2010年6月26日土曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート154

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート154」だ。

諸君、昨日の続きです。

子貢(しこう)曰く、「『回(かい)さん、これから私は孔子先生のところに御報告にあがるところです。 もしお急ぎでなければ留守中に私の当番を回さんに代わっていただきました。 お礼に一献(いっこん)差し上げたいがいかがでしょうか?』と私から誘ったんだ。」

神北(かんぺき)曰く、「・・・」 頭を上下に振って無言でうなずく。

子貢曰く、「回さんのお気持ちを察するに、孔子先生に心配や迷惑をかけたくないということもありましょう。 事実を明らかにしたうえで慎重に、冷静に判断しなければならないでしょう。 そして、自身の発言には影響力もあるため無責任なことは言えないとのお立場を考えられてのことでしょう。 『子貢君、これについては先生にはなさないでくれたまえ。』と言われたんですよ。」

神北曰く、「・・・」 頭を上下に振って無言でうなずく。

子貢曰く、「私はすかさず『承知しました。 回さん久しぶりに飲みながらお互い忌憚(きたん)のない話をしませんか?』とさらにうながしたんですよ。」

神北曰く、「・・・」 うなだれたまま無言。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

2010年6月25日金曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート153

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート153」だ。

諸君、昨日の続きです。

子貢(しこう)曰く、「回(かい)さんが『私にもよくわからないんだ!』と言うから、すかさず『わからないってどういうことですか?』とたずねた。 すると回さん本人もどうしてもそうなったのかわからないが私の留守におこったことの一部始終を話してくれたんだ。」

神北(かんぺき)曰く、「・・・」 沈黙。

子貢曰く、「『子貢君、実は突然、子路(しろ)先輩や神北君が口をきかなくなったんだ。 私が挨拶や声をかけるとすぐその場を立ち去るんだ。 君の留守中からは他の門下生も同じ態度をとるようになったんだ。 先生のいらっしゃるところではさすがにそれはないが、先生が立ち去るとすぐに私を無視しだすんだよ。 気にとめないようにしているんだがね! さすがにまいっているんだ。』と回さんには珍しく弱気で言葉に力のないものだった。」

神北曰く、「・・・」 沈黙。

子貢曰く、「私は回さんに『そうですか。 回さん何か心当たりはありますか?』と言うと回さんは『私は普段通りで思い当たるところがないんだよ。』と答えたんだ。」

神北うなだれぎみに曰く、「・・・」 沈黙。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月24日木曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート152

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート152」だ。

諸君、昨日の続きです。

子貢(しこう)曰く、「神北 (かんぺき) 君、私は孔子先生に御用を頼まれて出張で留守をしていたんですよ! その仕事を終えて先生に御報告に行く道すがら、帰宅する回(かい)さんの後姿を見かけてね・・・」

神北曰く、「そう言われればここしばらく子貢さんの姿が見えなかったのは、出張されていたんですか?」

子貢曰く、「神北君、話はこれからだ! 回さんがいつもの回さんと違って肩をつぼめて首はうなだれてとぼとぼ歩いていたんだ。 それで気になって声をかけたんだ。 『回さんご苦労さまです! お帰りですか? ・・・回さんどうしたんですか? 元気がないじゃないですか? 体の具合でも悪いんですか』と言うと、回さんは私に変なことを言うんだ。」

神北曰く、「ほぉー、それで?」

子貢曰く、「『子貢君は私と口を聞いてもいいのかい?』って言うんだ。 目はうつろでまるでうつ病のようだった。 『はぁ~? 何をバカなことを言っているんですか? 同門の子貢ですよ! 回さんとてもお疲れのようですね! 私の留守中に何があったんですか?』とたずねたんだ。」

神北曰く、「それで回さんは何とお答えになったんですか?」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月23日水曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート151

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート151」だ。

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「先進の間」であります。

先進の間の出入り口ののれんの前で子貢(しこう)曰く、「孔家門弟の子貢です。 神北(かんぺき)殿はおられますかな?」

神北その声に答えて曰く、「同門の神北です。 子貢先輩どうぞお入り下さい。」

子貢曰く、「それでは、失礼して入らせていただく。」

神北曰く、「これはこれは子貢先輩! このようなところでお会いするとは思いもよらぬことです。」

子貢曰く、「確かに! しかし神北君はここの常連だと聞いたが?」

神北曰く、「常連と言われるほどには来てはいませんが、このところ子路(しろ)先輩と連れだってよく来るようになったんですよ。 それにここは、私にとって孔家とご縁を結んでくれた縁起の良いところですからね。」

