本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート283」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「先生は、顔回(がんかい)と子貢(しこう)には優しいですね! 俺にすることとは、ずいぶんと違うじゃないですか! それって差別じゃないですか? 仁者たるもの、基本的人権を侵害してもいいですかいね!」
子曰く、「それは、子路の偏見というものだ。 私は子路だから遠慮がいらないのだよ!」
子路曰く、「それ、先生の本心ですか?」
子曰く、「Yes I do.」
子路曰く、「ただ遠慮がいらないというだけで、『先生と俺が同類だ』という答えにはなってないじゃないですか!」
子曰く、「子路よ、顔回は一を訊(き)いて十を知る。 子貢は一を訊いて二を知る。 子路は一を訊いて一を知る。 私も一を訊いて一を知る。 そういうことだ。」
子路曰く、「俺はやっぱりバカだと言うことですか?」
子曰く、「バカとは一言も言ってないぞ! 私と子路は一を訊いて一を知る同類で類友なんだよ。」
子路曰く、「俺と先生が類友ですか?」
子曰く、「そうだ! 子路、お前は私が教えたことを必ず実践しようと努めたね。 お前は一を訊いて一を実践して、その中で体得して、身について一を知る。 それが子路の持ち味で生一本のところだ。」
子路曰く、「先生、それって俺のこと誉めてるんですか?」
子曰く、「そうだ!」
子路曰く、「へへへへへ・・・ なんか気分が良くなってきちゃったなぁ~。」
子曰く、「子路は、まだ一つの教えが身につかないうちに、私が新たなことを教えようとすると、『一つの教えが消化不良をおこしているのに、新しい教えなど知りたくない!』と逃げ回っていたな。 子路のそんなところは、お前だけに備わった顔回、子貢にない得難(えがた)い資質だ。 その資質はお前のかけがえのない宝だよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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