諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート338」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)曰く、「はい、子路(しろ)先輩は、声色(こわいろ)をいきなり変えるんです。孔子先生になりきって、先生の声色を真似て話していたと思います。」
子曰く、「何! 私の声色を真似て話したのか?」
神北曰く、「はい、私はその時には、先生にお目にかかってはいませんでしたから、先生のものまねとはわかりませんでした。 ところが翌日に先生に会って話を聞きながら・・・子路先輩は、先生のものまねをしていたんだとわかりました。」
子曰く、「神北、そんなに私に似ていたのかい?」
神北曰く、「それは上手いものですよ! 先生の話し方、話の間合、所作まで、かなりよく似ていました。」
子曰く、「子路は人前で私のものまねをしているのだね! ま~、今度会ったら、私の物まねを見てみたいものだ。 それはそれとして、子路は何と答えたのだね。」
神北曰く、「『君子たるものであるならえこひいきは、よろしくないね。 門人に対して示しがつかなくなる。 子貢(しこう)、お前の言う通り、回(かい)の奴も先生が可愛がることをよいことに、先輩を差し置いて、いい気になっていやがる。 この際、ここらへんで孔家門人を代表して、回に百を聞いて一を知るように気付かしてやろうと思ってね。 これも後輩に対する子路先輩の愛のムチってやつだな。』と話してくれました。」
子曰く、「神北! 私の声色は真似ても、私はそんな下品な言葉は吐きませんぞ!」
神北曰く、「はい、そうですね!」
子曰く、「その先を話してくれたまえ!」
神北曰く、「先輩曰く、『大勢の門人諸君をまとめていかにゃならん立場だからな。』と言われて、私の名前を聞かれたもので、『何でもいいですが・・・』と答えましたら、『何でもいいと言う訳はいかない。 神北と名乗れ!』と言われたのです。」
子曰く、「神北と名付けたのには、意味があるのかね?」
神北曰く、「私も、名づけの意味までは理解できないのですが、神田の北京ダックで略して『神北』ということになったんです。」子貢曰く、「どうせ先輩のことだ、飲み屋の壁に貼ってある『当店自慢のおすすめメニュー』を見て思いついたんでしょう!」
神北曰く、「そういえば、『神田産のアヒル使用、神田地どりの北京ダック』とありましたね!」
子曰く、「子路らしいな!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート337」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)曰く、「子路(しろ)先輩曰く、『回(かい)は、三度の食事は盛り切り飯に汁一杯。 住居はって言うと、路地裏のあばら家。 並みの人間なら音(ね)を上げそうな超貧乏暮らしのくせに、心情は、心は錦、微動だにもしない。 “まったくもって偉い男だ。 回は偉い! 回は偉い!” すでに昔の事であるにも関わらず、先生は、口癖のように私(子貢しこう)に言うんですよ。』」
子貢曰く、「言ってないぞ! 俺は断じて言ってない! これは私を貶(おとし)める国家権力の陰謀だ!」
子曰く、「神北、続けなさい!」
神北曰く、「はい、子路先輩曰く、『これは明らかに回への身贔屓(みびいき)えこひいきですよ。』と子貢が言うんだ。」
子貢曰く、「言ってない~よ~! え~ん!え~ん!(これは子貢の泣き声です。)」
子曰く、「神北、続けなさい!」
神北曰く、「子路先輩曰く、『“同門の門人塾生でありながら、不平等ですよ。 君子たるものの取る態度でありましょうか?”と子貢が俺に愚痴る! 愚痴る!』」
子貢曰く、「愚痴ってない! 愚痴ってない! 神様に誓って俺は半分弱ぐらいしか愚痴ってません!」
子曰く、「神北、続けなさい!」
神北曰く、「子路先輩曰く、『内心は、回より俺の方が断然上だと認められたい子貢の嫉妬なんだがね。 “敬愛する子路大先輩以外に話せる人はいないので、相談にのって下さい!”とお願いに来たという訳なんだ。』と私に話したんです。 このいきさつは、子路先輩御本人に聞いて頂いて結構です。」
子貢曰く、「これは、子路先輩のつくり話です。 皆さん信用してはいけません。 この子貢を、この子貢を貶めるための策略です!」
子曰く、「子貢! うるさい! しばらく黙ってなさい!」
子貢曰く、「・・・無言。」
子曰く、「神北、それで、子路は子貢に何と答えたのかね?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート336」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「神北(かんぺき)は、承知で子路(しろ)の隣に座ったんだね!」
神北曰く、「はい、この機会を逃がす手はありませんから・・・ それとなく隣に座って話しかけたんです!」
子貢、黙ってうなずく。
子曰く、「神北、先を続けてくれたまえ。」
神北曰く、「子路先輩が私にこんな話をしてきたんです。 その話の内容は、『実はなぁ、孔子先生の門人の中でも一番二番を争うえらく頭のいい後輩が二人いるんだがな、俺様から見ればケツの青いガキなんだがな。 一人は顔回(がんかい)ともう一人は子貢(しこう)と言うんだ。」
子貢曰く、「門人の中でも一番二番を争うえらく頭のいい後輩! やっぱり先輩も俺の事を認めてくれていたんですね!」
子曰く、「神北、先を続けてくれたまえ。」
神北曰く、「子路先輩曰く、『孔子先生がもう一人の後輩の顔回ばかり可愛がるもんだから、もう一人の後輩の子貢って奴が面白くなくてね! はっきり言えば、子貢は、顔回に嫉妬していたんだ! まぁ、男の焼きもちってやつだな。』と言うんですよ。」