子貢曰く、「君もわかっているだろうが今隣に子路先輩が来ていてね。 子路先輩と回(かい)さんに神北君を呼んで来てくれと頼まれたので、声をかけに来たんだ。」

神北曰く、「回先輩も私のことを呼んでくれとおっしゃっているのですか?」

子貢曰く、「初めに神北君に来てほしいと言ったのは回さんだよ。」

神北曰く、「そうですか。 まー、立ち話ではなんですからどうぞお座りになって下さい!」

子貢曰く、「では遠慮なくそうさせてもらうよ。 それで神北君も店内放送で事のなりゆきを聞いていると思うから、私の方から逐一説明する必要もなかろうと思う。」

神北曰く、「しかし回先輩と子貢先輩がここに飲みにこられているとは正直驚きましたよ。」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月22日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート150

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート150」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

子路(しろ)曰く、「誰にも言うなよ! 実は俺、小学校6年生の夏休みに林間学校に行ったんだ。」

子貢(しこう)曰く、「それからどうしたんですか?」

顔回(がんかい)曰く、「話の腰を折るようですまないが、子貢君、神北(かんぺき)君を一人きりにさせておかないでここへ呼びましょうよ!」

子貢曰く、「そうですね。 子路先輩、神北君にここへ来てもらいますが差支えありませんよね?」

子路曰く、「ああ、神北にも口止めせにゃいかんからな!」

子貢曰く、「では、僕が呼んできます。 ちょっと待っていて下さい!」

子貢小部屋ののれんをくぐって隣に入っていった。

顔回曰く、「子路先輩、先ほどは力の入った御声援誠にありがとうございます。」

子路曰く、「欲がないと思っていた回がピッチャー一気飲みの大それた野望を抱いていたとは知らなかったぜ!」

顔回曰く、「先輩、回だって人間だもの。」

子路曰く、「お前、あいだみつおか?」

顔回曰く、「先輩が写真嫌いとは知りませんでしたよ。」

子路曰く、「俺は酒盗もきらいだ!」

顔回曰く、「それって鰹(かつお)の腸(わた)の塩辛(しおから)のことですね!」

子路曰く、「そうだ!」

顔回曰く、「この塩辛を肴(さかな)にするとますます酒がすすむというじゃないですか。」

子路曰く、「それだ。 それがいけねえんだ。 はなから『お酒がススム君』とか『酒進(しゅしん)』にすればいいものを、盗人じゃねえんだから盗人呼ばわりするとは気に入らん! 正々堂々と酒の友達で『酒達(さけだち)』にしろよ!」

顔回曰く、「先輩、今、正々堂々とおっしゃいましたか?」

子路曰く、「ああ」

顔回曰く、「では、正々堂々たる子路先輩に折り入ってお聞きしたいことがあるんですが、よろしいですか?」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月21日月曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート149

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート149」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

子路(しろ)答えて曰く、「無論おれは異存はない! ただし・・・」

バイザー京華(きょうか)、子路、顔回(がんかい)、子貢(しこう)の三人に会釈をして学而の間を出ていった。

子貢曰く、「『ただし・・・』何ですか?」

子路曰く、「回(かい)、子貢、口の堅いお前たちこのことだが、孔子先生や他の門人、それ以外の誰にも言うなよ! 約束できるか?」

顔回曰く、「先輩が『言うなよ!』と言われることは、この顔回、愛宕白山に誓って誰にも言いません!」

子路曰く、「口巧者(くちごうしゃ)な子貢、お前はどうなんだよ?」

子貢曰く、「先輩が嫌だと言うことなら言いませんが、せっかくの回さんの晴れ姿ですよ。 それに孔家一門のメンツがたったんですから・・・ たかが記念撮影じゃないですか。」

顔回曰く、「子貢君、たかが記念撮影とは何ですか! 私にとっては命がけのチャレンジに成功したんです。」

子路曰く、「回さん、すいません。 つい口がすべりました。」

顔回曰く、「わかっていただければ許します。」

子路曰く、「お前ら俺の話を聞けよ! 俺の個人的なことだが、『ただし・・・』には訳があるんだ。」

顔回曰く、「個人的とはどういうことですか?」

子路曰く、「実は俺、写真に写るのが苦手で、ズバリ、写真嫌い!」

子貢曰く、「えー、どうしてですか? 先輩はミーハーで目立ちたがり屋じゃないですか。」

子路曰く、「何事においても寛大な子路様にも苦手なものがあるんだ!」

子貢曰く、「へぇ~、ひょっとして写真写りが悪いので気にしているとか、ですか?」

子路曰く、「バカ言っちゃいけねぇ。 そんなんじゃないやい。」

子貢いわく、「じゃ何ですか? 『男』が売りの先輩がずいぶんはっきりしないですね。 ズバリ言って下さいよ!」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月20日日曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート148

