの電話がかかってきてね! 持つのをやめようと思っているんだが・・・ 家人が『先生に何かあったら困ります』というので、一応、携帯している。 今はもっぱら直近の弟子にだけ、メールでやり取りしているだけなんだがね! そういうことで神北君、失礼したね!」

神北曰く、「はぁ~、こちらこそ、相手もわからずに、いきなり怒って一方的に電話を切って申し訳ありません・・・失礼をお詫びします。」

子曰く、「それでは、お互い様ということで許してくれ! ・・・それはそうと、これもまたいきなりですまんが明日午前11時半に私の所へ来てランチでも一緒にしないかな?」

神北曰く、「はい、私は構いませんが・・・ 何か私にお話があるんですか?」

子曰く、「いや、特別な用じゃないんだ。 私は神北君とお互いを知って打ち解けたい! 明日ランチい来てくれるかな?」

神北曰く、「いいとも! いえ、はい、喜んでお伺いします。」

子曰く、「では決まりだ。 明日11時半に待っているからね!」

神北曰く、「はい。」

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年12月3日金曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート314

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート314」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

子路(しろ)からかかってきた電話に、話の途中で一方的に切られたことでさらにイライラのつのる神北(かんぺき)であった。

神北曰く、「今日、何と言う厄日だ! 先生と多くの塾生の面前で子路の暴露によって恥をかかせられ、記念写真を取りに行けば、毛むくじゃらな足が俺の顔の横にあるわ、女房から妙な写真が送られてくるわ、今日という今日は、天中殺と大殺界が同時に来たようなものだ! ちくしょう!」

そこへいきなり携帯電話の着信呼び出し音が鳴った。
ちなみに神北の着信音は、「イッツ ア スモール ワールド」である。
着信の相手は女房であった。
女房の電話に出ようとしたが、何故か、ワン切りであった。
すぐかけ直したが、何故か、女房は電話に出ない。

神北さらにさらにイライラして曰く、「俺は、何か得体のしれないものにひょっとして憑依されているのかもしれないぞ! お祓いしてもらわないとまずいな!」

そんなこんなで、たわいのないことをブツブツ独り言を言っている時にメールが届いた。

「ユー ガット ア メール・・・・」

神北の女房からのメールであった。

メール文「ダーリン、元気~ぃ? 私、私よ。 あなたのこと大好きなメグちゃんよ! 写真見たみたいね! どう? 驚いた? 一緒に写っているイケメン、あなたの友人の子貢(しこう)ちゃんよ。 ついこの前、私の自宅に来てね、仲良しになっちゃったの・・・ 子貢ちゃんがね、熱い眼差しで私を見つめてね、是非二人きりの写真が欲しいと言うのでOKしちゃったの。 ダーリンごめんね! 子貢ちゃん、プレゼントをいっぱい持って来てくれたので、つい嬉しくなって、あなたのこと全部ばらしちゃったの・・・ ダーリン、怒ってる? ごめんね。 では、お体気をつけて、お仕事がんばってね。 いとしのメグちゃんより。 バイビー」

神北メールを読んで曰く、「何じゃこりゃぁ~ いいかげんにせえよ~ 俺をなめとんのか~ あ~、めまいがする!」

そんな最中に神北の携帯に非通知の電話が入った。

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年12月2日木曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート313

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート313」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

神北(かんぺき)は、写真を見て、その時は動揺したものの、真相がわからないので、妻に電話をかけてみることにした。
「・・・ただ今電話に出ることが出来ません。 もう一度おかけ直しください。 プープー」
妻は電話に出なかった。

神北ちょっとイライラして曰く、「おい、有閑マダムさん、旦那様の電話に出なさいよ!」

神北こと祝歓迎(しゅくかんげい)は、気を取り直してメールすることにした。

メール文「ママお元気ですか? 出張中のあなたを愛しているダーリンです。 今日、郵便が届きました。 写真一枚入っているだけでしたが、これは何でしょうか? お暇らな、私の携帯にすぐお電話下さい! お待ちしております。」

