本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート295」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)心の中でつぶやいて曰く、「まったく先生は、いつも俺を出しにして、自分ばっか上目線でいながら遜(へりくだ)ってカッコつけるからなぁ~。 おとなしく黙って聞いてりゃぁ~、え~何だって、『私はお年寄りには安心され・・・』 自分がもう十分年寄りの仲間に入っていることわかんねえのかなぁ~。 人前だから若いふりしちゃって、今朝がた『子路も私もお互い歳をとったなぁ。』と言っていたじゃないか! まぁ~先生には、いつまでも元気でいて欲しいが・・・ しかし、顔回(がんかい)って奴は、万人受けする出来過ぎ君の返答だ! あいつ、先生の前ではいい子ぶりっ子しやがって、もっと本音をぶつけりゃいいのに。 昨日のビールピッチャー一気飲みの回(かい)が俺は好きだね! 人前じゃあ、毒にも薬にもならない奴だぜ!」
子曰く、「諸君、私は、黙々と過去の偉人、聖人、君子を探究し、気長に学び、学んで得たことを人に教えて飽きない。 よくもまぁ~、倦(う)まず弛(たゆ)まずして飽きずにきた自分を誉め励ましながら、こんな自分を自分の取り柄として、生涯持ち続けていくつもりです。 この頃は、他に何の欲もなくなりました。」
子曰く、黙(もく)してこれを識(しる)し、学びて厭(いと)わず、人を誨(おし)えて倦(う)まず。何か我に有らんや。
子路心の中でつぶやいて曰く、「年とったんだよ!」
続けて子曰く、「私は、道徳心が失われていくこと、精神に有益な学問が廃(すた)れていくこと、正義を知っていながら他人に無関心となり見て見ぬふりをして実行する者がいないこと、悪いと知っていながら誰も改めようとしないこと、社会がそんな状態になっていくのが私の一番の心配ごとです。」
子曰く、徳の脩(おさ)めざる、学の講ぜざる、義を聞きて徙(うつ)る能(あた)わざる、不善の改むる能わざる、是れ吾が憂(うれ)いなり。
孔子先生は、演壇の横に置かれた水差しのグラスを取り、水をゆっくり注いで、喉を潤す程度に一口ふくみ、間を取るようにゆっくりグラスを置いた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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