子貢曰く、「無言。」
子曰く、「神北、話を続けなさい!」
神北曰く、「子路先輩曰く、『子貢の奴が、“折り入って相談があるんです。”と訪ねてきた。』そうです。」
子貢曰く、「俺は相談なんかに行ってないぞ! これは先輩の作り話です!」
子曰く、「神北、話を続けなさい!」
神北曰く、「その相談と言うのが、子路先輩曰く、『子貢は泣きながら、“先生は、顔回ばかり可愛がって、これ見よがしに身贔屓(みびいき)するんですよ。 先生の身贔屓は他の門人から見ても露骨すぎる。”』と俺に訴えるんだよ。」
子貢曰く、「俺は泣いてなんかいない! 訴えてもいない! そんなことは一言も言ってないぞ! これは何かの陰謀だ!」
子曰く、「神北、話を続けなさい!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート335」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき) 曰く、「私に無いものは何か! それは、心底より尊敬と信頼できる師と心を許せる友人です。」
子曰く、「ほう・・・その師は、私と言うことだね!」
神北曰く、「はい、そうです。」
子貢(しこう)曰く、「君には師も共に語らう友人もいないと言うことですか?」
神北曰く、「はい、皆さんにお会いするまでは、追い落とすか、追い落とされるかの世界に身を置いていましたので、心から尊敬出来る師や真の友人などこの世界にいる訳は無いと決めつけておりました。 そのことについて何の疑問も感じておりませんでした。 しかし、先ほど先生に『私の心を許せる愛弟子とする。』と言っていただけたことが何よりも嬉しくて・・・ そして今、私の中には、先生と共に、生涯お付き合いをお願いしたい友人が三人できました。」
子曰く、「三人とは?」
神北曰く、「はい、子貢さん、顔回(がんかい)さんに子路(しろ)先輩です。」
子曰く、「子貢や回なら歳の頃も同年代だろうから、お互いに話をわかりあえると思うが、親子に近い年のひらきがある子路とは・・・ はてまた、何故だね?」
神北曰く、「私は、孔子先生の弟子になるために、子路先輩に近づきました。 それは、弟子の中で最古参で、最年長です。 先生に一番近く、言いたいことを言えるのは子路先輩の一人くらいなものだと弟子同志の噂話を小耳にはさみました。 それから、先輩の後をつけて、接触の機会を狙ったんです。」
子貢曰く、「それで、子路先輩行きつけの飲み屋で『神北と名乗れ』と名前をつけられたんですね!」
神北曰く、「はい、そうです。 必ず週のうち2~3回は寄っていく、いきつけの飲み屋で、子路先輩が後輩を引き連れて貸し切りの飲み会があることを知って、この時とばかりに、子路さんに近づいたんです。」
子曰く、「ふむふむ・・・ 先を続けてくれたまえ。」
神北曰く、「子路先輩のおごりで、タダ酒が飲めるとばかりに、店に入りきれない門人の方々が集ってこられましたよ。 ところが、当の子路さんの隣には、誰も座らないのです。 どうしてなのかと門弟の方の御一人に伺ったところ、『酒に酔った子路先輩に捕まってからまれたら最後、ひどい目にあわされた門弟が何人もいるんだよ。』と言われまして・・・ 『ひどい目とは、どんな目に会うんですか?』と聞いたんですよ・・・ 『先輩のおごりで飲めるのはありがたいが、近くに寄りたくない! 近くにいたばかりにとばっちりを受けて、手足の骨を折られ、ケガをした者が何人もいるんだぞ! 誰も隣なんかに恐ろしくて寄らないよ! 悪いこと言わないから、身の為と思って近寄らないほうが利口だぜ!』とこういうことなんです。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート334」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君! ずいぶんと話を引っ張ってくれるね・・・ ズバリ誰なんですか?」
神北曰く、「はい、義父に会わせたい人物は・・・この方しかおりません!」
子貢曰く、「もう・・・神北君、くどいよ!」
神北曰く、「その方は、ズバリ! 子貢さんです。」
子貢曰く、「・・・無言。」
神北曰く、「私のめがねに曇りがなければ、子貢さん以外におりません。」
子曰く、「神北、君のめがねは曇っていないな。 的確な人選です。」
神北曰く、「恐れ入ります。」
子曰く、「子貢、神北! 人材を途用する側も、途用される側も立場は異なれど、どちらも人あっての事だ。 出来た人物は、適材適所を心得ながらも、道義にかなった人物を選ぶものだよ。」
子貢曰く、「君は少なからず、『私の事を嫌な奴だ。 やりにくい相手だ。 無礼な奴だ。』と思いやしませんでしたか? 私も君にあえて嫌われることもしました。 神北君! 何故私ですか? 正直に答えてくれたまえ。」
神北曰く、「子貢さん、私正直言って、子貢さんに嫉妬していたんです!」
子貢曰く、「え~なんだって・・・ 私に嫉妬? ウソでしょう? そりゃまたどうしてですか? ・・・確かに、私はイケメンですからね。 はっきり言って女性にもてますから、嫉妬の一つや二つはかっているでしょうよ。」
神北曰く、「子貢さんは、確かに口は達者です。 頭も非常にいいです。 また、ルックスも抜群で、お金持ちです。 これだけで世間の人は、うらやむ存在ですよ! しかし、私は違います。 自慢じゃありませんが、私はお金に不自由していません。 口も立ちます。 頭もそれなりにいいです。 ルックスもそれなりに自信があります。 はっきり言って私は女性にすごくもてます。 子貢さんには負けませんよ! しかし、私にないものがあります。」
子貢曰く、「おい、神北! ずいぶん言いたい事言ってくれるじゃないか!」
