本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート179」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「それからどうしたんですか?」
子路(しろ)曰く、「俺はよじ登ったトイレの隙間からそっとリュックをおろして、中に降りたんだ。 トイレの天井を向いて仰向けに倒れている陽明(ようめい)を起こしてトイレの壁に座らせたんだ。 そしてロックをはずしてトイレの戸を開けた。」
顔回(がんかい)曰く、「面白くなってきましたね。」
子路曰く、「陽明をゆすり起こしたんだ。 やはり直感は当っていて気を失っていたんだな。 意識を取り戻した陽明はいきなり俺に抱きついた。 『子路ちゃん、おれ、おれ、見ちゃったんだよ! 聞いちゃったんだよ!』 『漏らしたきたねえ手で抱きつくんじゃないよ。 まぁ~とりあえず陽明が無事であってよかったぜ。 話は後でよく聞くからとりあえずここから出て着換えろよ。』 『子路ちゃん、ありがとう。 でも立ち上がろうとしても立ち上がれないんだ。』 『お前、腰を抜かしたな! おい陽明、そのまま動くな。 俺がトイレから引きずって外に出すからそのままにしてろ。』 『うん、子路ちゃん、わかった。』」
顔回曰く、「先輩、小学6年生で大人顔負けの判断と行動ですね! ふつうなら、そんな状態の陽明ちゃんを見たらすぐにでも付き添いの先生を呼びに行きますものね。」
子路曰く、「普通はそんなんだがな。 陽明との男と男の約束があったものだから、後で本当の理由を先生や友達に聞かれたらやつは学校へ来なくなっちまうと思ったからだ。」
子貢曰く、「でも呼びかけに答えない緊急事態であったんでしょうからどんな事情であれ先生をすぐに呼びに行くべきですよ!」
子路曰く、「やつはとてもシャイでナイーブで心臓はノミの金玉ぐらいしかないんだ。 漏らしたことが皆に知れたらその後のマインドケアーが大変なんだ。 それに俺の子分でもあるから、俺が面倒をみなくっちゃと思ったんだ。」
神北(かんぺき)曰く、「子路先輩、『ノミの金玉』ってどのくらいの大きさですか?」
子貢曰く、「神北君、察して下さいよ! 先輩は『ノミの心臓』って言いたかったんですが、間違えたんですよ!」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
0 件のコメント:
コメントを投稿