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート148」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

子貢(しこう)曰く、「それより子路(しろ)大先輩、どうしてここにいるんですか?」

子路曰く、「それは俺が聞きたいよ!」

子貢曰く、「それなら、子路先輩、この場は無礼講ということでお尋ねしたいことがいくつかあるのですが、よろしいですか?」

バイザー京華(きょうか)話に入って曰く、「お取り込み中恐れ入ります。 それでは回(かい)様後ほど記念撮影にまいりますからお待ち下さいな! それでは私はこれで失礼します。」

子路曰く、「おたふく、まだいたのか!」

バイザー京華曰く、「おあいにくさま! 回様ではのちほど。」

顔回(がんかい)曰く、「おねえさん、ちょっと待って下さい! ぜひおねえさんにお願いがあるんです。」

バイザー京華曰く、「まあ、回様なんでしょう。」

顔回曰く、「僕といっしょに記念写真に入ってもらえませんか?」

バイザー京華曰く、「まあ、うれしい。 回様と私のツーショットですね!」

顔回曰く、「おねえさんには申し訳ありませんがせっかくの記念撮影です。 おねえさんと御亭主と子路大先輩と子貢君と隣で一人待ちぼうけをくっている神北(かんぺき)君と私の6人なんですが、よろしいですか。」

バイザー京華曰く、「え~、ツーショットじゃないんですか? 京華、とても残念! はい、でも亭主はすごく喜ぶと思いますよ。 襟を正して早少女(さおとめ)京華、謹んで記念撮影のお仲間に入らせて頂きます。」

顔回曰く、「京華ねえさん、ありがとう! 子路先輩も子貢君も異存はないですよね!」 

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月19日土曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート147

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート147」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

バイザー京華(きょうか)の言動の豹変ぶりと厚かましさ、そんな彼女に対してのひんしゅくの大ブーイングでしたねぇ~。
バイザー京華、大ブーイングをものともせずに曰く、「いつもお客様に愛されるおもてなしを居酒屋「ざ・論民」従業員一同心がけてまいります。 本日は御来店まことにありがとうございます。 皆様のお相手は『笑顔と愛嬌は0円(ぜろえん)よ!』がモットーの早少女(さおとめ)京華でした。 これで学而の間より実況中継を終わります。」

顔回(がんかい)何を思ったのか突然バイザー京華のマイクを取って曰く、「御来店の皆様、僕はハワイには行きましぇん!」

バイザー京華マイクを取り戻して曰く、「お客様、緊張がほどけて酔いがまわったんですか!」

顔回曰く、「僕はハワイには行きましぇん!」

子貢(しこう)曰く、「回(かい)さんそれはわかりました。 もう帰りましょうよ! 回さん、早朝から野良仕事でしょう!」

顔回曰く、「僕はハワイには行きましぇん!」

子路曰く、「回、ハワイに行かないことはわかった! 気をしっかり持て。」

バイザー京華曰く、「回様、ハワイのペアチケットはどうされるのですか?」

顔回曰く、「孔子先生に差し上げます。 僕がハワイに行ったら、ぶっちゃけ帰りたくなくなるでしょう!」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月18日金曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート146

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート146」だ。

「論語」「憲問」篇に孔子先生がこう述べておられる。

子曰く、そのこれを言いて怍(は)じされば、これをなすや難(かた)し。 

心にもないことを言うべきでないが、相手に対して本心良心から湧き出(い)ずる思いがあり、発言に対応する実質があってこそ、自信を持った断言ができる。
と言うことは、ことに処するに、言わなければならない肝心要のときに言い、言わなくてもよいことには、口を出さない!
渋沢翁に言わせれば、沈黙は必ずしも金ならず。
雄弁は必ずしも銀ならずと言うことになるね!