子曰く、「まあまあ、子貢よ、そう興奮するな! ここは、神北に思いの丈(たけ)を話してもらいましょう。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート333」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
そこへ下男がデザートを持って入って来た。
下男曰く、「本日のデザートです。 アマンド・アラベスクです。 アーモンドスライスをケーキの周りにタイルを一枚一枚貼るように丁寧な仕上がりになっております。 甘さは控え目にしてあります。 どうぞお召し上がり下さい!」
子曰く、「ほう、フランスのアルザスロレーヌ地方ではアーモンドがお祝い事に使われているとは知りませんでした。 皆さん、いただきましょうよ!」
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君! 実は、私は、人の口の動きを見て、その動きで何を話しているかを勉強し、実践で体得したんですよ。 もちろん、その人の仕草、手ぶり、身ぶり等よく観察して、人の心理と行為の関連性を研究テーマに選んで、日夜研鑽(けんさん)を積んできたんです。 私は先生のようなスーパー霊感はありませんよ!」
神北曰く、「では、私の心を読んでいた訳ではないんですね!」
子貢曰く、「神北君、例えば、このコーヒーカップを左から右に移すのに、霊感も読心術も必要ないでしょう。 自分の手で移せば、コーヒーカップは、左から、これこの通り、置かれました。 この方が早いですよ! 別に神北君の心を読まなくとも、私は直接聞きますよ! 本人から聞く方が早くて正確です!」
子曰く、「神北君! 何が言いたいかわかるかい? いちいち霊感や読心術を使わなきゃならない状況とは、人を信用出来ない時でしょう! こうして本人がいるのなら、師として、友人として、本心で正直に話したいものですよ!」
神北曰く、「はい、申し訳ありません。 信頼しあえる真の友人として向かい合ってくれているんですね!」
子曰く、「そうですよ! 真の友人になるために、本心から話をしたかったのですよ! それが目的で、神北君と子貢と私の三人だけの、この席をもったんだよ。」
神北曰く、「恐れ入ります。 先生のお心遣いがわからず、申し訳ありません。」
子曰く、「ま~それはよい! 今からこれからだ! これでお互いのわだかまりもとれたと言うものです。 私は決めましたぞ。 今から、神北君を私の心を許せる愛弟子とする。 神北、よいな!」
神北曰く、「はい、先生、光栄です! 今後とも、御指導のほど宜しくお願い致します。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート332」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)曰く、「いえ、先生ほどの賢者になられると、人の思っていることが、すぐにわかってしまうのではないかと?」
子曰く、「神北君! それは読心ということですか?」
神北曰く、「はい、そうです。 先生は、心眼が開かれておられて、人の心を読むことが出来るのではないかと思いまして・・・ この機会に質問をさせて頂きました。」
子曰く、「人のもの言い、仕草で、その人の心の状態、つまり心理状態は、おしはかることが出来るでしょう。 私でなくとも神北君も子貢(しこう)も、やっていることですよ。」
神北曰く、「はい、ですが、それを越えた先生の霊眼で本人の気付かない事までわかっておられるのでは・・・と思いまして。」
子貢曰く、「神北君の言いたいのは、インスピレーション、つまり霊感というやつですね!」
神北曰く、「はい、人には言えない秘密にしていることも、わかってしまうのかと考えた次第です。 先ほどの眼鏡にかなった門弟の方も私の心を読んでわかっておられるのではないかと聞いてみたかったんです。」
子曰く、「無論、全てがわかるわけではないが、わからない訳でもない! しかし、いちいち人の心を読んでいれば、相手のいらぬ想念のゴミまでいただくことになるんだよ。 また、そんなことばかりしていると、いずれ心が病んでくることになる。 疲れるんだ! それより話が出来る相手なら直接本人に聞くことが一番だ。 神北君に本音を言ってくれることが本人の意思を確認することであり、私も尊重することができるというものだよ!」
神北曰く、「そうですか。 わかりました。 それでは、子貢さんに質問しますよ。 私の心を読んでいませんでしたか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート331」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「ほぉ~、今日の今日見つかったとは・・・ また・・・ どういうことかね?」
子貢(しこう)曰く、「今日の今日ですか! それは良かったですね。 神北(かんぺき)君のお眼鏡にかなった人物とは誰でしょうかね? まぁ~、子路(しろ)先輩じゃないことはわかりますがね・・・」
神北曰く、「先生、私の眼鏡にかなった人物を、義父に会わせることに御許可をいただけるのでしょうか?」
子曰く、「神北君! 相手のあることだ。 眼鏡にかなった人物が、是非にと言うことであれば、私も喜んで許可を出そう。」
神北曰く、「先生、ありがとう御座位ます。 その節は宜しくお願い致します。」
子貢曰く、「神北君! せっかく先生も喜んで許可を出そうと言ってくれているんだから、その人物とは、ズバリ誰ですか?」
子曰く、「子貢の言う通りだ。 この場で言ってくれたまえ!」
神北曰く、「はい、では、発表します。 ・・・神北こと、祝歓迎(しゅくかんげい)の眼鏡にかなった人物とは・・・ズバリ・・・ちょっと待って頂けますか。」
