2009年12月27日日曜日

善いことは徹底してまねる パート9

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「善いことは徹底してまねる パート9」だ。

諸君、昨日の話の引き続きですな。
五両と言えば大金だ!
傍らにいた泥舟が、「よせよ、全然覚えのない明らかに偽物なんか買うなよ。」といさめるように言うと、鉄太郎の言い草がこれがまたふるっているんだ。
「当然、偽物ということは、誰よりも一目(ひとめ)で分かる。 が、とても見事な筆跡だ。 それに書いてある文章がとてもよい言葉だから、俺はこれを手本にしてみるつもりだ。」と言って常に床の間にかけて生涯大事にしていたという。
真似も極致にけば、本物となるエピソードである。
いまどきの時代は、ブランドバックのコピーが出回っているね。
本物とそっくりで見分けがつきにくい。
バックを入れる箱や紙袋まで、何もかもそっくりのコピーで徹底してるね!! 本当にルイジヴィトンだね!!
しかしこの話はな、同じ徹底してまねることであってもルイ・ヴィトンのコピーとは全然異なるんだが、そのへんの真意のほどの違いはお分かりになるでしょうよ!
「ちょっと!ちょっと! 天風先生! 突然でありますが、黒子(くろこ)の代筆者であります。 一つお伺いしてもよろしいでしょうか?」
黒子は黒子に徹しなさいよ!
「はっ、そうでありますが、是非、この際にお聞きしたいことがありまして・・・」
何だ、言ってごらんな!
「はっ、はい、ありがとう存じます。 おそれおおくもかしこくも天風先生にあらせられましては大変ぶしつけで失礼とは存じ上げますが・・・」
もったいつけるな、内輪だ、はっきり言いなさい!
言っとくが、私は明治天皇じゃないんだぞ!!
「はっ、それでは、高橋泥舟先生と山岡鉄舟先生の話をお伺いします。 天風先生は実際にそこにはいなかったんですよね。 ずいぶんとその場に立ち会っているような臨場感があるんですが、この話、本当の実話なんですか?」
何を言っているんだ、黒子君!!
私がそこにいるわけないだろうよ!
泥舟と鉄舟の二人の本人が語ったことを、アレンジを加えたエピソードだと前置きでお断りしただろうが。
「はぁ~、それはそうですけども、この話、天風先生の生前からの話ですよね。」
『講釈師 見て来たことのように言う』と、そんな言葉もあるんだぜ。
ただし、天風が述べているのは、本当にまねるでも、善くまねて下さいな! 善くですぞ!歴史小説家は見てきたように書くだけではおもしろくないよな。
おもしろくよく書くことが天基なんだよ。
いい意味で、インスピレーションをいただいて書いているんですよ。
諸君らもいいかい?
善くまねるんですぞ!
心得ておいてくれよ!!
「天風先生! 先生は司馬遼太郎もどき歴史小説家なんですか?」
黒子君!! 自慢じゃないが、東郷さんに、天風哲人と呼ばしめた男だぞ!
中村家の墓の仕切りの内側に『天風哲人』と石に刻んであっただろうよ。
東郷平八郎元帥も、秋山真之海軍大将も、山本英輔海軍大将とも、本物実物に会って話をしているんですぞ!! いいかね!
生前に本人と話を交わしているんだから、私の場合は「坂の上の雲」じゃない、「坂の下の雲」だよ!!
日露戦争で共に戦って生き残った戦友です!!
ドラマの登場人物の一人に加えてもらってもいいくらいですよ!
小説じゃない体験経験なんだ。
わかってるのか?
天意天風の「坂の下の雲」は、いずれかの機会に話をすることにしよう!
こう御期待だね!

『箴言二十 模倣も極致に到達すると真実と同様になる。 またそこに人に対しての善意がくわわり、此の真理に則(のっと)って、人様にとって、大いに役に立ち、人に須(すべか)らく善いということは、極力、模倣に専念すべきである。』

賢明な諸君でありますから、上記の真意を多少なりとも御理解を賜れていることと信ずる。
この話の続きは明日また・・・では。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

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