諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート98」だ。
諸君、引き続き、居酒屋「ざ・論民」2階トイレ内であります。
思いがけずに子貢(しこう)の独り言を個室において聞いてしまったのは他ならぬ神北(かんぺき)でありました。
神北心の中でつぶやいて曰く、「ひょっとして、子貢君! 隣のやつらの一人は間違いなく子貢だ! もう一人は誰だろうか?」
子貢、神北が個室にいることはつゆ知らず、おしっこを済ませ、手洗いの鏡に向かってつぶやいて曰く、「え~っと、清潔第一と。 せっけんをつけて、プシュー・・・ そして、よく手をもみ洗いして・・・と。 鏡に映る俺って相変わらずイケメンだねぇ。 自分で言っちゃなんだが、惚れ惚れするねぇ。 おいおい、鏡よ、鏡よ、鏡さん。 世界で一番いい男は誰だい? 教えてくれるかな?」
子貢さらに鏡の中の自分が答えているようにつぶやいて曰く、「はい、世界で一番いい男、それは子貢さんです!」
子貢鏡の中の自分と一人芝居をしてつぶやいて曰く、「やっぱな~。 でも鏡さんよ、そうズバッと本当のことを言われると照れるじゃないか! ま~、人は俺のことをナルシストと言うやつもいる。 しかしだ、孔子先生もかなりのナルシストだよなぁ。 かの中村天風師も相当なナルシストとか? そういえば天風門下生に『鏡の命令暗示法』を勧めていたよな。 これってすごい良い効果があるんだ。 では内緒で、不肖子貢が天風式『鏡の命令暗示法』について解説いたそう。 その要領は、鏡に映る自分のツラを見ながら、自分の欲する積極的精神状態を命令的言語を用いて語ること。 例えば『子貢は信念が強くなる!』というような言葉をマジで発声する。 発声は特に大声である必要はなく、自分の耳に聞こえる程度でよろしい。 必要なコツは、一回一事項に限ること。 命令したことが確実に自己の精神に具体化するまで同一命令をその度ごとに続行することである。 よろしいですか。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート97」だ。
諸君、居酒屋「ざ・論民」2階トイレ内であります。
子貢(しこう)、小便器の中央の的に集中して曰く、「まずは深呼吸して、フゥーウ! それから次は心を心の対応するものに捉わしめず、心に標的を完全に捕捉する。 ロックオン完了! 子貢、落ち着け! 発射の合図を待て! レディー、スリー、ツゥー、ワン、ファイヤー!」
子貢の発射したおしっこが小便器の的の中央を射抜くように命中する。
子貢思わず感嘆して曰く、「的中! やった!」
しばらくして子貢冷静さを取り戻して曰く、「敵(てき)バルチック艦隊、旗艦上方甲板に命中せり!」
諸君、せっかくの機会であるから、ここで正しい集中の在り方について述べておきたい。
生前にも話してはいるが、改めて補足しておこう。
「心の前に現われた事物現象なり、または仕事やスポーツなどに、他意なく一心不乱に心が注がれる状態を精神統一というのではない。 それは精神統一の最も大切である条件である『集中』ではなく『傾注』であり、『執着』であり、極言(きょくげん)すれば『凝滞(ぎょうたい)』であり『放心』なのである。 つまり心がここになく他所にもっていかれている状態は『集中』ではなく『傾注』である。 真正の集中とは、事物事象を心の中に集約して一点に捉えることである。 心を心の対応するものに捉わしめず、心にそれを完全にロックオン(捕捉)することである。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート96」だ。
諸君、ご存知であろうが、孔子先生の奥方は幵官氏(けんかんし)と言う方だね。
幵官氏と結婚し、一男一女をもうけるとある。
長男の名は鯉(り)、長女の名はじょうとある。
孔子先生は妻の幵官氏には相当手を焼いていたと伝えられている。
本当のところは定かでないらしいが。
以前に「論語創作ものがたり」中に紹介した、孔子先生のボヤキがそれである。
「唯(ただ)女子と小人とは養い難しとなす。 これを近づくれば則ち不遜なり。 之(これ)を遠ざくば則ち怨む。」とグチをこぼしていたんだ。
そういえばソクラテスの細君も歴史に残る悪妻とされる。
御存知「クサンティッぺ」女子である。
夫ソクラテスを理解せず、常に夫を罵っていたという。
あまりにも近い身内は、屁もする、糞もする、よだれを垂らして寝ている夫を偉人とは思えないのであろうよ。
ただ偏屈な理屈こきのつまらない夫にしか見えなかったのでしょうな。
見る人の観点つまり主観によって評価は異なります。
幸いのことおかげさまで私は孔子先生の間逆でした。
こんな孔子先生の話を聞いた子貢(しこう)君は、偉大な先生でも細君の取り扱いには、先生にはいかんせんし難いことがあるとの反面教師としての教訓となったのである。
見てきたように語るね!
