本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート368」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
顔回(がんかい)ポケットに入れた「『こ』の一番」の下足札を子路(しろ)の前に差し出して曰く、「子路先輩! 先輩の言われる通りです! 私は、自分の未熟さを感じました。 先生の跡目になったというだけで、内心浮かれていました。 この下足札は先輩のものです。 『孔子塾一の門弟』を名乗れるのは子路先輩です。 先輩、今後ともご指導宜しくお願い致します。」
子路曰く、「回! 気持ち悪いぜ! 俺は年甲斐もなくお前に嫉妬していた男だぜ! ・・・『男の中の男』と自負する子路が、初めて男を腐らせてしまったんだ。 そんな情ない奴の御指導なんか仰ぐな! お前は先生のめがねにかなった孔子塾ナンバーワンの門弟だ。 『“こ”の一番』は、お前が一番相応しい。」
子貢(しこう)心の中で呟いて曰く、「えっ・・・ KYの回さん、いきなりまとも以上になっちゃってどうしたんですか? ・・・おいしいとこ全部持って行っちゃって・・・ しかし、これが素の回さんなんですかね! ・・・俺には真似が出来ませんよ! 私はすぐ打算を考えてしまう。 ・・・反省せねばなりませんね!」
神北(かんぺき)心の中で呟いて曰く、「この人たちは一体何ものですか? ・・・すごい人たちだ。 ・・・俺もこの中にいるということは、偶然なのか必然なのか・・・ とにかく、『凄い!』に尽きるひとの仲間入りしたことに間違いない! ラッキー!」
子曰く、「諸君、いいかい! ・・・『“こ”の一番』『“こ”の二番』『“こ”の三番』などと決めつけるのはナンセンスだよ! 君たちのように本当の能力に優れているものは、むやみに門人同志、または他人と競争したりしないものだ。 競(きそ)うとしたら、弓を射る時くらいかね。 それにしたって礼に始まり礼に終わり、その後は和やかに互いに酒を酌(く)み交わすだろう。 君子の競い合いは、争(あらそ)いではなく友好だよ。 さぁ、諸君! なんであれ、今宵は楽しく飲んでおくれ。」
子曰く、君子は争う所なし。 必らずや射(しゃ)か。 揖譲(ゆうじょう)して升(のぼ)り下り、而して飲ましむ。 其の争いや君子なり。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
0 件のコメント:
コメントを投稿