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「学而の間」であります。

バイザー京華(きょうか)、顔回(がんかい)にマイクを向けてインタビューして曰く、「チャレンジ成功おめでとうございます! 今の心境を語って頂けますか?」

顔回答えて曰く、「論民ファンの皆様、御声援まことにありがとうございます。 私のイメージどおりの結果で終わってほっとしています。」

バイザー京華、顔回にインタビューして曰く、「チャレンジ終盤にチャレンジャーの目の前にペキン原人シロが突然現われて驚きませんでしたか?」

顔回答えて曰く、「あ~、はい! ちょうどそのときは、意識がもうろうとしていましたので、誰が目の前にいるかわかりませんでした。」

バイザー京華、顔回にインタビューして曰く、「後ほど、記念撮影とJTBで行く『思いっきりハワイ満喫6泊8日の旅』の目録をお渡ししますが、何とこれペアチケットなんですね。 どなたと一緒にいかれますか?」

顔回答えに窮して無言!

バイザー京華曰く、「失礼ですが、回(かい)様は独身ですか?」

顔回答えて曰く、「あっ、はい。」

バイザー京華曰く、「回様は、今おつき合いしている方がおられますか?」

顔回答えて曰く、「あ~、特定の人はおりません。」

バイザー京華曰く、「回様! 私でよければ喜んで同伴いたしますよ!」

顔回答えに窮して無言!

店内より「帰れ! 帰れ! 本部に帰れ!」の大ブーイングが起こる。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月17日木曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート145

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート145」だ。

諸君、バイザー京華(きょうか)の口舌(こうぜつ)態度の豹変(ひょうへん)ぶりに店内のお客が唖然として沈黙してしまったんだ。
よく「口は禍(わざわい)の門である」といいますね。
また「沈黙は金、雄弁は銀」とも言います。
渋沢翁も「論語と算盤」の中でこんなことを言っている。

 余は平素多弁の方で、よく種々(いろいろ)の場合に口を出し、あるいは演説なぞも処嫌わず、頼まれればやるので、知らず識らず言い過ぎることなぞあって、人からしばしば揚げ足を取られたり、笑われたりすることがある。 しかし、如何に揚げ足を取られようが、笑われようが、余はひとたび口にして言う以上は、必ず心にもないことは言わぬという主義である。 したがって、自分自身では妄語(もうご)したとは思っておらない。 あるいは世人には、妄語と聞こえる場合がないでもなかろうが、少なくとも自分は、確信のある所を口にしたつもりでいる。 口舌は禍の門であるだろうが、ただ禍の門であるということを恐れて一切口を閉じたら、その結果はどうであろう。 有要な場合に有要な言(げん)を吐くのは、できるだけ意思の通ずるように言語を用いなければ、折角のことも有邪無邪中(うやむやちゅう)に葬られねばならぬことになる。 それでは禍の方は防げるとしても、福の方は如何にして招くべきか、口舌の利用によって福も来るものではないか。 もとより多弁は感心せぬが、無言もまた珍重すべきものではない。 唖(おし)はこの世の中において、如何なる用を弁じ得るか。
 余のごときは多弁の為に禍もあるが、これによってまた福も来るのである。 例えば、沈黙していいては解らぬのであるけれども、一寸(ちょっと)口を開いたために、人の困難な場合を救ってやることができたとか、あるいはよく喋ることが好きだから、何かのことにあの人を頼んで口を利いて貰ったら宜しかろうと頼まれて、物事の調停をしてやったとか、あるいは口舌のあるために、種々の仕事を見出すことができたとかいうように、すべて口舌が無かったら、それらの福は来るものではないと思う。 して見れば、これらは誠に口舌より得る利益である。 口は禍の門であるとともに、福の門でもある。 芭蕉の句に「ものいへば唇寒し秋の風」というのがある。 これも要するに、口は禍の門ということを文学化しかものであろうけれども、こういう具合に禍の方ばかり見ては消極的になり過ぎる。 極端に解釈すれば、ものを言うことができないことになる。 それではあまり範囲が狭過ぎるのである。
 口舌は実に禍の起こる門でもあるが、また福祉の生ずる門でもある。 ゆえに福祉の来るためには、多弁あえて悪いとは言われぬが、禍の起こる所に向かっては言語を慎まねばならぬ。 片言隻語(へんげんせきご)といえども、決してこれを妄(みだ)りにせず、禍福の分かるる所を考えてするということは、何人にとっても忘れてはならぬ心得であろうと思う。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風
  
  
妄語(もうご) ― うそをつくこと。 不実な言葉。

2010年6月16日水曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート144

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート144」だ。

諸君、顔回(がんかい)ついにチャレンジに見事に成功しました。

バイザー京華(きょうか)マイクを持って曰く、「完飲です! 店内の皆様、ピッチャーの一気飲み完飲しました。 チャレンジに成功です! コングラチュレーション! おめでとうございます! チャレンジャーは放心状態のようでありますので、同門の子路(しろ)様、一言コメントをお願いします。」