神北ため息をついて曰く、「祝鮀(しゅくだ)の娘婿というだけで、何で俺が女房に気をつかわなきゃならないんだ! ああ~、やだやだ。」

しばらく電話を待っていたが妻からの返事は無かった。
そこへいきなり、子路(しろ)からの電話が入った。
神北は、子路からの電話を受けた。

子路曰く、「神北ちゃん元気! 昨日は遅くまで付き合ってもらってありがとさんよ!」

神北曰く、「いえ、こちらこそ、昨日は先輩と回さん、子貢さんと四人で思いがけなく一緒に飲むことが出来て楽しかったです。」

子路曰く、「おう、そうか! 今日は講義中に呼び出して悪かったな! 今日のことは、今朝からのなりゆきで、暴露してしまうことになっちまった。 神北、許してくれよ!」

神北曰く、「私も先輩の突然の発言に動揺しましたよ! でも、いつまでも隠しておくわけにはいきませんから、結果的には良かったんじゃないでしょうか。」

子路曰く、「おう、そうか! 神北ちゃんがそう言ってくれるなら嬉しいぜ!」

神北曰く、「先輩、それで私に何か用件があっての電話じゃないですか?」

子路曰く、「そうだ! そうだ! 実は先ほど俺の所に先生から電話があってな、『神北の携帯番号を教えてくれ!』と言うから、『本人に断ってからじゃないと教えられない。』と言ったんだ。 それで電話したんだ。」

神北曰く、「そうですか。」

子路曰く、「神北ちゃん! 先生に電話番号を教えてもかまわないか?」

神北曰く、「はい、別にかまいませんが・・・ どうして先生が私の電話番号を聞いてきたのですか? 先輩、理由を知っていたら教えて下さいよ!」

子路曰く、「俺は何も聞いていないから知らない! 先生から電話があったら直接話をしたらいい。 ではな・・・ ピッ」

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

2010年12月1日水曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート312

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート312」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

亭主曰く、「神北(かんぺき)はん! 何ぞ心当たりでもあるんですかいな?」

神北曰く、「いや、たいしたことではない。 それでわ写真をいただいて帰ります。 また四人で飲みに来させてもらいます。 京華(きょうか)さんに神北が『昨日は楽しかった。 ありがとう。』とお伝え下さい。」

亭主曰く、「へい、そりゃもう京華はん、喜びます。 伝えときますよ。」

神北曰く、「それでは、急ぎますのでこれで失礼します。」

亭主曰く、「それでは、またのお越しをお待ちしております。」

神北は、居酒屋「論民」を後にして、間借りしている商家の離れへと向かった。

神北ブツブツ独り言を言って曰く、「人の神霊写真は見たことあるが、自分が写っている写真に、それも俺の顔の横に毛むくじゃらの足が出てやがる・・・ 気持ち悪いぜ! どうして俺の隣なんだ?」

商家に着いて、裏口に回ろうとしたところで、店の手代に呼び止められた。

手代曰く、「神北さん、お店の方に手紙が届いております。 取りに来て下さい!」

神北曰く、「ああ、ありがとう! すぐに取りに行くよ。」

手紙を受け取った神北は、差出人を見て曰く、「妻からじゃないか! 何故手紙なんだ? いつもはメールで来るのにどうしたことだ。」

離れに入ると早速手紙の封筒を開けた。
一枚の写真だけがその中に入っていた。

神北独り言を言って曰く、「ゲェッ! なんじゃこりゃ!」

その写真には、あの子貢(しこう)とツーショットでピースまでして笑顔で写っている妻の姿があった。

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことん

天意天風

2010年11月30日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート311

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート311」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

総合講義を終えた神北(かんぺき)は、急いで会場を出て行った。
神北の向かった先は、昨日四人で飲んだ居酒屋「論民」である。

神北曰く、「まさか子路(しろ)が総合講義でばらすなんて・・・ まぁ、どうでもいいや~。」

居酒屋「論民」の店の前までやって来た。
玄関に「只今仕度中」の札がぶら下げてあった。
神北は、玄関の戸を開けて入っていった。

神北曰く、「こんにちは~!」

近くにいた店員曰く、「お客様、お店は只今仕込中です。 営業は午後の4時からです。」

神北曰く、「わかっているよ! 昨日、ここで飲んだ者です。 記念写真を頂きにきたんです! できていますか?」

店員曰く、「あっ、はい! ピッチャー一気飲みに見事成功された顔回(がんかい)さんのお連れの方ですね!」

神北曰く、「そうです!」

店員曰く、「少々お待ち下さい! 亭主を呼んでまいります。」

しばらくすると、亭主が茶封筒を持ってやって来た。

亭主曰く、「神北はん、毎度御ひいきにありがとさんでおます。」

神北曰く、「亭主! 写真はできておりますか?」

亭主曰く、「はい、皆様方、なかなかいいお顔で撮れていますよ!」

神北曰く、「そうですか! ちょっと見せてくれますか。」

亭主曰く、「はい、はいどうぞ。」

神北曰く、「亭主、昨日写真を撮った時に、ここに写っているこんな子供はいましたかね~?」

亭主曰く、「そうです! そのことなんですがね・・・ うちに、こんな子供はおりまへん! ここに毛むくじゃらなけったいな足、見えますか? それとここ見ておくんなはれ。」

