本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート333」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
そこへ下男がデザートを持って入って来た。
下男曰く、「本日のデザートです。 アマンド・アラベスクです。 アーモンドスライスをケーキの周りにタイルを一枚一枚貼るように丁寧な仕上がりになっております。 甘さは控え目にしてあります。 どうぞお召し上がり下さい!」
子曰く、「ほう、フランスのアルザスロレーヌ地方ではアーモンドがお祝い事に使われているとは知りませんでした。 皆さん、いただきましょうよ!」
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君! 実は、私は、人の口の動きを見て、その動きで何を話しているかを勉強し、実践で体得したんですよ。 もちろん、その人の仕草、手ぶり、身ぶり等よく観察して、人の心理と行為の関連性を研究テーマに選んで、日夜研鑽(けんさん)を積んできたんです。 私は先生のようなスーパー霊感はありませんよ!」
神北曰く、「では、私の心を読んでいた訳ではないんですね!」
子貢曰く、「神北君、例えば、このコーヒーカップを左から右に移すのに、霊感も読心術も必要ないでしょう。 自分の手で移せば、コーヒーカップは、左から、これこの通り、置かれました。 この方が早いですよ! 別に神北君の心を読まなくとも、私は直接聞きますよ! 本人から聞く方が早くて正確です!」
子曰く、「神北君! 何が言いたいかわかるかい? いちいち霊感や読心術を使わなきゃならない状況とは、人を信用出来ない時でしょう! こうして本人がいるのなら、師として、友人として、本心で正直に話したいものですよ!」
神北曰く、「はい、申し訳ありません。 信頼しあえる真の友人として向かい合ってくれているんですね!」
子曰く、「そうですよ! 真の友人になるために、本心から話をしたかったのですよ! それが目的で、神北君と子貢と私の三人だけの、この席をもったんだよ。」
神北曰く、「恐れ入ります。 先生のお心遣いがわからず、申し訳ありません。」
子曰く、「ま~それはよい! 今からこれからだ! これでお互いのわだかまりもとれたと言うものです。 私は決めましたぞ。 今から、神北君を私の心を許せる愛弟子とする。 神北、よいな!」
神北曰く、「はい、先生、光栄です! 今後とも、御指導のほど宜しくお願い致します。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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