2010年2月28日日曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート36

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート36」だ。

晴れて、神北(かんぺき)、孔子門人となりました。
しかし、面白くないのは子路(しろ)であります。
「何か自分だけ会話に入れず、何を言っているのか、いまいちよくわからない! 長年先生と一緒にいるおいらがわからなくて、偶然、居酒屋で出会った神北のいんちき野郎が楽しげに話の中に入ってやがる。 実に不愉快! 実に面白くない! 実に腹が立つ!」
そんな子路でありました。

日付は変わって翌朝AM9:00、孔子塾正門前であります。
神北、昨日の服装と打って変わって質素な出で立ちでありながら、髪は普段どおり結われ、小ざっぱりと垢ぬけて見えた。
正門の扉の裏に隠れて、神北の来るのを鬼の形相で待ち構えていたのは子路でありました。
神北、門前に立つと服装を整え、背筋を伸ばし、まっすぐ正面を見据えてゆっくりと頭(こうべ)を90度に下げ、一礼をして入ってまいりました。
門前に入るや否や、神北の前に飛び出したのはご存知、子路大先輩であります。

「待て! 神北! このインチキ野郎!」

「いきなり飛び出して来るからびっくりしましたよ! 先輩、驚かさないで下さいよ!」

「おまえに話がある! 顔かしな!」

「先輩!どうしたんですか? 恐い顔して、何か悪いものでも食べたんですか?」

「うるせぇ! 俺は腹が立っているんだ!」

「子路先輩、怒りは体に毒ですよ。 天風先生がよく言ってたじゃないですか、怒るとたちまち血液は黒褐色になって味わいが苦くなっちまうんですよ。 色と味が変わっちまうと血液本来の姿が消えちまうんですよ。 血液本来の姿というのは弱アルカリ性でなければいけない。 弱アルカリ性の血液である限りは、バイ菌マンが入ったからって、けっしてその人間は病には侵されないんですよ。 先輩、ご存知でしたか?」

「そんなことはどうでもいい! お茶じゃねぇんだ! ごちゃごちゃ言うな、こっちへ来い! おい、神北! さっさと来ねえと首根っこつかまえてへし折るぞ!!」 

「先輩、乱暴はいけませんよ。 暴力反対!!」

「ふざけんじゃねぇよ。 昨日のお前の態度は何だ! 俺のこと、こけにしやがって!」

「先輩、それは誤解ですよ! 私の話もよく聞いて下さいよ。」

怒りの矛先(ほこさき)を神北に向けている子路でありました。
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

0 件のコメント:

コメントを投稿