子路、差し出されたマイクを両手につかんで号泣して曰く、「感動した、回(かい)! 感動したよ! お前は孔家門弟の鑑(かがみ)だ。」

バイザー京華、子路の持ったマイクを無理やり取り上げて曰く、「はい、子路様、ありがとうございます。 回さん、お尻の穴にじょうごをさされてビールを流されなくて良かったですね! はい、では、もうお一人方、同席の御友人に一言コメントを頂きましょう。」

子貢マイクを向けられて曰く、「カメラはどこ?」

バイザー京華あきれ顔で曰く、「さっきも言ったでしょう。 音声放送だけです。 カメラはありませんよ。」

子貢、バイザー京華のマイクを取り上げて曰く、「えー、本日は、私の友人回君のピッチャー一気飲みチャレンジパフォーマンスショウにお越しいただき誠にありがとうございます。 チャレンジャーと私は、孔家の門下生で親友であります。 えー、ともに師の言われる『道に志し、徳に拠(よ)り、仁に依(よ)り、芸に游(あそ)ぶ。』を目指しております。 えー、わかりやすく言いますと、万物の霊長たる人間としての正しい道の悟りを目標とし、人徳を身につけ、仁の心を実践し、幅広く教養をひろめていくと誓い合った同志であります。 えー・・・」

バイザー京華、子貢のマイクを取り上げて曰く、「こら! ボケ! 勘違いすんな! 結婚式の友人代表のあいさつじゃねえんだ! 一言と言っただろう。 あんたの話はめんどくさくって、くどくって、なげえんだよ! 『回さん、チャレンジ成功おめでとう!』これだけでいいんだよ。」

店内急にシーンとなる。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

2010年6月15日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート143

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート143」だ。

諸君、顔回(がんかい)チャレンジ成功なるか?

独身の顔回の日常生活は、日々疏食(そし)を飯(く)らい、水を飲み、肱(ひじ)を曲げて手枕でごろ寝する。
こんな貧乏ぐらしの中にも、顔回の楽しみがあった。
その楽しみは、素直な気持ちで心の中のスクリーンに思い切り理想を描くことであった。
決まって心のスクリーンに描くイメージは、顔回の「お決まりのシーン」があった。

憧れの地、ここはハワイ!
それもダイヤモンドヘッドが見えるワイキキビーチ!
その砂浜にいるのは二人だけ。
そう「顔回君」と「サキちゃん」である。
暑い太陽の日差し、そして青い海と潮風、砂浜をビキニ姿で走るサキちゃんを追いかけるアロハシャツに海パンの顔回。

二人は互いに顔を見つめあい、こう呼びあう。
「サキちゃん!」、「顔回君!」
そして二人のお決まりのセリフを言い合う。
「仁者はハワイがお好き!」
「サキちゃん、違うだろ! 仁者は山が好き!」
「あなた相変わらずかたいのね!」

諸君、「論語」雍也(ようや)篇に「知者は水が好きだ。 仁者は山が好きだ。」とある。
顔回はこの孔子先生の言葉から「仁者は山が好き。」と答えたんだね。

そして二人の乾いた喉を潤してくれるのは、サキちゃんが決まってトロピカルドリンク。
顔回君のお決まりは、ピッチャーに入った生ビールである。
顔回君はイメージの中では、ピッチャーに入った生ビールを10本のストローを口にくわえて一気飲みする一発芸であったんだ。
これもサキちゃんを喜ばせるためなんだね。
そう「人の喜びをわが喜びとする」をモットーにしている顔回君の愛情表現なんだ。
そして顔回の理想イメージの中では「一気飲み」の失敗はただの一度もなかったんですよ。

諸君、話が長くなりました。
顔回君、残りのビールを巨大ストローをイメージして、一気にすいこんだ。
完飲の瞬間である。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月14日月曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート142

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート142」だ。

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「学而の間」であります。

パーテーションをはさんだ先進の間から、神北(かんぺき)曰く、「イッキ!イッキ!回(かい)さん、もうすぐだ。 がんばれ回さん! ファイト~一気!」

バイザー京華(きょうか)マイクを持って曰く、「店内の皆様、チャレンジャーの目に生気が戻ってきました。 マラソンで例えればスタートした競技場の中へ戻ってきたというところでしょうか? さあこのチャレンジ、成功なるか? 実況アナは早少女(さおとめ)京華です。」

