本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート350」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)2階の下駄箱の前で曰く、「『“こ”の一番』は・・・すでに確保されているな!よし! ・・・私はいつもの『“あ”の一番』に入れるぞ! ・・・あっ!・・・すでに使われている。 ・・・誰だ俺の専用の番所を使っているのは?」
神北、仕方なく『“こ”の二番』に入れて学而の間に向かった。
学而、先進の間から、襖を通して子貢(しこう)の話声がもれてきた。
神北心の中で叫んで曰く、「だめだよ、子貢さん。 話声がもれているじゃないですか!」
子貢曰く、「先生の下足札は、『“い”の一番』です。 私が預かっています。 回(かい)さんの下足札は何番ですか?」
顔回(がんかい)曰く、「私は『“か”の一番』です! 私の『“か”の一番』と先生の『“い”の一番』を合わせると『か』『い』『いい』です。」
子貢曰く、「回さんも案外縁起をかつぐんですね!」
顔回曰く、「いいえ! 縁起はかつぎませんよ。 ただその方が気分がいいだけです。 それで子貢君は何番ですか?」
子貢曰く「私は『“あ”の一番』です。」
顔回曰く、「子貢君はその番号にこだわっているようですね!」
子貢曰く、「はい、『“あ”の一番』で『あ』『い』です。 私は愛が一番大切なものだと思っています。 ですから、この番号は、私にピッタリです!」
子曰く、「愛か! 子貢の愛とは何かね?」
子貢曰く、「仁愛です!」
その話を立ち聞きしていた神北が、ふすまの向こうで曰く、「神北です。 先生、回さん、子貢さん、遅くなりました。」
子曰く、「おお、神北、待ちかねたぞ! 入ってきなさい。」
神北曰く、「入ります。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風