2010年6月8日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート136

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート136」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

松下幸之助氏曰く、「子路(しろ) は一本とられたわけである。  もちろん、孔子は決して勇気というものを否定しているわけではない。 別の機会には、「仁者は必ず勇あり」ともいっているのである。 ただ、その勇気は一つの道というか正義に基づく大きな勇気であって、単なる向こう見ずの勇気ではない。 というより、そういったものは勇気とはいえないということだと思う。 実は私白身こういったことで人から教えを受けた経験がある。 事業を始めて数年たったころ、競争相手の会社が非常に無茶な安売り競争を始めた。 こちらも若かったから、『よし、こうなったら徹底的に安売り競争をやってやろう。 やる以上は絶対負けない』と考え、それをあるお坊さんに相談した。 そうするとその人は、『そりゃ面白いですな。 あなた一人だったら大いにやるのもいいでしょう。 しかし、今のあなたには大勢の社員もいるし、その人たちには家族もいる。 あなたは大将です。 この際ひとつやってやろうというのはいわば匹夫の勇でしょう。 大将は自分一個の怒りにかられて、そういう匹夫の勇をふるってはいけません』というのである。 それを聞いて、私もなるほどその通りだと考え直し、安売り競争に巻き込まれず、自分の是とする道を行き、結果的にはそれがお得意先の信用もまし、成功に結びついたのであった。 だから、指導者は勇気を持たなくてはいけないが、それは単なる匹夫の勇、無鉄砲な勇気であってはならない。 つねに何が正しいか、何をなすべきかということを考えつつ、その正しいこと、なすべきことを行なっていくについては、たとえ千万人といえどもわれ往かんというような真の勇気、大きな勇気を持つことが大切なのである。」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

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