諸君、顔回の生気が戻ってきた訳は、ハワイ旅行の目録という響きの言葉であったんだね。
顔回が少年の頃、友達の家で見たテレビCMに強い衝撃を受けたことが第一原因なんだ。

「芸能人は歯が命」
「芸能人はハワイがお好き」
諸君の中にも記憶にある方もおられると推察する。
顔回の潜在意識の中にこのCMがまるごとインプレスされていたんだ。
その記憶が呼び覚まされたことで潜勢力が働いて生気が戻ってきたという訳なんですよ。

店内より、「回! 回! 回!」コールが響く。

子貢大声で曰く、「回さん、聞こえますか? みんな回さんの成功を待ち望んでいますよ!」

顔回(がんかい)、まばたき3回でエールの言葉にこたえた。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風
昨日午前10:00にアップいたしました「第141話」は、再考の上加筆いたしました。

2010年6月13日日曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート141

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート141」だ。

諸君、昨日の引き続きです。
できた人物の顔回(がんかい)であるが学びたいという欲求は人一倍強かった。
孔子先生も含めて皆、万物の霊長たる人間として生まれて、活きていく以上欲を捨てることはできない相談である。
人間の世界が常に進化し、向上しようとするのも、ある意味から言えば大自然のもう一つの大きな欲望だ。
人間を作った大自然がすでにこの大きな欲望を持っているんだ。
その大きな欲望を持ってるもの(神、仏、宇宙霊等々と呼んでいる根源存在)の力で生まれた人間に、よろしいかい、いろいろの欲望があるのは当然じゃないですか!
諸君は率直にどう思われますかな?
子罕(しかん)篇に孔子先生が顔回を追憶してこのように語っている。

子、顔淵(がんえん)を謂(い)いて曰く、惜しいかな、われその進むを見る。 いまだその止まるを見ず。

「まったく惜しい人物を死なせたものだ。 真理、道理を求めて止まることを知らず、前へ前へと前進する若者だったが。」

子曰く、賜(し)や、始めて与(とも)に詩を言う可(べ)きのみ。諸(これ)(子貢)に往(おう)を告げて、来(らい)を知る者なり、と。

前述のこの文章は、察するに顔回を失ってからの孔子先生の言葉であろう。
子貢に対しての師弟の別をおいて、「お互いに真から分かりあえるのは君だ、賜君(しくん)分かっている君となら詩を談じあえる。 君は話を一度聞くと、その先のことがみえる力がある。 君は、今は亡き回(かい)についてこう言ったね。 『回さんは一を聞いて十を知る方です。』と! 今の君はまさしく回と同じ心的状態だね。 君のような弟子を持てて私は実にうれしい。」と子貢の成長を評価して誉めたんだね!

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月12日土曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート140

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート140」だ。

子曰く、回やそれ庶(ちか)きか。 しばしば空し。 賜(し)は命(めい)を受けずして貨殖(かしょく)す。 億(おもんばか)れば、しばしば中(あた)る。

諸君、孔子先生は先進篇で「顔回(がんかい)の人格はほぼ完全に近い。」、つまり「人間が出来ている。」と語っている。
その証に「回(かい)は赤貧の中でも天命を楽しんでいるからだ。」と述べている。

かたや「子貢(しこう)は天命に甘んじないで、金もうけに浮身をやつしているがそれでも遠い見通しを誤るような人物ではない。」とも評価している。
また学而篇の中では、子貢をかなり評価もしている。

子貢曰く、貧にして諂(へつら)うこと無く、富みて驕(おご)ること無くんば、如何(いかん)、と。 子曰く、可(か)なり。 未だ貧にして楽しみ富みて礼を好む者には若(し)かざるなり、と。 子貢曰く、詩(「詩経」)に云(い)う、切(せつ)するが如く、磋(さ)するが如く、琢(たく)するが如く、磨(ま)するが如し、と。 其(そ)れ斯(これ)の謂(い)いなるか、と。 子曰く、賜(し)や、始めて与(とも)に詩を言う可(べ)きのみ。諸(これ)(子貢)に往(おう)を告げて、来(らい)を知る者なり、と。

