諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート217」だ。
昨日の引き続きであります。
村長曰く、『秘書課長、急いで車を手配してくれたまえ!』
秘書課長曰く、『はい、すぐに手配いたします。』
村長曰く、『せっかくの機会だ、君も同乗しなさい!』
秘書課長曰く、『私は出来れば遠慮したいのですが・・・』
村長曰く、『この機会でないとめったに見られんぞ。 遠慮しないで一緒に来なさい。』
秘書課長曰く、『はい、そうさせていただきます。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
子路(しろ)曰く、「・・・ということで、途中まで車で行くことになった。」
子貢(しこう)曰く、「話のわかる村長さんでよかったですね!」
子路曰く、「そうだな。 ツイていたよ!」
顔回(がんかい)曰く、「話の先をお願いします。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
村長曰く、『秘書課長、廃校の中の様子を見に行かせた者たちの報告はありましたか?』
秘書課長曰く、『いいえ! 着いたら連絡するように指示しましたが、まったく音信がありません。』
村長曰く、『どうしたんだろうか? 何か事故でもあったのでしょうか?』
運転手曰く、『村長! 助役! 見て下さい。 役所の車があります。 誰も乗っていないようです。』
村長曰く、『ではまだ戻って来てないということだな!』
運転手曰く、『村長、車で行かれるのはここまでです。』
村長曰く、『ありがとう! ここまででいいよ。 あなたはここで待っていて下さい! みなさん、とにかく急ぎましょう!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
子路曰く、「運転手さんを一人車に待たせて、村長と助役と課長と俺は、廃校まで歩いて登って行った。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート216」だ。
昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、『村長さんの心の中が写ってきました。 村長さんは様々な問題を一杯抱えていて大変なんですね。 村議会を通さなきゃいけない懸案事項が目白押しですね!』
村長曰く、『それは私に与えられた職務であり責務であるから承知している。』
子路曰く、『村長さんの子供の頃の想い出が写っています。 こんな高い建物はありません! これは廃校になった小学校であります。 あっ、村長さんに目元がそっくりの少年が二宮尊徳像にいたずらしています。 あ~、このいたずらは度が過ぎるので言わないことにします。 もしかしてこの少年は村長さんかも? あっ、また助役さんらしき少年が廊下に立たされてます。 村長さんも助役さんもこの小学校の卒業生なんですね! 村長さんの心が写ってきました。 子供の数が少なくてしかたなく廃校にしたんですね。 この小学校を残そうと努力したんですが、議会決議で校舎の取り壊しが決まってしまったんですね。 村長さんは本当はこの小学校を残したいんですね。』
村長曰く、『そうです。 子路君、この村庁舎の外観をみたね。 バブル時代の箱物行政の産物だよ。 今は財政上、職員も削減してこの中は閑散としている。 若者は職を求めて都市に流れて、残るのは年寄りばかりだ。 しかしあの小学校はこの村の歴史でもある。 たくさんの児童が卒業して大人になっていったんだよ! 帰省した時に生まれ故郷のこの村の小学校を訪ねれば、その時過ごした記憶がよみがえってくるはずだ。 私もその一人だよ。 この機会にもう一度村にとって何が大切か考え直してみたい。』
子路曰く、『はい、それは村長さんの本心ですね! あっ学校童(わらし)のさゆりが写っている。 どうやら話し合いたいようです。』
村長曰く、『そうですか。 人命もかかっている。 急いで出かけましょう。』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート215」だ。
昨日の引き続きであります。
村長曰く、『では子路(しろ)君、私から一つ提案があるがいいかね!』
子路曰く、『はい、なんでしょうか。』
村長曰く、『私と助役で学校童(わらし)と話し合ってみたいのだが、どうだろうか?』
子路曰く、『そうしていただけると私も大人の使いじゃないので助かります。 さゆりとの約束が果たせます。 ぜひお願いします。』
村長曰く、『では、決まりだ。 ああ、そうだ君に私の心をその “真実の鏡” で写してみてはくれまいか。 私とて人として清い心、正しい心、尊い心、強い心、明るい心、朗らかな心でありたいと自己を陶冶(とうや)しているんです。 だが今の政治を取り巻く環境は困難を極めていて人の倫理に反していても決議されればやらねばならんのですよ! 私は子供の頃より政治家を志してきたが多数代表制で決議されたものをそうやすやすと変更するのもまた多大な困難が生ずるんだ。 少年の君に理解して欲しいと言い訳するのもおかしな話だが、嘘をつきたくないのですよ。』
子路曰く、『はい、村長さんや助役さんの立場もわかるような気がします。』
村長曰く、『では、只今の私の心を写してくれたまえ。 私は私のやれるできるだけのことをしたい! ましてや人の命がかかっている以上、何をおいてもその命を最優先で考えるのが人の道であり、政治家としての務めである。 正しい道を選択しているのか? 私に何ができるのか? 子路君、そのところを “真実の鏡” で見極めて欲しい!』
子路曰く、『わかりました。 では、早速始めます。 “鏡よ! 鏡よ! 鏡さん! 村長さんの誠の心を写して下さいな!”』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート214」だ。
昨日の引き続きであります。
村長曰く、『子路(しろ)君は小学校の6年生なんだね!』
子路曰く、『はい、そうです。』
村長曰く、『小6の君が自らも乱用したことをすまなく思っているんだね! お互いに反面教師ということですか。 わかりました。 課長の処分については不問に付すことにしましょう。 助役もよろしいですか?』
助役曰く、『はい、異存はありません。』
村長曰く、『では、課長のプライベートのことについても忘れることにいたしましょう。』
秘書課長曰く、『ありがとうございます。』
村長曰く、『では、本題に入ろう。 子路君の話だと、廃校になっている校舎に学校童(わらし)が住んでいて、この校舎を壊されると行くところが無いということだね!』
子路曰く、『はい、そうです。』
村長曰く、『学校童は、林間学校として来ていた先生や友達を人質にして君が一人、その伝令の使者として選ばれて、今ここに私達といると言うことだね!』
子路曰く、『はい、その通りです! その時にビデオカメラを村役の肩に見せなさいと言付かったんです。 それと、この鏡をもたされたんです。』
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート213」だ。
諸君、昨日の子路(しろ)少年の話の中で、「鏡におじさんの心が写っているよ!」との会話のやりとりがあったね。
心を鏡と置きかえてみると、その鏡が曇っていたり、汚れていれば明瞭に鏡に写すことができませんな!
