2010年3月9日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート45

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート45」だ。


諸君、「論語」の中の言葉は、その時代に応じていろいろな方々がそれを引用してきたんだね!
もちろん私もそうでありました。
かつての私のファンクラブの一人で有名人でもある松下幸之助氏もご自身の著書の中で引用の引用をしているね。
そこんとこおもしろいのでクローズアップして紹介しよう。

「生成発展が自然の理法」の中での一コマなんですな。
これは幕末のはなしでありますが、維新の志士の一人である坂本竜馬は大河ドラマ「龍馬伝」で今でも大活躍中の人物ですね。
その竜馬は、よく西郷隆盛と話し合ったものでした。
私の恩師である頭山満翁の敬愛する「敬天愛人」の西郷さんですね。
ところが、この坂本竜馬の意見は会うたびに朝令暮改(ちょうれいぼかい)でコロコロ変わっている。
そのために、話をしていても、西郷隆盛が彼から受ける感じが毎回違うんだ。
そこである日、西郷さんが「あなたはおととい会ったときと、今日の話とはまた違うではないか。 そんなことではあなたの言葉は信用できない。 天下の士として信じられる者には、不動の信念がなければならない」と言って非難したんですよ。
もちろん、薩摩のなまりの言葉で話したんですな!

その時、坂本竜馬は
「いや、決してそうじゃないよ、西郷どん。 孔子は『君子は時に従う』と言っているじゃないか。 刻々と時は移り、社会情勢は日に日に変わっているじゃないですか。 だから今日の是が明日の非になるのは当然じゃないですか。 今日よしとされることが、明日には、ダメになる。 この、時に従うこと、これが君子たるもののとる道じゃないですかい。」と言い切った。
さらに語を継いで、「西郷さん、あなたは、一度こうだと考えると終始一貫、それを守り続けようとする。 だがそれでは、将来、必ずあなたは時代に遅れて取り残されますよ。」と答えたとのこと。

西郷さんほどの人物を、そう軽々しく批判することは、控えなければならないが、生成発展という原理(プリンシプル)から考えてみると、坂本竜馬にいささかの賛成の意を持ちたいと思うと松下氏も言っておられる。
私もその意に賛成である。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

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