このことについて「論語と算盤」の書中に渋沢栄一翁がこのように解釈して述べている。

門人の子貢が老(孔子)先生におたずねした。
「貧乏であってもどんな術(て)を使ってでも物を求めようなどとはせず、金持ちになっても物力(ぶつりょく)で偉そうにしたりしない。 そういう生き方はいかがでしょうか」と。
すると老先生はこうお答えになった。
「まあまあというところだな。 貧しくとも人間の生き方を考えたり、豊かであっても世の道理を求めようとする者には及ばない」と。
子貢は〔物質の増加でなくて精神を鍛(きた)えることのほうが上と分かって〕こう申し上げた。
「詩(「詩経」)にあります、〈(石を)切るごと、磋(と)ぐ(研ぐ)ごと、琢(う)つ(打つ)ごと、磨(す)るごと(心をみがけ) 〉と。 それをおっしゃりたいのですね」と。
老先生はお褒めになられた。
「賜(し)君、(詩を使えるな。)分かっている君となら詩を談じあえる。 話を一度聞くと、その先のことが見える力がある」と。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月11日金曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート139

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート139」だ。

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「学而の間」であります。

子路(しろ)、バイザー京華(きょうか)の制止を振り払い、チャレンジャー顔回(がんかい)の体面に鎮座して曰く、「回(かい)! もしお前が失敗しても安心しろ! お前のかたきは、この子路大先輩がとってくれるわ!」

無念無想の境地に入っているはずの顔回であったが、実は苦しくて白目になり、血の気が引いて顔色は青ざめ、酸欠状態で意識がもうろうとしていただけであった。
それでも無意識下で顔回の霊魂の固有性能の一つであるフロンティアスピリッツが働いていたのか、ピッチャーだけは口をつけたまま握って離さなかった。

顔回に向かって子路大声で曰く、「回! しっかりしろ、もう一息だ!」

顔回、子路の一喝がきいたのか、どんぐりまなこがまばたいた。

バイザー京華マイクを持って曰く、「チャレンジャー、回さん、かなり苦しい様子です。 完飲までもう少しです! もう少しが進みません! 回さん、私の手元にハワイ旅行の目録があります。 これですよ! 意識をしっかり持って気合を入れなおして下さいな!」

顔回、意識がもうろうとする中でバイザー京華の力強い励ましとハワイ旅行の目録という言葉に我を取り戻した。

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月10日木曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート138

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート138」だ。

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「学而の間」であります。
ついに子路(しろ)と子貢(しこう)、そして顔回(がんかい)が学而の間で御対面しましたな。

子貢曰く、「子路先輩! 店内放送で聞いて知っておられるでしょうが、今、回(かい)さんはチャンレンジ中です! 集中してますから邪魔しないでくださいよ!」

子路大声で曰く、「子貢、勘違いするな! 俺はチャレンジを邪魔しに来たんじゃないぞ。」

子貢大声で曰く、「じゃあ、何しに来たんですか? 先ほどから『チャレンジに失敗したら孔家一門の名折れ! 一門のメンツがたたんぞ! 失敗したら腹を切れ!』 大袈裟すぎますよ! 生ビールの一気飲みに失敗したくらいで、孔家のメンツはつぶれませんよ! 先輩、ただのお遊びですよ!」

子路大声で曰く、「何を言うか! このチャレンジは回の永年の夢だというじゃないか? あの回がそこまで思いつめているんだ! 俺は大先輩として回に何が何でも一気飲みに成功して初一念を貫徹してもらいたいんだ!」

子貢大声で曰く、「子路大先輩! そうむきにならないで下さいよ!」

バイザー京華(きょうか)マイクを持って曰く、「店内の皆様、早少女(さおとめ)京華です。お二人の会話お聞きになりましたか? 孔家の門人様でした。」

子路、子貢、同時に口をついて曰く、「おたふく、だまってろ!」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月9日水曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート137

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート137」だ。

諸君、ここは居酒屋「ざ・論民」「学而の間」であります。

子路(しろ)が学而の間ののれんの手前で大声で「回(かい)!回! よく聞け! もうお前一人の失敗じゃ済まされないぞ! 孔家一門の名折れぞ! 成功しなければ、一門のメンツがたたんぞ! 貴様、失敗したら責任をとって直ちに腹を切れよ! いいな、回!」

これを聞いていたのは顔回(がんかい)本人ではなく、子貢(しこう)であった。
顔回は無念無想の境地に入っていたので周りのどんな悪口雑言罵声も声援も聞こえていなかった。
子貢、子路の怒鳴り声を聞いて心中でつぶやいて曰く、「子路先輩だぜ! ややこしいことになってきたな。 俺たちがここにいること、バレてたのか。」

