本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート308」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生! それが決め手なんですか?」
子曰く、「そうだ! 私亡き後の孔子一門を引っ張っていける一番の資質を回(かい)のそれに見出したんだよ。」
子貢曰く、「先生、それを知っていて何故、私ども愛弟子に話してくれなかったんですか?私は先生から話を聞いていれば、回さんの跡目襲名を心から祝えたのですが・・・」
子曰く、「それは、私の勝手な一存だ。 でもいいんだよ。 私のことを理解してくれなくてもいいのだ。 天が知っておられれば・・・」
子貢曰く、「どうしてですか。 大勢の弟子が先生の人となりを知っていますよ。 それに先生は有名人じゃないですか。」
子曰く、「子貢よ! 名が知られていることと、私のことを心から理解してくれていることとは別だ。 天を恨まず、人を咎めず、コツコツ精進して学問を究めてきた私の努力を理解して下さるのは天だけだろう。」
子曰く、我を知ること莫(な)きかな。 子貢曰く、何為(なんす)れぞ其れ子を知ること莫(な)からん。 子曰く、天を怨みず、人を尤(とが)めず、下学(かがく)して上達す。 我れを知る者は其れ天か。
子貢曰く、「先生、回さん、子路(しろ)先輩を理解するよう努めます。 今は、回さんに嫉妬したことを恥じております。 先生、お許し下さい!」
子曰く、「許すも許さぬもない! 子貢よ、これからも力になってくれ。 よろしく頼む。」
子貢曰く、「こちらこそよろしく御指導下さい!」
子曰く、「それで、用向きの報告のことだが・・・ 神北(かんぺき)の素性がわかったかね?」
子貢曰く、「はい、わかりました。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
0 件のコメント:
コメントを投稿