本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート257』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子貢(しこう)よ、お前は何が言いたいのだ?」
子貢曰く、「それは、私と回(かい)さんのことです。」
子曰く、「回と子貢とな?」
子貢曰く、「はい、ダイヤモンドの原石は回さんで、私は瑚璉(これん)ということです。 先生のおっしゃりようですと、初めから素材が違うと言われんばかりです。」
子曰く、「『性(せい)、相(あい)近し、習(ならい)、相遠し。』 つまり、天性は誰でも似かよっている。 教養や習慣の違いで差がつくのだよ。」
子貢曰く、「私には、言っておられることがよくわかりませんが?」
子曰く、「ダイヤモンドの原石は、そのままではダイヤモンドにならない。 子貢、君は自己を陶冶し、今では最高の器として立派に役に立っているではないか。」
子貢曰く、「そう言われますが、回さんのようにダイヤモンドにはなれません。」
子曰く、「子貢よ、君は回に嫉妬しているのかい?」
子貢曰く、「回さんの才能に嫉妬しています。」
子曰く、「回の才能は回のものだ。 子貢よ、あえてダイヤモンドになる必要はないのだよ。 君の本来の自己である霊魂の中に秘めている固有性能というものがあるんだよ。 もちろん回にもある。」
子貢曰く、「そんなものがあるんですか? はじめて聞きます。」
子曰く、「はじめて聞いてもあるものはあるんだ。 霊魂の固有性能というんだが、これは親子であっても、二子の兄弟姉妹であっても、同じ心の人間はいない通り、心は皆異なる。 これは納得できるだろう。」
子貢曰く、「はい。」
子曰く、「霊魂の固有性能も皆異なるんだ。 別の言い方をすれば、子貢の『我が本性の固有する霊性』とも言うんだ。 これが君の素質なんだよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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