2010年4月22日木曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート89

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート89」だ。

諸君、日本では白い犬は「シロ」と呼んで、名前につけることがあるね。
クレヨンしんちゃんのアニメでお馴染みの野原家の愛犬もそう言われれば「シロ」だったね!
クレヨンしんちゃんに出てくるシロは、賢くて我慢強いワンちゃんだね。
かたや「論語」に登場する子路(しろ)は、勇気はとびぬけているが、無鉄砲で、荒っぽい気質で、かたくななところがあるように表現されている。
孔子先生は、「君子たるものは」と言う判断基準で人物を評価されるので、極めてハードルが高かかったんだ。
子路は何かと反面教師としての見本のようにとられがちだが、子路は元来弱い者を助け、強い者をくじき、義のためには命を惜しまないという任侠の徒であったんだね。
何と言っても孔門の十哲の一人です。
今時は死語になった「侠気(おとこぎ)」ですよ。
そんな子路の義侠心にあつい一面がこんなところに出ているんです。
子路は、孔子が愛弟子(まなでし)を引き連れての旅の途中の陳国で食糧が尽き、飢えと病に倒れる門人が続出した。
見るに見かねた子路は、憤(いきどお)りのあまり孔子先生に食ってかかったんだね。

陳に在りて糧(かて)を絶つ。 従者病みてよく興(た)つことなし。 子路慍(いか)って見(まみ)えて曰く、「君子もまた窮(きゅう)することあるか。」 子曰く、「君子もとより窮す。 小人窮すればここに濫(らん)す。」

子路怒って先生を睨(にら)みつけて曰く、「先生、君子ですよね? 君子でも困窮することがあるんですか?」

子、蹶然(けつぜん)として曰く、「当然のことだ。 君子も腹もへれば、糞小便もたれる。 無論、君子も困窮することがある。 だが君子はいついかなる時、所でも中村天風師がいつも言っている通り『人間の健康も運命も心一つのおきどころ』だ。 たとえ身に病があろうとも心まで病まさないのだ。 たとえ運命が悪かろうとも心まで悩まさないのだ。 君子はいついかなる出来事が起ころうと常に心が積極的方向に動くのだ。 だが困窮して取り乱すのは消極的な小人ばかりだ。」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

0 件のコメント:

コメントを投稿