神北曰く、「どこどこ?」

亭主曰く、「ここですがな。 ぼんやりして、はっきり写っておまへんが、もう一人女のお客さんの顔がありますな!」

神北曰く、「ゲェッ! 子路先輩の言っていたことは、本当だったんだ。」

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年11月29日月曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート310

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート310」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

子曰く、「子貢(しこう)よ、お前の好みなぞ聞いてない。 どんな女性か、客観的な見解を言ってくれ!」

子貢曰く、「先生、どうしたんですか? 神北(かんぺき)の奥方に関心があるんですか?」

子曰く、「子貢、実のところ、お前は神北の奥方はどんな女性だろうと関心があったから会いに行ったんだろうが?」

子貢曰く、「ま~、はい、・・・そうです。」

子曰く、「それでどうなんだ?」

子貢曰く、「奥方は、見た目は、下ぶくれのおたふく顔で小太りの女性です。」

子曰く、「そうか、私好みだね! 当然のこと、写真は撮ってきたんだろうね!」

子貢曰く、「え~、はい。 先生は、ぽっちゃり系が好きなんですか?」

子曰く、「どちらかと言えばだ。」

子貢曰く、「私は、目鼻立ちがはっきりしたスレンダーな女性が好みです。」

子曰く、「子貢よ、お前の好みなんぞは聞いておらん! そんなことより、早く写真を見せなさい!」

子貢曰く、「はい、先生、デジタルカメラですから、ここから写真をおくって下さい。」

子曰く、「なんじゃこりゃ! ツーショットじゃないか。 しかも、お互いにピースなんかしちゃって・・・」

子貢曰く、「はい、記念に写真を撮りたいとお願いしましたら、心よく応じて頂けたものですから・・・」

子心の中で呟いて曰く、「子貢よ! 私は今、お前に嫉妬している。」

子貢曰く、「奥方と一度(ひとたび)対座して話をしてみると、かなりの弁才家で頭の回転の速い、才女でありました。」

子曰く、「いいね~、私の好みにピッタリだ! 奥方、なかなか可愛いじゃないか。 この笑顔がまたいいね~。 気に入った。」

子貢曰く、「先生、御言葉を返すようですが、先生の好みなど聞いておりません。」

子曰く、「おうおう、そうであったな・・・ 話を続けたまえ。」

子貢曰く、「衛の霊公が重い病にかかっており、今にも命が危ういとのことです。 父の祝鮀(しゅくだ)は、霊公が亡くなれば、衛は家督争いで国が乱れることを恐れて、その対処法を孔子先生に内密で相談したいとのことです。」

子曰く、「そうであったか。」

子貢曰く、「そんなこんなで、神北と祝歓迎は間違いなく同一人物です。」

子曰く、「子貢よ、御苦労であった。 早急に神北を呼んで話をしてみよう。 子貢も同席してくれたまえ!」

子貢曰く、「はい、わかりました。」

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

2010年11月28日日曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート309

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート309」だ。

諸君、昨日の引き続きであります。

子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)は、衛の内務大臣祝鮀(しゅくだ)の娘婿で同じ祝(しゅく)で、名は歓迎(かんげい)です。」

子曰く、「そうか! 衛の祝の娘婿であったのか。」

子貢曰く、「はい。」

子曰く、「子貢よ! 何故そんな大事なことをすぐ報告しないんだ。 私の携帯電話の番号は知っているだろうよ!」

子貢曰く、「はい、そうですが、先生がお忙しいと思いまして・・・」

子曰く、「メールでもいいじゃないか。 まあ、それはよい。 ・・・続けてくれたまえ。」

子貢曰く、「はい、祝歓迎の自宅を突き止めて、神北と同一人物かどうか、祝の御内儀に直接会って確かめた方が早いと思い、書状をしたため、手土産を持ってお供をしたてて乗り込んだんです。」

子曰く、「ほうほう、子貢よ、なかなかやるじゃないか! それから、それから・・・」

子貢曰く、「はい、最初は私の事を警戒されておりましたので、孔子の門弟の一人であることを包み隠さず誠実に話をしました。」

子曰く、「ほうほう、それで・・・ 神北の奥方と会って何を話したんだ。」

子貢曰く、「奥方の言われる事には、神北は義父から『弟子となって孔子塾に潜入せよ!』と命を受けたとのことです。 目的は、『孔子を祝鮀の政治顧問となるようつなぎをつけよ!』 また『弟子の中でこれはという逸材を見出し、仕官させるべく渡りをつけよ』等々でありました。」

子曰く、「そうか、私の推理通りだな! それで奥方はどんな女性だ?」

子貢曰く、「どんな女性と言われましても、私の好みではありません。」

この続きは明日また・・・。 
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風