本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート289」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神農廟大ホール会場、午後1時であります。
子路(しろ)が司会典礼用のフォーマルスーツを着て大きな花束を2つ抱え、スタッフ通用口から入って曰く、「おい君、そこのスタッフさん、孔子先生の控室はどこかね?」
スタッフ曰く、「孔子先生の関係者の方ですか?」
子路曰く、「そうだ! 孔子先生の一番弟子の子路様だ。」
スタッフ曰く、「ああ、あなたが、かの有名な子路さんですか。」
子路曰く、「おい、お兄さん。 俺ってそんなに有名なのか?」
スタッフ曰く、「はい、巷では、無鉄砲で乱暴者! 怒らせたら何をするかわからない御仁ということで・・・」
子路曰く、「なに~い!」
子路、ここでぐっとこらえて心の中で呟いて曰く、「今日は、回(かい)の記念すべき日だ! 今日一日、決して怒るまいぞ!」
子路曰く、「君は実に正直ものだ!」
スタッフ曰く、「はい、友人からもそう言われています。 子路さんは、噂で聞くのと、会って話してみるのとでは違いますね!実物は渋くてカッコイイです。 孔子先生の控室はステージの真裏の一番奥になります。」
子路曰く、「ああ、そうかね、このステージの裏だね! ありがとう。」
子路、独り言を呟いて曰く、「俺って渋くてカッコいいんだ! 今日、バッチリきめているからなぁ!」
トン トン トン トン
子路曰く、「先生、子路です。」
子曰く、「子路か、入って来なさい!」
子路曰く、「失礼します。」
子曰く、「おいおい、何だその大きな花束は?」
子路曰く、「これですか? これは、先生と顔回に襲名のお祝いの花ですよ! ステージで渡そうと思いましてね。 花屋にとびきりのものをセレクトさせました。」
子曰く、「それはそれはよく気が利くね! 回も喜ぶだろう。 スタッフに渡しておきなさい。 花束贈呈の場を設けよう!」
子路曰く、「先生、とりこんでいるところすみませんが、御伺いしたいことがあります。」
子曰く、「着替えながらで構わないなら言いたまえ!」
子路曰く、「俺は、巷で『無鉄砲で乱暴者! 怒らせたら何をするかわからない御仁』ということで有名だそうです。 自分は常に士たらんとして振舞っているのですが、私を見て先生は正直どう思われますか?」
子曰く、「巷の噂を気にしているかい?」
子路曰く、「まあ・・・ いえ、気にしていません!」
子曰く、「子路よ、以前にも触れたことがあるね! 改めて、士とは、どういう者のことかわかるかね? これがわかると、どんな態度が士としてふさわしいかわかるというものだ。」
子路曰く、「先生、それを伺っているんですが・・・」
子曰く、「よ~く聞けよ! それは『ガンガン』と『ニコニコ』だよ!」
子路く、「『ガンガン』と『ニコニコ』ですか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
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