私、生前こんなことを申し上げていましたよ。
「どんな場合、どんな事物に対応するにも、常に意識を明瞭にしてこれに接するようにすること。 もっとわかりやすく言えば、いつもはっきりした気持ちで何事何物にも接すること。 これが先決問題なのである。 形容すれば、八面玲瓏(はちめんれいろう)磨き上げた鏡の如くあるべきである。 写真のレンズが曇っておれば、対称事物を明瞭にフィルムに印象しない。 これと同様で心が明瞭な意識で保持されていないと、心の前に現われた一切を完全に集中捕捉することはできない。」
八面玲瓏磨き上げた鏡は、どの面から見ても美しく鮮明な心の状態をさしているんです。
当然のことこのような心であれば、おのずと向かい合う人の心がおのずと写し出されてきても不思議ではないんですよ。
では、昨日の引き続きであります。
子路曰く、「村長さん、おまけに助役さんまでお詫びをして頂けるとは恐縮です!」
子貢(しこう)曰く、「先輩、小6の子路少年がそんな言葉づかいするんですか?」
子路曰く、「そんなことわかっとるよ! こんな気持ちで答えたんだということだ。 そこらへんのニュアンスをくんでくれないか。」
顔回(がんかい)曰く、「続きをお願いします。」
村長曰く、「秘書課長! 君の行為は職権乱用に当たるぞ! 処分はあとで検討するよ! いいね。」
秘書課長曰く、「はい、申し訳ありません。 以後気をつけます。」
子路曰く、「村長さん、課長さんを許してあげて下さい。 僕が不思議な鏡を使ったからいけないんです。 ですから私も人の心を乱用したんです。 ごめんなさい。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート212」だ。
昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、
「職員:『おい、俺が鏡に向かって全体ズラをつけたりはずしたりしているところがその鏡に本当に写っているのか?』
子路(しろ):『おじさん、俺は写ったままを伝えただけだよ。 おじさん、顔が青ざめているけど、かなり動揺しているみたいだね!』
職員:『おい、その鏡、俺によこせ!』
路:『だめだよ! これはさゆりからの大切な預かり物なんだ。』
職員:『じゃあちょっと貸してくれよ!』
路:『だめだよ! 渡したら返してくれないでしょ! 鏡におじさんの心が写っているよ!』
職員:『渡さなきゃ村長に会わせないぞ! いいのか。』
路:『約束が違うじゃないか! おじさん、これを悪用するつもりだね! バレバレだよ!絶対に渡さない!』
職員:『では、村長に会わせない! 警備員に言えば君の持ち物を取り上げることぐらいすぐできるんだからな。』
そこに村長が助役と一緒に入って来た。
村長曰く、『うちの職員と子路君のやりとりを別室のテレビモニターでみさせたもらった。助役ともどもここに来たのは、子路君、君に謝ろうと思ってね! うちの職員が大変無礼なことをした。 深く深くお詫びする。』
助役ともども村長は頭をさげた。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート211」だ。
昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先輩の話しっぷりでは、少年子路(しろ)は正義のヒーローですよね。今の先輩とはずいぶんイメージがほど遠いんですが、もしかして少年マンガに出てくる主人公のストーリーを脚色して自分のことのように話しているんじゃないですか?」
子路(しろ)曰く、「これは小6の頃の俺の忘れたくても忘れられない心の傷として残っているノンフィクションドラマなんだ。 子貢君は、人の揚げ足を取る名人だねぇ。 まったく『ああ言えば子貢』 子貢君、君に忠告する。 心の曇りを払拭(ふっしょく)して、素直な心で聞きなさい。」
子貢曰く、「むむむ・・・」
顔回(がんかい)曰く、「二人とも話を引っ張らないでさっさと話の続きをお願いします。」
子路曰く、「職員のおじさんが、『子路君、さっきの私の秘密にしていることわかっちゃった。とは、君は俺の秘密を知っているということだ。 それならば俺の秘密を俺だけに教えてくれないか! 聞かないうちは気になって落ち着かない! 今すぐ教えろ!』
路:『おじさん、もし教えてズバリ的中したら、おじさんの秘密は俺にばれたことになるから、聞かないほうがいいんじゃないの。 それがおじさんのトラウマだとしたら俺はそのことに触れたくないよ! 聞かないで俺とおじさんの胸にしまっておこうよ!』
職員:『俺の秘密なんだから、俺は知っているんだ。 俺が俺のことを聞く分には問題ないじゃないか。』
路:『おじさんのたってのお願いであれば言うよ! その代わり落ち着いて冷静に聞いてよ! じゃあ、言うよ・・・ おじさんの頭の毛は実はアデランネイチャーのズラだってこの鏡が写し出したよ。 おじさん、よほど気にしてるみたいだね。 おじさんが洗面所でズラをつけたりはずしたりしている姿が鏡に写ってるんだ。 俺はズラが無いほうがスッキリして男らしくてカッコイイと思うけどなぁ。』 」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風