2009年12月25日金曜日

善いことは徹底してまねる パート7

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「善いことは徹底してまねる パート7」だ。

諸君、日本橋の丸善に寄って、その帰りに、家内や家族に頼まれた銀座木村家のあんパンを箱に入れてもらって、もちろん買って帰る。
あんパンだけじゃなくジャムパンも好評だったね。
おつかいものにも大変喜ばれたんだね。
山岡鉄舟も木村家のあんパンが大好物で、毎日あんパン食っていたという逸話もあるくらいだ。
明治天皇の侍従をしていたおりに、天皇様に下下(しもじも)の巷(ちまた)の世間の話をしていたおりのことであろう?
「ありえる話だ」ぐらいに聞いて下され。
「山岡!下下(しもじも)で何か面白い話はないか? 巷で流行(はや)っているものはないか?」
「はっ!陛下におわされましては、御機嫌うるわしく存じ申し上げます!」
「山岡、内輪じゃ! もったいぶるな!」
「はっ、実は先ごろ銀座に和菓子と洋菓子を合わせた、あんパンと称する饅頭らしきものが大変な評判
であります。」
「ほ~そうか! その饅頭らしきあんパンと称するものを其方(そち)は食(しょく)したであるか?」
「はっ!食(しょく)してございます。」
「山岡、それはどうであった?」
「はっ、どうであったとは?」
「どんな味がしたかときいておる!」
「はっ、どんな味と申せば、食べてみなければ、わからない味かと」
「山岡、其方(そち)はうまかったのか?まずかったのか?どちらであるのか?正直に申せよ!」
「はっ、陛下、これがこたえられない美味でございます!」
「『ます!』とは引き続き食しておるのか?」
「はっ、御意にございます。」
「ほ~お、そうであるか。 朕(ちん)も一度食べてみたいものよのお~、山岡!」
「はっ、さっそく御意の通りにいたしまする。」
こんな会話のやりとりがあったかどうかわかりませんがね。
明治8年、明治天皇の水戸家の行幸(みゆき)の折、侍従山岡鉄舟より酒種桜あんパンが献上され、ご試食の栄を賜る。
天皇様もお気に召し、皇后様は特に愛され、引き続き上納の栄を賜ることになったそうな。
その山岡鉄舟と高橋泥舟の二人は泥舟の妹の英子の夫が鉄舟なもので、親戚でもあり、年齢もほぼ同じで、とにかく兄弟のように仲が良かったんだな。
「おう~、鉄太郎、どうだいたまには銀ぶらでもしようぜ!」
「おうよ!いいねぇ!でいにい、行こうぜ!」と
二人のいきが合って、夜店が出てにぎやかになってくる宵の口から、二人で銀座に繰り出した。
そのとき泥舟が一軒の古道具屋に掛けてあった軸物を指して、「おい、鉄太郎、貴様の筆だという掛軸が売りものに出てるぞ」というので、「そうか」と言って鉄舟がよく見ると、全然自分の書いた覚えのない字なので、「おい、その掛物は誰が書いたものかね」と古道具屋の主人に訊ねた。
ニヤニヤしながら「ここに添え書してあるとおり山岡鉄舟大先生の書かれたものです」とさもさも得意気に言うので、「本物かね?」と聞くと、間髪入れず「真筆(しんぴつ)に間違いありません」と自信たっぷりに言った。
諸君、面白くなってきただろう?
この話の続きは明日また・・・では。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

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