子貢君つい緊張がとけて、自分の女房はこうあったらいいなぁと「人を恋うる歌」をつい口ずさんでしまったんだろう。
子貢、居酒屋「ざ・論民」2階トイレの小便の便器の前に立って張り紙を見て曰く、「『もう一歩前へ! 的(まと)に狙いをさだめよ! 一回で的に命中したお客様はお申し出下さい。 大当たり賞として粗品を進呈いたします。(嘘偽りない自己申告制。 ただし、来店一度につき1回の有効)』なんだこれは? 小便器の中央にアーチェリーの的がある。 なるほど、ここを狙えということだな!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート95」だ。
諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」2階のトイレ内であります。
神北(かんぺき)、子貢(しこう)より先にトイレに来て個室に入り、便座に座ってトイレの扉の張り紙を見つめて曰く、「なになに? 『本日は御来店ありがとうございます。 トイレをキレイに御使用頂きまして誠にありがとうございます。 特に孔家門人のお客様! いつもながら君子の礼節の弁(わきま)え誠に恐れ入ります。 居酒屋「ざ・論民」専属、便座の下に住んでいるトイレの神様より!』 何だこれは?」
神北心の中でつぶやいて曰く、「おいおい、俺の座っている便座の下に神様が住んでおられるのか? おそれ多いことだ。 ここで『大』をするのは初めてだから何か緊張するな!」
その次に入って来たのは、ほろ酔い気分の子貢(しこう)であります。
子貢、与謝野鉄幹(よさのてっかん)作詞の「人を恋うる歌」の一説等を口ずさみながら曰く、「妻をめとらば才たけて みめ美(うる)わしく情ある 友を選ばば書を読みて 六分(りくぶ)の侠気(きょうき)四分(しぶ)の熱 恋の命をたずねれば 名を惜しむかな男ゆえ 友の情けをたずねれば 義のあるところ火をも踏む よッ! 子貢君名調子! 自称孔門弟子ナンバーワンスターは ウィッ 子貢君です。 自分で自分をほめてやりたい! なんちゃってネ! ウィッ・・・」
諸君、与謝野鉄幹氏の孫と言えば為政者の与謝野馨氏だね。
鉄幹氏の奥様と言えば晶子(あきこ)さんですね。
晶子さんは、この歌のセリフの通りの方なのでしょうね!
諸君の中で既婚者でとりあえず男性の方、あなたのワイフはいかがでしょかな?
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート94」だ。
諸君、神北(かんぺき)君、独り言をつぶやきながらトイレに入りました。
トイレの場所はカギのかかる個室であります。
神北個室に入って便器の上に座って曰く、「ほっ・・・」
そして子貢(しこう)は学而の間ののれんをくぐり、隣の先進の間を一瞥してトイレへ向かって曰く、「あ~あ、相変わらず回(かい)さんは、何を考えているのかわからん御仁だ。 一を聞いて二を知るぐらいで俺はちょうど良かったよ。 一を聞いて十を知ったら回さんそっくりな奇人変人になっちまうからな。 お~恐っ! ブルブル。 つるかめ!つるかめ!」
そこですれ違ったのが店の亭主であります。
亭主すれ違って曰く、「ごきげんどすなぁ。」
子貢小声で曰く、「これこれ亭主、お女中はおらんか?」
亭主立ち止まって曰く、「何ぞご用でっしゃろか?」
子貢小声で曰く、「オーダーをしたい!」
亭主曰く、「御注文なら手前がお聞きしまひょ!」
子貢小声で曰く、「いや、亭主では用が足りん! お女中はおらんか?」
亭主曰く、「注文ぐらい私でも聞けますよ。 遠慮なさらんと、どんどんたのんでおくんなはれや!」
子貢小声で曰く、「そうか、では後ほどでよいからお女中に聞きたいことがあるので学而の間に来てくれるように伝えて下され!」
亭主曰く、「さようですか! 伝えときます。 で、ご注文は?」
子貢小声で曰く、「オーダーは、ピッチャー1ツに生ビール大ジョッキ1ツと枝豆大盛り2ツたのむ。」
亭主曰く、「へぇ~、復唱しますよ。 ピッチャー1ツに生ビール大ジョッキ1ツと枝豆大盛り2ツですな。 へぇ~毎度! かしこまりました、 それとお客はん、何でそない小声で話しはりますねん! 普通に話できませんのんか?」
子貢小声で曰く、「亭主、今は訳は聞かんでくれ! 仔細はいずれかの時に話すとしよう! 今のところは、これにてごめん!」
亭主曰く、「ま~、それにしても孔家の門人はんはけったいな方ばかりおらっしゃる!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート93」だ。
諸君、子路篇に
「子曰く、中行(ちゅうこう)を得てこれとともにせずんば、必ずや狂狷(きょうけん)か。 狂者は進みて取り、狷者はなさざるところあり。」