バイザー京華(きょうか)マイクを持って曰く、「子路さん! 入って来ちゃダメ! ここは別のお客様の部屋よ!」

子路大声で曰く、「うるせぇ、おたふく。 生ビールの返礼の御礼の挨拶にまかりこしたんだ。 入るぞ!」

バイザー京華マイクを持って曰く、「店内のお客様、隣の先進の間のお客様のお一人が学而の間のイベント会場に乱入してまいりました。 孔家一門の方でチャレンジャーの方のお知り合いのようです。 『このチャレンジに失敗したら一門のメンツがたたぬ! 直ぐに腹を切れ!』と叫んでおります。 面白いことになってきましたね! こちらイベント会場より実況中継です。 お相手は早少女(さおとめ)京華です。」

子貢大声で曰く、「シロ、シロ、子路先輩どうしたんですか?」

子路大声で曰く、「落ち着け、子貢! 俺は犬じゃない! どうしたんですか? それは俺が言いたいセリフだぁ!」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風

2010年6月8日火曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート136

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート136」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

松下幸之助氏曰く、「子路(しろ) は一本とられたわけである。  もちろん、孔子は決して勇気というものを否定しているわけではない。 別の機会には、「仁者は必ず勇あり」ともいっているのである。 ただ、その勇気は一つの道というか正義に基づく大きな勇気であって、単なる向こう見ずの勇気ではない。 というより、そういったものは勇気とはいえないということだと思う。 実は私白身こういったことで人から教えを受けた経験がある。 事業を始めて数年たったころ、競争相手の会社が非常に無茶な安売り競争を始めた。 こちらも若かったから、『よし、こうなったら徹底的に安売り競争をやってやろう。 やる以上は絶対負けない』と考え、それをあるお坊さんに相談した。 そうするとその人は、『そりゃ面白いですな。 あなた一人だったら大いにやるのもいいでしょう。 しかし、今のあなたには大勢の社員もいるし、その人たちには家族もいる。 あなたは大将です。 この際ひとつやってやろうというのはいわば匹夫の勇でしょう。 大将は自分一個の怒りにかられて、そういう匹夫の勇をふるってはいけません』というのである。 それを聞いて、私もなるほどその通りだと考え直し、安売り競争に巻き込まれず、自分の是とする道を行き、結果的にはそれがお得意先の信用もまし、成功に結びついたのであった。 だから、指導者は勇気を持たなくてはいけないが、それは単なる匹夫の勇、無鉄砲な勇気であってはならない。 つねに何が正しいか、何をなすべきかということを考えつつ、その正しいこと、なすべきことを行なっていくについては、たとえ千万人といえどもわれ往かんというような真の勇気、大きな勇気を持つことが大切なのである。」

この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを


天意天風

2010年6月7日月曜日

論語と算盤と天風哲学と電卓~論語創作ものがたり パート135

諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)~論語創作ものがたり パート135」だ。

諸君、昨日の引き続きです。

孔子先生は、「子路(しろ)よ、素手で虎に立ち向かったり、歩いて黄河を渡る無謀極まりない命知らずはごめんだね。 無鉄砲な行為だと気付かずに勇猛果敢であると錯覚している大バカ者だ。 自分だけ勝手に一人死ぬのはかまわぬが、約3万7500人もの三軍の兵を引きて犬死させる訳にはいかないのは論を待つまでもない! 己を知らず無茶をすることを勇気とするそんな者より臆病なほど有意注意を思慮深く、確実に勝つための成功率を上げていく、さりとて犠牲を最小限に食い止めるべく周到綿密な計画を立てる参謀の方が頼りになるよ!」と答えたんだね。
これと同じ「論語」を教訓とされて松下幸之助さんも指導者の条件としてこう述べられているね。
参考までに記載しよう。

「勇気を持つ」というタイトルで、サブタイトルに「指導者に必要なのは匹夫(ひっぷ)の勇でなく正義に立った大勇である」が付されている。
後はそのままを抜粋することにする。

「孔子がある時門弟たちと話をしていて、顔回(がんかい)という弟子の徳を非常に褒めた。 するとそれを聞いていた子路という武勇に優れた弟子が『それでは先生は軍隊を率いて戦おうと言う時、誰と一緒にいきますか』とたずねた。 暗に、『体の弱い顔回じゃだめでしょう。 私のような勇敢な者でないと』というつもりである。 ところが孔子は、「虎に素手で立ちむかったり、大河を徒(かち)で渡ったりして、まかりまちがえば命を捨てるような無鉄砲なことをする人間とは、私は行動を共にしない。 綿密に計画して、慎重にそれを遂行するような人間でなくてはだめだ。」と答えたという。」
 
この物語の続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを

天意天風