本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート282」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「ここへ来たのは、子路(しろ)に折り入って話したいことがあってな。 子路の察しの通りだ。」
子路曰く、「こんな真似されちゃ~、君子や仁者でなくとも誰でも察しがつきますぜ!」
子曰く、「なら話がしやすい! それでだ、お前の弟弟子の顔回(がんかい)のことだ。」
子路曰く、「顔回がどうしたんですか?」
子曰く、「私は、息子の鯉(り)を亡くした。 私も年だ。 私は孔子一門を顔回に任せて引退しようと思う。 それについて、何をおいても子路に力になって欲しいんだよ!」
子路曰く、「先生は、やっぱり顔回が一番可愛いんですね!」
子曰く、「そうかもしれんが、私亡き後の一門の存続がかかっている。 私は顔回もそうだが、子貢(しこう)や私を信じて慕ってくれる弟子達は皆かわいいんだよ!」
子路曰く、「先生、俺はどうなんですか?」
子曰く、「子路よ、私とお前は同類だ!」
子路曰く、「何が同類なんですか?」
子曰く、「私は、子貢に戯(たわむ)れに、『お前と一歳年上の顔回とはどっちが優秀かね?』と訊(き)いたことがあるんだよ。 すると子貢が、『私なんかとても彼とは比べものになりません。 彼は一を聴いて十を知りますが、私は二まで知るのがせいぜいです。』と答えたんだよ。 顔回をライバル視しているあの負けん気の子貢にしてはバカにしおらしい返事だったからね。 『そうだろうな、お前ばかりじゃないぞ! この私だって回には及ばないもんなぁ』となぐさめてやったんだよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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