諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート154」だ。
諸君、昨日の続きです。
子貢(しこう)曰く、「『回(かい)さん、これから私は孔子先生のところに御報告にあがるところです。 もしお急ぎでなければ留守中に私の当番を回さんに代わっていただきました。 お礼に一献(いっこん)差し上げたいがいかがでしょうか?』と私から誘ったんだ。」
神北(かんぺき)曰く、「・・・」 頭を上下に振って無言でうなずく。
子貢曰く、「回さんのお気持ちを察するに、孔子先生に心配や迷惑をかけたくないということもありましょう。 事実を明らかにしたうえで慎重に、冷静に判断しなければならないでしょう。 そして、自身の発言には影響力もあるため無責任なことは言えないとのお立場を考えられてのことでしょう。 『子貢君、これについては先生にはなさないでくれたまえ。』と言われたんですよ。」
神北曰く、「・・・」 頭を上下に振って無言でうなずく。
子貢曰く、「私はすかさず『承知しました。 回さん久しぶりに飲みながらお互い忌憚(きたん)のない話をしませんか?』とさらにうながしたんですよ。」
神北曰く、「・・・」 うなだれたまま無言。
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート153」だ。
諸君、昨日の続きです。
子貢(しこう)曰く、「回(かい)さんが『私にもよくわからないんだ!』と言うから、すかさず『わからないってどういうことですか?』とたずねた。 すると回さん本人もどうしてもそうなったのかわからないが私の留守におこったことの一部始終を話してくれたんだ。」
神北(かんぺき)曰く、「・・・」 沈黙。
子貢曰く、「『子貢君、実は突然、子路(しろ)先輩や神北君が口をきかなくなったんだ。 私が挨拶や声をかけるとすぐその場を立ち去るんだ。 君の留守中からは他の門下生も同じ態度をとるようになったんだ。 先生のいらっしゃるところではさすがにそれはないが、先生が立ち去るとすぐに私を無視しだすんだよ。 気にとめないようにしているんだがね! さすがにまいっているんだ。』と回さんには珍しく弱気で言葉に力のないものだった。」
神北曰く、「・・・」 沈黙。
子貢曰く、「私は回さんに『そうですか。 回さん何か心当たりはありますか?』と言うと回さんは『私は普段通りで思い当たるところがないんだよ。』と答えたんだ。」
神北うなだれぎみに曰く、「・・・」 沈黙。
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート152」だ。
諸君、昨日の続きです。
子貢(しこう)曰く、「神北 (かんぺき) 君、私は孔子先生に御用を頼まれて出張で留守をしていたんですよ! その仕事を終えて先生に御報告に行く道すがら、帰宅する回(かい)さんの後姿を見かけてね・・・」
神北曰く、「そう言われればここしばらく子貢さんの姿が見えなかったのは、出張されていたんですか?」
子貢曰く、「神北君、話はこれからだ! 回さんがいつもの回さんと違って肩をつぼめて首はうなだれてとぼとぼ歩いていたんだ。 それで気になって声をかけたんだ。 『回さんご苦労さまです! お帰りですか? ・・・回さんどうしたんですか? 元気がないじゃないですか? 体の具合でも悪いんですか』と言うと、回さんは私に変なことを言うんだ。」
神北曰く、「ほぉー、それで?」
子貢曰く、「『子貢君は私と口を聞いてもいいのかい?』って言うんだ。 目はうつろでまるでうつ病のようだった。 『はぁ~? 何をバカなことを言っているんですか? 同門の子貢ですよ! 回さんとてもお疲れのようですね! 私の留守中に何があったんですか?』とたずねたんだ。」
神北曰く、「それで回さんは何とお答えになったんですか?」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート151」だ。
諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「先進の間」であります。
先進の間の出入り口ののれんの前で子貢(しこう)曰く、「孔家門弟の子貢です。 神北(かんぺき)殿はおられますかな?」
神北その声に答えて曰く、「同門の神北です。 子貢先輩どうぞお入り下さい。」
子貢曰く、「それでは、失礼して入らせていただく。」
神北曰く、「これはこれは子貢先輩! このようなところでお会いするとは思いもよらぬことです。」
子貢曰く、「確かに! しかし神北君はここの常連だと聞いたが?」
神北曰く、「常連と言われるほどには来てはいませんが、このところ子路(しろ)先輩と連れだってよく来るようになったんですよ。 それにここは、私にとって孔家とご縁を結んでくれた縁起の良いところですからね。」
子貢曰く、「君もわかっているだろうが今隣に子路先輩が来ていてね。 子路先輩と回(かい)さんに神北君を呼んで来てくれと頼まれたので、声をかけに来たんだ。」
神北曰く、「回先輩も私のことを呼んでくれとおっしゃっているのですか?」
子貢曰く、「初めに神北君に来てほしいと言ったのは回さんだよ。」
神北曰く、「そうですか。 まー、立ち話ではなんですからどうぞお座りになって下さい!」
子貢曰く、「では遠慮なくそうさせてもらうよ。 それで神北君も店内放送で事のなりゆきを聞いていると思うから、私の方から逐一説明する必要もなかろうと思う。」
神北曰く、「しかし回先輩と子貢先輩がここに飲みにこられているとは正直驚きましたよ。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート150」だ。