子貢曰く、「おいおい、もったいつけないでくれよ!」
神北曰く、「そんなつもりはありません! 先生と子貢さんに発表する前に、御伺いしたいことをふっと思い出したんです。」
子曰く、「何だね! 聞きたいこととは・・・」
神北曰く、「先生も子貢さんも、私のバカバカしい質問に答えてくれますか?」
子貢曰く、「えーい、まどろっこしいな・・・ ごちゃごちゃ言わないで、何が聞きたいんだよ!」
神北曰く、「先生は、霊能者ですよね?」
子曰く、「それは、的を得てないな! 私は現実主義者だ。 ・・・しかし・・・直感のひらめきは大事にしているよ。」
神北曰く、「先生は、私の心は読めますか?」
子曰く、「どうしてそんなことを聞くのかね?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート330」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
そこへ下男が入って来る。
下男曰く、「そろそろ、デザートをおもちしますか?」
子曰く、「そうだね。 では、よろしく頼みます。」
下男曰く、「本日のデザートは、フランスのアルザスロレーヌ地方のお祝いのケーキですが、皆様、よろしいでしょうか?」
子曰く、「かまいません。 お願いします。」
下男曰く、「御飲み物は、コーヒー、カフェオレ、カプチーノ、紅茶、ウーロン茶、ブラックウーロン茶を御用意しております。 御好みの物をお申し付け下さい。」
子曰く、「私は、カプチーノをお願いします。 神北(かんぺき)君は、何を好まれますかな?」
神北曰く、「私は、紅茶にミルクでお願いします。」
下男曰く、「ミルクティーですか? ロイヤルミルクティーもお出しできますよ!」
神北曰く、「では、ロイヤルミルクティーで、お願いします。」
下男曰く、「子貢(しこう)様は、何を・・・?」
子貢曰く、「私は、アメリカンコーヒーのブラックで、更にお湯割りでお願いします!」
下男曰く、「はい、かしこまりました。 少々お待ち下さいませ。」
子曰く、「神北君、話が横道にそれてしまった。 本題に戻すとしよう!」
神北曰く、「はい。」
子曰く、「神北君、義父の祝鮀(しゅくだ)殿の切迫した事情や、お立場はよくわかる。 しかし、私は、内々であっても、この度の政治顧問の御依頼は、お受けすることは出来ない。 ただし、私を友人として受け入れて頂けるのなら、友人同士としてアドバイスをさせて頂くのは、やぶさかではありませんよ。」
神北曰く、「はい、わかりました。 義父も喜ぶと思います。 早速連絡させて頂きます。」
子曰く、「それと、私の門弟の中でこれという人財を探しておられるんだね!」
神北曰く、「はい、そうです!」
子曰く、「神北君、これという人物が見つかりましたかな?」
神北曰く、「はい! 今日の今日、見つけました。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート329」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「官職の名前を点検して、職名と役割を正しい名前にし、権限と責任をきちんと文章化することかな」と話してやったんだよ。
子貢(しこう)曰く、「それで、子路(しろ)先輩は理解されたんですか?」
子曰く、「子路は、私に『そんなことを最初になさるんですか? 先生のなさることは、まどろっこしくて、即効性がない! 遠回りだと政治家から言われちゃうでんすよ。 役職名などどうだっていいじゃないですか!』というから、言ってやったんだ。 『お前は相変わらずの野蛮人だね。 いいか、子路! 文化人は自分が知らない事に関しては口を噤(つぐ)んでいるものだよ。 官職の名前や責任と権限がきちんとしていなければ、組織としての命令がきちんと伝わらないじゃないか。 命令がきちんと伝わらなければ、社会秩序は生まれない。 社会秩序が生まれなければ、国民が共有する社会規範が育ちはしない。 社会規範が育たなければ、公正な裁判が行えないじゃないか。 公正な裁判が行なえないなら、国民はのんびり手足を伸ばしてくつろぐことすらできやしないだろう。 子路、お前が裁判所の判事ならば、何をよりどころにして判決を下すのかね。 だから、道理の分かった政治家は、まずは名称を正しくする。 次に道義規範にのっとり、命令を発して施行する。 そうすれば、出しっぱなしで終わるような法律も無くなるんだよ。 子路よ、政治家と言うものは、言葉を決して軽々しく扱ってはならないもんだぞ。』と話してあげたんだよ。」
子路曰く、衛の君、子を待ちて政を為さば、子将に奚(なに)をか先にせんとする。 子曰く、必ずや名を正さんか。 子路曰く、是れ有るかな、子の迂なるや。 奚(なん)ぞ其れ正さん。
子曰く、野(や)なるかな、由(ゆう)や。 君子は其の知らざる所に於いては、蓋闕如(かつけつじょ)たり。 名正しからざれば則ち言順(げんしたが)わず、言順わざれば則ち事成らず、事成らざれば則ち礼楽(がく)興(お)こらず、礼楽興こらざれば則ち刑罰中(あた)らず、刑罰中らざれば則ち民(たみ)手足を措(お)く所なし。 故に君子はこれに名づくれば必ず言うべきなり。 これを言えば必ず行なうべきなり。 君子、其の言に於いて、苟(いやし)くもする所なきのみ。
神北(かんぺき)曰く、「先生、文章化するとは、国家を運営する上での組織作りということですか?」
子曰く、「そうだ! 国家と言っても社会と言っても一言で言えば、人の集まりだよ。 決まりごとがないと人は銘々自分の都合がいいように解釈して、身勝手な行ないをするものだよ!」
子貢曰く、「職名の明文化、つまり役割と権限と責任範囲を明確にすることが大切ですね!」
