本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート44」だ。
諸君、孔子門人で顔回(がんかい―回 かい)の友人の曽子(そし)が、顔回の人となりを称して、「どんなに才能があっても、それにおぼれず、学問を日々怠らず、また自分以下の者にも意見を求める。 どんなに知識が豊かでもそれに頼らず、他人の見聞に徴(ちょう)してみる。 衆知を集め、能力を誇示せず、学識をひけらかさず、争いをしかけられても相手になろうとしなかった。 私の亡くなった友人顔回は、こうした生き方のできる素晴らしい人物でした。」と述べているんだね。
顔回いつも通り正門をくぐると門の裏で隠れるように話し合っている先輩の子路と神北(かんぺき)の姿があった。
回曰く、「子路(しろ)先輩、おはようございます。 今日一日よろしくお願いいたします。」
子路、一瞥(いちべつ)するも回と目を合わさず、避けるように無視する。
無論、無口!
「神北君、おはよう! 今日一日よろしくお願いいたします。」
ちょっと、バツが悪い表情をした神北であったが、子路の方を向いてこちらを見ようともせず無言であった。
「子路先輩、神北君どうしたんですか? 何かあったんですか?」
子路曰く、「神北いくぞ。 ついてこい!」
子路と神北は、回の投げかけた言葉を避けるように無視して、そそくさと門の外に出て行ってしまった。
「どうしたんだろう? いつもと様子が違うが、何かあったんだろうか? まー、いい。 気にしているヒマはない。 急いで教室に行って、先生の今日一日一話の講義の準備をしなきゃ!」 回、教室に入る。
今日の講義のために、次々と、塾生が入室する。
回曰く、「諸君、おはよう!」
無言!
回曰く、「諸君、おはよう!」
無言!
回曰く、「諸君、おはよう!」
無言!
回、心の中で「いつもニコニコして挨拶を交わすのが、塾生同士の常であったのだが、だれも私の目を見ようともしない! むしろ無視するかのようだ。 何か様子が変だ! ま~気にすまい! 先生ももうすぐ来られることだ。 気分をとり直して明るくいこう!」とつぶやく。
孔子先生、中庭をはさんだ向こうから渡り廊下を歩いてこられるのが見えた。
回、教室の前で先生を出迎えて曰く、「先生、おはようございます。 今日一日、ご指導、よろしくお願いいたします!」
「お~お、回よ、おはよう。 今日一日、サポートを頼むぞ。」
「はい、もうすでに準備は整っております。 塾生も子路先輩と神北君以外は、全員そろっております。」
「おお、そうか。 また子路はサボリかい?」
「私には、わかりかねます。」
「神北は金魚のフンかい?」
「私には、わかりかねます。」
「わかった! 子路に注意しておこう。」
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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