諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート210」だ。
諸君、ここで鏡の話が出てきましたな。
余談になるが、鏡と言えば生前に鏡の前に向き合って、潜在意識領域に刻み込むために、顕在意識より気を込めて真剣に命令暗示法を日々実践していた。
その要領は、鏡に映る自己の顔面に対し、自己の欲する積極精神状態を命令的言語を用いて、例えば「信念が強くなる!」というような言葉を、真剣な気分で発声するんです。
発声は特に大声である必要はなく、自分の耳に聞こえる程度でよい。
必要なのは、一回一事項に限ることと、命令したことが確実に自己の精神に具体化するまで、同一命令をその度ごとに続行することであります。
昨日の引き続きであります。
職員:『子路(しろ)君、君は俺に何を言いたいんだ! 人の弱みに付け込んで、俺の秘密を言いふらそうとでも言うのか?』
路:『おじさん、おじさんの秘密なんか俺にとっては関心無いよ、どうでもいいんだよ。 それより、おじさんの力を借りたいんだよ!』
職員:『どうやら子路君は嘘を言ってないことは認める。 しかし俺は一介の宮仕(みやづか)えの身だ。 力は無いよ。』
路:『そんなことないよ! 村長に話をさせて下さい! それだけでいいんだ。』
職員:『わかったよ! 子供ながら子路君の友達を思う気持ちに免じて会わせることにしよう!』
路:『本当に村長に会わせてくれるのかい?』
職員:『おれも男だ! 会わせると言った以上、嘘は言わん! こう見えても俺は秘書課長だぞ!』
路:『おじさん、偉い人だったんだね。 見直したよ。』
職員:『見直したはないだろう!』
路:『でもおじさん、本当にありがとう!』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート209」だ。
昨日の引き続きであります。
職員:『子路(しろ)君、大人をからかうもんじゃないぞ! 自分の置かれた立場をよく考えるんだな! 嘘をつけば、村長には会わせてやれないな!』
路:『嘘じゃない、これだよ!』
職員:『なんだ手鏡じゃないか! それが何だと言うんだ!』
路:『おじさん、これは “真実の鏡” と言って、人の心を写すんだよ!』
職員:『ほお、そうかい! じゃあ、俺の心も写すんだな!』
路:『そうだよ。 まる見えだね!』
職員:『それは恐いね! 俺も叩けばほこりが出るからな! 子路君、すぐわかる簡単なところから試させてもらうよ! 間違えれば嘘と言うことで村長には会えない。 いいね!』
路:『もちろん。 異存は無いよ。』
職員:『大した自信だな! では、俺は昼飯に何を食べたか当ててごらん。』
路:『じゃあ、はじめるよ! “鏡よ、鏡よ、鏡さん! おじさんの心を写して下さいな! 今日のおじさんの昼飯は何を食べたか?” えーっと、ラーメン屋さんが写っている。 お店の名前は “餃子の王様” だ。 えーと、メニューは、ラーメン、ギョーザと半ライスのB定食だ! おじさん、この鏡にはっきり写っているよ!』
職員:『正解! やるな。 だがそれだけでは信用できんな! ではA定食は何だ?』
路:『チャーハン、ギョーザにスープとザーサイがついてるね。』
職員:『正解! やるな。 だがそれだけでは信用できんな!』
路:『おじさん! おじさんを脅す訳じゃないけど、おじさんの秘密にしてることわかっちゃった。』
職員:『なんだこのガキ! おれを脅迫するのか?』
路:『おじさん! 俺は村長さんに話を聞いてもらって、一刻も早く仲間を助け出したいんだ。 それと “さゆり” との約束を守りたいんだ。 ただそれだけだよ!』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート208」だ。
諸君、子路(しろ)少年は私の言うところの『積極的精神』が子供ながら出来ているんですな。
仲間の命を救おうとの一途な誠の心が、つまり『誠心誠意』が人を動かすんことになるんですよ。
どんな時にでも本心良心に悖(もと)った言葉や行ないは断然しないことです。
本心良心に悖った言葉や行ないというものは、それ自体がすでに消極的なんです。
積極的じゃないであります。