子曰く、「そうだ! 職務を文章に明確に書き表すことだよ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート328」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「確かそんな話をしたね! 神北君、同時期に霊公夫人の南子(なんし)と会見したことがあるんだ。 私のお供に子路(しろ)がいて、そばで耳打ちするんだよ。 『先生、夫人は不倫で有名な方です。 先生の名に疵(きず)がつくことは困ります。』と苦瓜と渋柿を合わせて食べたような顔をして言うから、その時、子路に言ったんだ、『私は子路に誓うよ! 私は疚(やま)しいことはこれっばかりもしてないよ。 もしも過(あやま)ちを犯したなら天が私を罰するだろうよ。 他ならぬ天がね。』と言ったことがある。」
子、南子を見る。 子路説(よろこ)ばず。 夫子(ふうし)これに矢(ちか)って曰く、予(わ)が否(すまじ)き所の者は、天これを厭(た)たん。 天これを厭(た)たん。
神北曰く、「そんなことがあったんですか。」
子曰く、「霊公は、もういけませんか!」
神北曰く、「はい、義父は、この二、三日が山だと言ってきました。 霊公亡き後の家督争いを非常に心配しております。 跡目をめぐってどちらの側につくかの派閥争いも起こっています。 ちょっとしたことで内乱がおこりかねません。 霊公亡き後の事を内内の政治顧問として御相談にのってい欲しいとのことです。」
子曰く、「祝鮀(しゅくだ)殿の御事情ならび御心痛は痛いほどわかりますよ。 神北君、ひと昔前に、子路(しろ)とこんなやり取りをしたことがあるんだ。 子路が私に『もし衛の君主に招かれて政治を任せられたなら、先生は何から始めますか?』とこんなことを問われたんだよ。」
神北曰く、「それで、先生は、子路先輩に何とお答えになったんですか?」
子曰く、「神北君、せっかくの料理だ、食べながらでかまわんからね! 遠慮しないでくれたまえ!」
神北曰く、「はい、そうさせて頂きます。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート327」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子貢(しこう)よ、言葉を慎みなさい! 神北(かんぺき)君、子貢の非礼を許して欲しい。 子貢は人の心を逆なでするとこがある。 しかし、これを良き持ち味として使いどころを弁(わきま)れば、人を生かす才能に変わると思うのだがね!」
神北曰く、「はい、イライラしていたもので、つい言葉を荒げてしまいました。 お許し下さい。」
子曰く、「話を戻すが、神北君、義父の祝鮀(しゅくだ)は、私に用向きがあるのではないのか?」
神北曰く、「はい、そうです。」
子曰く、「その用とは何かね?」
神北曰く、「はい、先生が、衛国の君主の霊公様に愛想を尽かされ、魯国へ帰ってしまわれたことを義父は、私に、『衛から、人財と言う宝を失った。 非常に残念でならぬ!』と言っておられました。 義父は私に、『孔子の弟子となり潜入せよ! 先生と接触して、内密に政治顧問をお願せよ!』との命です。 もう一つの命は、孔子先生の許可を得て門弟の中でこれはと言う人物を見つけて私の所へ連れて来るように託されました。」
子曰く、「そうであったか! 神北君、私が衛国を去ったのは、こんな理由からです。 それは、霊公様は、私に軍隊の陣立てについて質問ばかりするので、『私は、神や先祖を祀(まつ)る儀礼については、いささか学んでおりますが、軍事については学んでおりません。』と返事をして、霊公があまりにもものわかりが悪いもので、嫌気がさした。 それで翌日衛国をさよならしたんだよ。」
衛の霊公、陳(じん)を孔子に問う。 孔子対(こた)えて曰く、俎豆(そとう)の事は則ち嘗(かつ)てこれを聞けり。 軍旅(ぐんりょ)の事は未だこれを学ばざるなり。明日(めいじつ)遂(つい)に行く。
神北曰く、「そうでしたか。 そう言えば、霊公様の南子夫人の振舞いにも困ったものだと義父におっしゃったそうですね。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート326」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君、まず、あなたの名前だけでも先に教えてくれませんか?」
神北曰く、「はい、わかりました。 私は、衛の国の生まれで、名字は祝(しゅく)、名は歓迎(かんげい)です。」
子貢曰く、「祝歓迎君! これ以降は、何と呼んだらいいですかねぇ?」
神北曰く、「先生に決めて頂ければ・・・」
子曰く、「神北君にも知られたくない事情もあるだろうから、このことを知っているのはわれわれ三人だけだ。 今まで通り、神北で通すことだね!」
子貢曰く、「先生の言われる通りですね! それでは、今まで通り、神北君と呼びます。」
神北曰く、「先生、御察し下さりありがとうございます。 私は、衛の内務大臣の祝鮀(しゅくだ)の命を受けてここに、魯国の先生の所に来たのです。」
子曰く、「祝鮀の命とは?」
神北曰く、「衛の霊公が重い病にかかっております。 今こうしている時も命が危ない状態です。 私の妻の父親が祝鮀で、義父になります。」
子曰く、「神北君は、祝鮀の娘婿ということですか!」
神北曰く、「はいそうです。 ただし、私は婿養子ではありません。 もともと同じ『祝』姓です。」
子曰く、「これは私事だが、昔、女房で失敗して苦労したものでねぇ・・・ それ以来、人の相を見ることも勉強し、それなりに研鑽をつんできたのだが、実に奥方は福相をしておられる。」
神北曰く、「おそれいります。」
子貢曰く、「ここだけの話、神北君は奥方の尻にひかれているのかい?」