諸君、昨日の引き続きです。
子路(しろ)曰く、「誰にも言うなよ! 実は俺、小学校6年生の夏休みに林間学校に行ったんだ。」
子貢(しこう)曰く、「それからどうしたんですか?」
顔回(がんかい)曰く、「話の腰を折るようですまないが、子貢君、神北(かんぺき)君を一人きりにさせておかないでここへ呼びましょうよ!」
子貢曰く、「そうですね。 子路先輩、神北君にここへ来てもらいますが差支えありませんよね?」
子路曰く、「ああ、神北にも口止めせにゃいかんからな!」
子貢曰く、「では、僕が呼んできます。 ちょっと待っていて下さい!」
子貢小部屋ののれんをくぐって隣に入っていった。
顔回曰く、「子路先輩、先ほどは力の入った御声援誠にありがとうございます。」
子路曰く、「欲がないと思っていた回がピッチャー一気飲みの大それた野望を抱いていたとは知らなかったぜ!」
顔回曰く、「先輩、回だって人間だもの。」
子路曰く、「お前、あいだみつおか?」
顔回曰く、「先輩が写真嫌いとは知りませんでしたよ。」
子路曰く、「俺は酒盗もきらいだ!」
顔回曰く、「それって鰹(かつお)の腸(わた)の塩辛(しおから)のことですね!」
子路曰く、「そうだ!」
顔回曰く、「この塩辛を肴(さかな)にするとますます酒がすすむというじゃないですか。」
子路曰く、「それだ。 それがいけねえんだ。 はなから『お酒がススム君』とか『酒進(しゅしん)』にすればいいものを、盗人じゃねえんだから盗人呼ばわりするとは気に入らん! 正々堂々と酒の友達で『酒達(さけだち)』にしろよ!」
顔回曰く、「先輩、今、正々堂々とおっしゃいましたか?」
子路曰く、「ああ」
顔回曰く、「では、正々堂々たる子路先輩に折り入ってお聞きしたいことがあるんですが、よろしいですか?」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート149」だ。
諸君、昨日の引き続きです。
子路(しろ)答えて曰く、「無論おれは異存はない! ただし・・・」
バイザー京華(きょうか)、子路、顔回(がんかい)、子貢(しこう)の三人に会釈をして学而の間を出ていった。
子貢曰く、「『ただし・・・』何ですか?」
子路曰く、「回(かい)、子貢、口の堅いお前たちこのことだが、孔子先生や他の門人、それ以外の誰にも言うなよ! 約束できるか?」
顔回曰く、「先輩が『言うなよ!』と言われることは、この顔回、愛宕白山に誓って誰にも言いません!」
子路曰く、「口巧者(くちごうしゃ)な子貢、お前はどうなんだよ?」
子貢曰く、「先輩が嫌だと言うことなら言いませんが、せっかくの回さんの晴れ姿ですよ。 それに孔家一門のメンツがたったんですから・・・ たかが記念撮影じゃないですか。」
顔回曰く、「子貢君、たかが記念撮影とは何ですか! 私にとっては命がけのチャレンジに成功したんです。」
子路曰く、「回さん、すいません。 つい口がすべりました。」
顔回曰く、「わかっていただければ許します。」
子路曰く、「お前ら俺の話を聞けよ! 俺の個人的なことだが、『ただし・・・』には訳があるんだ。」
顔回曰く、「個人的とはどういうことですか?」
子路曰く、「実は俺、写真に写るのが苦手で、ズバリ、写真嫌い!」
子貢曰く、「えー、どうしてですか? 先輩はミーハーで目立ちたがり屋じゃないですか。」
子路曰く、「何事においても寛大な子路様にも苦手なものがあるんだ!」
子貢曰く、「へぇ~、ひょっとして写真写りが悪いので気にしているとか、ですか?」
子路曰く、「バカ言っちゃいけねぇ。 そんなんじゃないやい。」
子貢いわく、「じゃ何ですか? 『男』が売りの先輩がずいぶんはっきりしないですね。 ズバリ言って下さいよ!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート148」だ。
諸君、昨日の引き続きです。
子貢(しこう)曰く、「それより子路(しろ)大先輩、どうしてここにいるんですか?」
子路曰く、「それは俺が聞きたいよ!」
子貢曰く、「それなら、子路先輩、この場は無礼講ということでお尋ねしたいことがいくつかあるのですが、よろしいですか?」
バイザー京華(きょうか)話に入って曰く、「お取り込み中恐れ入ります。 それでは回(かい)様後ほど記念撮影にまいりますからお待ち下さいな! それでは私はこれで失礼します。」
子路曰く、「おたふく、まだいたのか!」
バイザー京華曰く、「おあいにくさま! 回様ではのちほど。」
顔回(がんかい)曰く、「おねえさん、ちょっと待って下さい! ぜひおねえさんにお願いがあるんです。」
バイザー京華曰く、「まあ、回様なんでしょう。」
顔回曰く、「僕といっしょに記念写真に入ってもらえませんか?」
バイザー京華曰く、「まあ、うれしい。 回様と私のツーショットですね!」
顔回曰く、「おねえさんには申し訳ありませんがせっかくの記念撮影です。 おねえさんと御亭主と子路大先輩と子貢君と隣で一人待ちぼうけをくっている神北(かんぺき)君と私の6人なんですが、よろしいですか。」
バイザー京華曰く、「え~、ツーショットじゃないんですか? 京華、とても残念! はい、でも亭主はすごく喜ぶと思いますよ。 襟を正して早少女(さおとめ)京華、謹んで記念撮影のお仲間に入らせて頂きます。」
顔回曰く、「京華ねえさん、ありがとう! 子路先輩も子貢君も異存はないですよね!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風