本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート325」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生!神北(かんぺき)、いや祝歓迎(しゅくかんげい)、そうとう参ってますね!」
子曰く、「子貢、本人もいささか動揺しているようだ。 もうここらへんで勘弁してやったらどうだ!」
子貢曰く、「先生、私もそうしたいんですが・・・ やはり、先生に正直に『実はこうこうこうで、このような事情で、先生に近づくため門人になりました。』と本人の口から言わせたいんです。」
子曰く、「それもそうだが、せっかくの料理も美味しく食べられないだろう。」
子貢曰く、「先生、本人が先生に詫びれば、私はそれで十分です。 詫びさえしてくれれば仇ではありませんから、孔家門人として、またお互いに良き友人として付き合っていきたいと思っています。」
子曰く、「確かに子貢の言う通りだな。 私とて祝鮀(しゅくだ)の命令で潜入してきた神北をこのままにしておく訳にはいかんからな。 本人の口から正直なところを聞きたい!」
子貢曰く、「とにかく私から神北に素性はばれているからありていに正直に話して先生に詫びるように説得します。」
子曰く、「それがいいな! 子貢よそうしてくれるか!」
そこへ、トイレから神北が戻って来た。
神北曰く、「遅くなりました。 お食事中に席を立ってすみません。」
子曰く、「せっかくの料理が冷めてしまうぞ。 さあ、食べてくれたまえ。」
神北曰く、「先生、私はこのままではせっかくの心づくしの料理が美味しく食べられません。」
子曰く、「神北君、思いつめた様子だが、何かあったのかね?」
神北曰く、「先生に隠していた事を今この場で話をさせて頂きたいのです。」
子曰く、「そうかい! 神北君の胸につかえているものがあるのなら話してごらんなさい!」
神北曰く、「実は、私は神北ではありません。 この名前は、子路(しろ)先輩に初めて居酒屋で会った時に、飲んでいる話の折に名を付けてもらったんです。」
子曰く、「何ぃ! 子路が名を付けたと・・・」
神北曰く、「はい。」
子曰く、「またどうして子路がそんな真似をしたんだ。」
神北曰く、「それには、先生もすでにわかっておられると思いますが、この際、私の素性も含めて洗いざらい話させて頂きます。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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