神北曰く、「子貢さん、それは私に対して失礼ですよ! ただ、私は祝鮀の娘をもらっただけで、親戚からも歓迎が養子にいったと勘違いされています。 未だに『内務大臣祝鮀の養子婿の歓迎君です』と紹介されているんですよ! ・・・正直、『俺は婿養子じゃないぞ!』と言い返してやりたいのですがね・・・ 大人気ないことですからね。」
子貢曰く、「そうか、それは失礼した。 君も意外に苦労しているんだ。」
神北曰く、「子貢さん、お言葉を返すようですが、『君も意外に』とは失礼じゃないですか!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート325」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生!神北(かんぺき)、いや祝歓迎(しゅくかんげい)、そうとう参ってますね!」
子曰く、「子貢、本人もいささか動揺しているようだ。 もうここらへんで勘弁してやったらどうだ!」
子貢曰く、「先生、私もそうしたいんですが・・・ やはり、先生に正直に『実はこうこうこうで、このような事情で、先生に近づくため門人になりました。』と本人の口から言わせたいんです。」
子曰く、「それもそうだが、せっかくの料理も美味しく食べられないだろう。」
子貢曰く、「先生、本人が先生に詫びれば、私はそれで十分です。 詫びさえしてくれれば仇ではありませんから、孔家門人として、またお互いに良き友人として付き合っていきたいと思っています。」
子曰く、「確かに子貢の言う通りだな。 私とて祝鮀(しゅくだ)の命令で潜入してきた神北をこのままにしておく訳にはいかんからな。 本人の口から正直なところを聞きたい!」
子貢曰く、「とにかく私から神北に素性はばれているからありていに正直に話して先生に詫びるように説得します。」
子曰く、「それがいいな! 子貢よそうしてくれるか!」
そこへ、トイレから神北が戻って来た。
神北曰く、「遅くなりました。 お食事中に席を立ってすみません。」
子曰く、「せっかくの料理が冷めてしまうぞ。 さあ、食べてくれたまえ。」
神北曰く、「先生、私はこのままではせっかくの心づくしの料理が美味しく食べられません。」
子曰く、「神北君、思いつめた様子だが、何かあったのかね?」
神北曰く、「先生に隠していた事を今この場で話をさせて頂きたいのです。」
子曰く、「そうかい! 神北君の胸につかえているものがあるのなら話してごらんなさい!」
神北曰く、「実は、私は神北ではありません。 この名前は、子路(しろ)先輩に初めて居酒屋で会った時に、飲んでいる話の折に名を付けてもらったんです。」
子曰く、「何ぃ! 子路が名を付けたと・・・」
神北曰く、「はい。」
子曰く、「またどうして子路がそんな真似をしたんだ。」
神北曰く、「それには、先生もすでにわかっておられると思いますが、この際、私の素性も含めて洗いざらい話させて頂きます。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート324」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生、この方が奥様です。」
子曰く、「どれどれ・・・ ほうほう・・・ ぽっちゃりして、鼻が低くて、耳が大きくて福耳だね。 笑顔がいいねぇ~。 私の好みの女性だ!」
子貢曰く、「そうですよね! おかめ顔で、いかにも福相ですよね! 神北(かんぺき)君、めったにない美人ですから見て下さいよ!」
神北曰く、「・・・ この方ですか? 私もどこかでお会いしたような気がしますが・・・なかなかのおかめ顔・・・いえ、かわいい方ですね!」
子貢曰く、「神北君! 実はね、奥方から御主人が、今、魯国のどこに出張されておられるか聞いて来たんですよ!」
神北曰く、「そうですか。 さすがに手際がいいですね。」
子曰く、「神北君! 顔色が優れんようだが?」
神北曰く、「そうですか? 鏡が無いのでわかりませんが・・・ちょっと席を外させて頂いてトイレをお借りします。」
子曰く、「料理が冷めないうちに戻って来ておくれ!」
神北曰く、「はい、すぐ用を足してきます。」
席を立った神北は、動揺を抑えながらもトイレに向かった。
神北心の中で呟いて曰く、「何と言うことだ! あの写真を見せられちゃこれ以上隠し通す訳にはいかんな。 ・・・しかし、あの子貢と言う奴は、嫌な奴だ。 俺の心を読んでいるのか、やっぱり・・・ 言葉巧みに、この歓迎様をここまで追い詰めるとは・・・ しかし、的に回したら比奴(こやつ)は恐いな。 ・・・しかし、子貢の奴にトイレに追い込まれるとは実に悔しい! これが本当の雪隠詰(せっちんづ)めだ。 なんちゃって・・・ もうこの期に及んで白(しら)を切る訳にはいかんからな。 出すもの出したら全てを洗いざらい先生に話すとしよう。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート323」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生、それでマヨネーズの『一気吸い』は成功したんですか?」
子曰く、「さきほど自慢じゃないと言っただろう!」
子貢曰く、「成功したんですね!」
子曰く、「もちろんだ。 ・・・その当時は、今みたいにローカロリーのマヨネーズは無くってね! 結構脂っこくて口に残るんだ。 それでも見事成功してね・・・ それが私の自慢でね。」
下男がメインディッシュとパンを運んできた。
下男曰く、「本日のメインディッシュ、オマール海老の香草ホイル焼きです。 パンのおかわりがありましたらお申し付け下さい!」
子曰く、「ありがとう!」