とある。
友人を選ぶなら中道を行く人と深交を結びたい。
自分が玉石混淆(ぎょくせきこんこう)の玉であれば、同じものはよく引き合い、お互いに御縁がもてるであろうが、只今そのような人物が見出せないのなら他の俗人俗物よりは、一つのことに異常とも思えるほど熱中する気魄(きはく)の人と交わりたい。
一つのことを極めようとする意志と情熱は、魂の王道に通ずる君子への道である。
その道の先には、あるがままの真理があるんだ。
つまり初一念を貫徹する意志の強さは一つのことに打ち込む『狂の人』とも通ずる。
どんな道でもその道の達人の方々は『狂の人』である。
また、『狷(けん)の人』とも交わりたい。
狷の人は、してはいけないことを知っている。
してはいけないこととは、物事の筋道に合わない道理に背(そむ)くことは、決してやらない。
つまり本心良心に悖(もと)ることは、決してしないのである。
神北(かんぺき)、学而(がくじ)の間に目を向けて独り言をつぶやいて曰く、「ここんとこ毎晩飲んでいるだけで成長がないよなぁ。 感動がないんだよなぁ。 狂の回(かい)さんや狷の子貢(しこう)さんと酒を酌み交わしとことん朝まで生テレビで討論を交わしたいものだ。 いずれ『刎頸(ふんけい)の交(まじ)わり』を持てるような、友や師を得たい! これが私の本心からの願望なんだ。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート92」だ。
諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」、「学而(がくじ)の間」であります。
子貢(しこう)小声で曰く、「回(かい)さん、では生ビールと枝豆をオーダーしてからトイレで用を足してきますので本当に遠慮しないでどんどんと飲んでいて下さい!」
回小声で曰く、「ああ、子貢君、実は私一度試してみたいことがあるんですよ!」
子貢小声で曰く、「はい、回さん、何を試してみたいんですか?」
回小声で曰く、「誰にも言わないと約束できますか?」
子貢小声で曰く、「はい、もちろんですよ。 誰にも言いません!」
回小声で曰く、「孔子先生にも言いませんか?」
子貢小声で曰く、「はい、孔子先生にも言いませんよ!」
回小声で曰く、「そうですか。 安心しました。」
子貢小声で曰く、「回さん、こんなスペースとって、一体何が言いたいんですか?」
回小声で曰く、「私は一生に一度ピッチャーの一気飲みをやってみたかったんですよ!」
子貢小声で曰く、「回さん、そんなことですか。 体に良くありませんから無茶しないでくださいよ!」
回小声で曰く、「これは、私の小さい頃からの夢の一つですから! チャンスがめぐってきたのでぜひチャレンジさせて下さい!」
子貢小声で曰く、「そんなことが夢だったんですか。 人は見かけによらないものですねぇ。まー、回さんがそこまで思いつめているのでしたら夢の実現のお手伝いをさせて頂きますよ。 かの中村天風師も初一念貫徹による成功についてこのように述べておられます。 『東洋の豊臣秀吉、西洋のナポレオンは、わずかな年月の間に立派な兵馬の権を手にして天下に君臨しております。 また、フランクリンやワットやエジソンのごとき偉大な発明や発見をあえてした人々はいずれも心の態度が積極的でありました。 ですから、どんな艱難辛苦(かんなんしんく)に遭遇しても、不撓不屈(ふとうふくつ)、その強い心で何事にも脅かされずに、よくこれを乗り越えて、そして初一念を貫徹したのであります。 否、初一念を貫徹する強い心があの人たちを成功させたのであります。』 是非、初一念貫徹して夢を叶えて下さいな!」
回小声で曰く、「子貢君もずいぶん誇張して大げさに語るねぇ・・・ それでもかたじけないこの場で初一念を貫徹させていただく。 君は恕(じょ)の心がわかる仁者だ!」
子貢小声で曰く、「まー、どちらが大げさかは読者の判断にお任せすることにして、すぐたのんできますから・・・」
回小声で曰く、「くれぐれもこのことは内密にして下され!」
子貢小声で曰く、「はい はい、バカバカしくて誰にも言えませんよ! 回さんと私の二人だけの秘密です。」
回小声で曰く、「二人だけの秘密ですか! 何かドキドキしますね。」
子貢小声で曰く、「回さん、漏れそうなので用を足してきます。 では、これにてごめん!」
回小声で曰く、「便器の前でも『前向き』に! もう一歩前に進んでよそ見をしないでこぼさないように有意注意して下さい。 ではいってらっしゃい!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風