というのは、本心良心に悖ると、やましい観念のために心の力は常に委縮(いしゅく)してしまうんです。
これも昔のことわざにはっきりとうたわれていますね。
「自ら省(かえり)みて直(なお)くんば、千万人といえど我れ往(い)かん」と。
この言葉こそ、本心良心の発動した結果現象の尊さを形容している言葉なんです。
本心良心の発動した場合における言葉や行ないというものには、一点のやましいことがないから、どんな場合でも恐れることはないという意味です。
昨日の引き続きであります。
職員:『子路君、もし君の言う通りであるとすれば、主謀犯である女の子は学校童(わらし)で学校を守護する精霊であるとか? そんな精霊が子供たちを捕まえて何故こんな残忍非道なことをするんだ! これには納得がいかんね!』
路:『俺、面白い物もってんだ。』
職員:『おいおい、話をはぐらかすな! その面白い物って何だ?』
路:『人の本音やたてまえ、嘘か誠か、何を思っているかわかっちまう不思議なものなんだ。 おじさん、興味ある?』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート207」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
顔回(がんかい)曰く、「今時は子供でも何をしでかすかわからないですよ。 警備員も村長に何かあってからでは大変ですからね。」
子路(しろ)曰く、「ま~、騒ぎを起こしたことが結果的には村長と話をすることが出来たんだがな! 自分の持ち物検査と身体検査をされて警備員2名にひも付けられて会議室に連れて行かれた。 まるで犯罪者だ。 そこには男の職員が立っていて、
職員:『坊主、名前は何と言うか?』
路:『はい、子路です!』
職員:『子路君、これからいくつかの質問をするから正直に答えてくれたまえ、いいね! 答え如何(いかん)によっては村長に面会させないでもないぞ!』
路:『はい、正直に答えます。』
職員:『子路君、騒ぎを起こした本当の理由を答えなさい!』
路:『俺はこの村の山の上の廃校の小学校に林間学校として学ぶために友達と来ているんです。 そこに行ったら “これこれしかじか”の理由でここに来ることになっちまったんです。 持参したビデオカメラを見てもらえばわかります。』
職員:『ビデオカメラの中身はすでに見せてもらった。 作りごとかそうじゃないか、廃校に職員を見に行かせている。 これが事実だとしたら人命に関わることだからな! ただし、妖怪の脅しに屈して村議会で決定されたことを、“はい、そうですか” と直ちに覆(くつがえ)す訳にはいかないんだぞ!』
路:『“はい、そうですか” と覆して下さい! とにかく人命に関わることです! 廃校一つぐらい村の歴史記念館にしたっていいじゃないですか!』
職員:『君の意見は聞いていない。 こちらの質問にだけ答えなさい。』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート206」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「村役場に着くと正面玄関をくぐって自動ドアを通り抜け受付目がけて駆け寄って行った。 そこで、俺は大胆にも村役場の受付で『村長さんに会わせろ!』と大声を上げたんだ。 受付の女性が『ぼく。 ここでは大声出しちゃいけませんよ。』とたしなめられたが、『子供の命に関わる大事なんだ。 このまま放っておくと友達が死んでしまうかもしれないんだ。 助けておくれよ!』と必死で叫んだんだ。 頭の髪の毛の薄いメガネをかけた男の職員が俺の方に駆け寄って曰く、『こらぁ、ガキ、静かにしろ!』とどなり上げてきた。 『うるせぇ、お前みたいな小役人に用は無い。 村長に会わせろ!』と言い返したんだ。 『生意気な小僧だ! 小役人で悪かったな!』と言いながらこの職員が俺を捕まえようとしたから、『捕まってなるものか!』と逃げながら大声で『村長に会わせろ! 山の上にある廃校にいる子供の命が危ない! 助けてくれ! ヘルプ! 村長出てこい!』と連呼したんだ。 そこに黒塗りの公用車から降りてきた村長らしき人物に遭遇したんだ。 村長は『おいおい、この騒ぎは何だ! テロでもあったのか?』