子貢曰く、「神北(かんぺき)君、メインディッシュが来たことですから、先ほどの話の続きに戻しますが・・・ 神北君も機会があったら私と一緒に魯国に出張中の御主人に会いませんか?」
神北曰く、「ええ・・・私は構いませんよ!」
子貢曰く、「先生もその時は一緒に会いませんか?」
子曰く、「そうだね・・・ ぜひ、私の家へご招待して、ディナーを食べながら話をお聞きしたいものだね!」
子貢曰く、「先生が招待して頂ければ、喜んで来られますね! 何と言っても先生は著名人ですからね! ・・・神北君、先生の提案はどうでか?」
神北曰く、「はい、できれば同席したいですね!」
子貢曰く、「神北君! 私ね、その奥様に頼んで、想い出の一つにしたいから二人だけの写真を撮らせてもらいたいとお願いしたらね、『いいですよ!』と快く受けてくれたんです。」
神北曰く、「それは良かったですね!」
子曰く、「子貢よ! その記念写真はあるのかね?」
子貢曰く、「はい、先生。 私、先生にお見せしようと思いましてね、持参して来ているんです。」
子曰く、「ほう、それは是非見せてもらいたいね!」
子貢曰く、「神北君もぜひ見て下さいよ!」
神北曰く、「・・・無言」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート322」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)君、先生は旅に出られる時は、携帯食料として必ずマヨネーズとチョコレートを持って行かれるそうですよ!」
子曰く、「おいおい、それは昔の話だよ。」
神北曰く、「山に登られる方は、マヨネーズとチョコレートを持って行かれるそうですよね?」
子曰く、「私は登山は趣味じゃないが、板チョコにマヨネーズをつけて食べると、これが意外にいけるんだ! 疲れている時には、パワーの補給になるんだよ!」
神北曰く、「板チョコにマヨネーズをつけて食べるんですか。 気持ち悪くならないんですかね。」
子貢曰く、「神北君、私が言った通りでしょ! 先生は筋金入りのマヨラーなんですよ。」
神北曰く、「恐れ入りました。」
子曰く、「神北君にマヨラーで感心されるとは・・・ 自慢じゃないが、若い頃は、500g入りのマヨネーズのチューブをくわえて、一気飲みならぬ、『一気吸い』したことがあるんだ。」
子貢曰く、「マヨネーズの『一気吸い』ですか! それは初耳です。」
子曰く、「子路(しろ)と回(かい)は知っているよ!」
子貢曰く、「先生と回さんの共通点は『一気』が好きなんですね!」
子曰く、「何だいそれは・・・?」
子貢曰く、「一昨日、居酒屋で飲んでいたんですが・・・ 回さんが、生ビールピッチャー一気飲みにチャレンジするのが夢だと言うので、この機会にチャレンジしたんです。」
神北曰く、「私も子路さんと飲んでいました。 『ピッチャーの一気飲みにチャレンジします』と店内放送が入ったんですよ。 チャレンジャーが回さんだとは、思いませんでした。」
子曰く、「それで、回はチャレンジに成功したのかい?」
子貢曰く、「見事成功しまして、私達四人と店の主人と従業員とで記念撮影をしたんです。先ほど先生にお見せした写真がその時のものです。」
子曰く、「そうか、子路は君たちと飲んでいたんだな。 まあ、体を壊さないようにほどほどに飲みなさいよ!」
子貢、神北そろって曰く、「はい!」
下男が次の料理を運んで来て曰く、「ほうれんそうのポタージュスープをお持ちしました。皆様はパンでよろしいですか?」
子曰く、「神北君は、パンでよろしいですか?」
神北曰く、「はい、けっこうです。」
子貢曰く、「私もパンでお願いします。」
子曰く、「では、私もパンでお願いします。」
下男曰く、「次は、メインディッシュになります。 本日はオマール海老の香草ホイル焼きです。 少々お待ち下さいませ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート321」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「まあまあまあ、子貢(しこう)よ、そう話急ぐな。 前菜が来たぞ。」
そこへ、家人下男と下女が前菜を持って入って来た。
家人下男曰く、「お待たせしました。 航空便でオマール海老と一緒に生ガキと舌平目が届きましたので、御賞味下さいませ。 前菜の生ガキです。 レモンを絞ってカクテルソースでお召し上がり下さい!」
子曰く、「これはこれは、私の好物の一つです。 さあ、子貢(しこう)、神北(かんぺき)君、召し上がって下さい!」
子貢曰く、「最初は何もつけずにそのまま、潮騒の香りにのせて生ガキ本来の味を楽しむのが私は好きです。」
神北曰く、「私もそうです。 素材本来の味を確かめてから、料理の味を楽しみたいので、活きのいいものは生で食べるようにしています。」
子曰く、「ほうほう、それはそれは、二人ともなかなかの食通だね! 私は、そんな理屈より口の中に入れた瞬間、この何とも言えないカキのプリプリ感と海のミルクの独特の風味がたまらないね!」
子貢その言葉じりをとらえて曰く、「先生こそずいぶんと語りますね!」
子笑って曰く、「そうだな! 美味しいものを心おきない者と一緒に食べると、つい思わず語ってしまうんだ。 普段の食事は一人で食べているから、余計なおしゃべりをせずに、静かに食べ物と食べられることへの感謝をしつつ味わって食べていますよ。」
神北曰く、「今日は、せっかくの御馳走ですから、楽しい会話をしながら味わいたいものですね!」
子くつろいで曰く、「さあさあ、お次が来ましたぞ!」
下男が運んで来て曰く、「次は先ほどの舌平目のパイ包みです。 こちらは、ムール貝、たこ、芝海老、イカ等と海藻が入りました海鮮サラダです。 どうぞお好みのドレッシングでお召し上がり下さいませ。 先生は、ノンオイルの梅じそドレッシングでお願いします。」