とお供のものに聞いていた。 俺はすかさず『村長さんですか? 村長さんですか? おじさんは村長さんですか?』 村長曰く、『どうしたんですか? 私がここの村長だが? 私に何か用でもあるのかい?』 俺は『大変なことになっているんだ。 俺の友達の命が危ないんだ。 助けておくれよ!』と大泣きしたんだ。 村長もただ事ではないと察したようだったが、俺は警備員に捕まって取り押さえられてしまったんだ。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート205」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、
さゆり:『そうよここは私の家でもあるのよ! 他の派遣切りにあった妖怪たちも次の職が見つかる間暮していけるための大切な施設でもあるの! そんなことより、ぐずぐずしているとあなたの友達がこのままミイラになるわよ! やるしかないのよ。 あなたにノーという返事はないの。 覚悟しなさい!』
路:『“義を見てせざるは勇無きなり” 男、子路! やってみせるぜ! すぐに役場に行って事情を話をして俺の仲間とお前の仲間とこの学校を壊さないでもらうように話をつけて来るぜ!』
さゆり:『あなたの仲間が持っていたとビデオカメラが一目で事態がわかるようにしてあるからこれを見せればいいわ! それとこの鏡を持って行って! これは“真実の鏡”と言って精霊たちの必須アイテムで、人の心の思いが真実かどうか見抜ける鏡なのよ! それにナビにもなるとっても便利な鏡なのよ。 使い方は簡単よ! 鏡に自分の顔を写してこうとなえるの “鏡よ、鏡よ、鏡さん。役場まで連れて行って下さいな!” わかった?』
路:『わかった! ロンパールームの要領で言えばいいんだな。 ありがとう』
さゆり:『終わったら返してね! ぐずぐずしないで早く行って!』
路:『行ってくるぜ!』
早速俺は食料と水をリュックに入れて、カメラと鏡を持って村役のいる役場に向かったんだ。
俺は鏡の導くままに従って行くと村の家々が見えてきた。
村の唯一の繁華街である銀座通り商店街の中心に地上10階建てのガラスばりのビルでこの村の環境には似つかわしくない建物であった。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート204」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、
さゆり:『子路兄ちゃんよく聞いて! この廃校(はいこう)になった校舎は今年いっぱいで壊されてしまうのよ! この建物は120年の歴史があってこの村の子供たちの成長を見守ってきたのよ! 校庭の二宮尊徳像も校門の桜の木もそうよ! これが全て壊されてしまうの!』
路:『さゆりちゃん、今どきは少子化で子供の数が減る一方だよ。 あっちこっちで学校が成り立たなくなって閉校している現状だ。 ましてや廃校になって子供がいないなら、このまま使わない校舎として置いておく訳にゃいかないじゃないかい? 管理するのも大変だから行政も仕方なくすることだと思うよ。』
さゆり:『そんな勝手なこと許さないわ! ここの小学校はこの地域で最初の学校で村人が自らの手で建てたところよ! 村にとっては重要文化財よ! 壊す前にこの校舎を村中で活かすことを考えてないわ!』
路:『なんか難しい話になってきたな! 俺に何をしろと言うんだよ!』
さゆり:『この校舎を壊さないでほしの! それと村中で大切にしてこの小学校に全国から子供や大人が集まるように努力して欲しいことを村役の人達に伝えてくれない!』
路:『伝えるって、小6のよそ者の子供の話を聞いてくれるかい?』
さゆり:『そのために人質よ! これは最後の手段なの。 私達は長年ここに住んでいるのよ。 この場所が無くなったら行くとこもなくなってしまうのよ!』
路:『さゆり、この小学校がお前の家なのか! ホームレスになっちまうのか! 他の小学校に転勤することはできないのかよ? バカなことはやめて次の家を早く探しなよ!』」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風