子曰く、「はい、お気遣いありがとう! わかりましたよ。」
神北曰く、「先生、コレステロールを気にされているんですか?」
子曰く、「神北君、私は、何を隠そう、実はマヨラーなんだよ!」
神北曰く、「マヨラーなんですか!」
子曰く、「若い頃は、何にでもマヨネーズをつけて食べていたんだ。」
神北曰く、「へぇ~」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート320」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
迎賓の間では、円卓のテーブルが用意されていた。
子曰く、「さあ、二人とも座ってくれたまえ。 まずは食前酒で乾杯しよう。」
三人ともグラスを取った。
子曰く、「三人の出合いに、そして、それぞれの御両親に、それぞれの御先祖様に・・・ では、乾杯!」
子貢(しこう) 、神北(かんぺき)揃って曰く、「乾杯!」
子曰く、「神北君、今日の料理はフレンチだが・・・ 君の趣向に合いますかな?」
神北曰く、「はい、大丈夫です。」
子曰く、「今日は、フランスから空輸で極上のオマール海老が入ったとかで、フレンチになったと料理長が言っていたぞ。 メインはオマール海老だが、君の趣向に合いますかな?」
神北曰く、「はい、大丈夫です。」
子貢曰く、「神北君、私は衛の国の実家に帰ってましてね!」
神北曰く、「はい、そうですか。」
子貢曰く、「私の国の実家は、造り酒屋なんですがね。」
神北曰く、「はい、そうですか。」
子貢曰く、「実家に帰ってのんびりしている時に、とある所で、絶世の美女にめぐり会ったんですよ・・・」
神北曰く、「はい、そうですか。 それで・・・」
子貢曰く、「その女性は、気品があって、また気さくでね。 また話上手なんすよ。」
神北曰く、「ああ、そうですか。 それで・・・」
子貢曰く、「その女性は、結婚されているんですがね・・・ 御主人は魯の国に出張中だということで、留守でした。 ぜひ御主人にお会いしたかったんですがね・・・」
神北曰く、「はい、それで・・・」
子貢曰く、「奥様に伺ったところ、この御主人は、イケメンで、武芸全般に長(た)けていて、頭脳明晰で、仕事が出来る。 衛でもその名を知れる切れ者だそうですよ。」
神北曰く、「はい、それで・・・」
子貢曰く、「私は、そんな人物に是非面識を持ちたかったので、今度お帰りになられたおりには、ぜひ一度お会いしたいと、お奥様にお願いしたんでよ。」
神北曰く、「そんな方なら、私もぜひ一度お目にかかりたいものです。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート319」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう) 曰く、「そうです。 もう一つの顔は、何を隠そう・・・」
神北(かんぺき)曰く、「それは何ですか? 子貢さん、もったいをつけないで下さいよ。」
子貢曰く、「何を隠そう、先生はスーパー霊能者なんです!」
神北曰く、「スーパー霊能者! どういうことですか?」
子曰く、「おいおい、子貢よ、勝手につくっていはいかんよ。 私はそんなことを言っておらんぞ!」
子貢曰く、「でも先生、まんざら嘘ではないでしょう。」
神北曰く、「先生、この写真は、間違いなく心霊写真ですか?」
子曰く、「間違いない、本物だ。」
神北曰く、「では、この少年は誰ですか?」
子曰く、「私の霊感では、これは少年時代の子路(しろ)であろう。」
神北曰く、「では、この少女は・・・」
子曰く、「この少女は、写真の角度によって、少女にも、大人の女性にも、また、この角度から見ると、老女にも見えてくる。 この少女はおそらく、人間ではあるまい。 なにかの精霊の類(たぐい)であろう。」
子貢曰く、「では、先生、神北君の顔の横のこれは何ですかね?」
子曰く、「これは、 物の怪(もののけ)の類であろう。 多分、少女につき従う眷族(けんぞく)であろうよ。」
子貢曰く、「眷族ですか?」
子曰く、「そうだ。 少女の使い走りってとこかな。」
神北曰く、「先生、写真一枚見て、どうしてわかるんですか?」
子貢曰く、「神北君、先生は先ほどから、『私の霊感では・・・』と言っておられるだろう。」
神北曰く、「霊感ですか? ・・・先生、それはどうやったら得られるんでしょうか?」
子曰く、「まあ、それはともかく今日は、神北君との親睦もかねて、ランチでも食べて雑談でもするとしようぞ。」
そこへ家人の下女が入って来た。
下女曰く、「御主人様、お食事の用意がととのいました。 迎賓の間へお越し下さいませ!」
子曰く、「はい、すぐいきます。 御苦労様。 ・・・では諸君、まいろうか。」
子貢、神北そろって曰く、「はい、御馳走になります。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート318」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「二人ともずいぶん盛り上がっているようだね。 何か面白いことでもあったのかい?」
子貢(しこう) 曰く、「はい、一昨日、回(かい)さんと私で居酒屋に飲みに行ったおり、偶然隣の部屋に子路(しろ)先輩と神北(かんぺき)君も飲みに来てまして、ひょんなことから合流して四人で飲んだんです。 その折に、閉店間際に四人と店のものとで記念写真を撮ったんです。 神北君が、昨日、講義が終わった後で、写真を取って来てくれたんです。 たまたま写真を今日持って来てくれて、私にも頂いたんです。・・・ その写真が面白いんですよ。」
子曰く、「ほう、そうかね。 面白い写真とは、私も見てみたいね!」
子貢曰く、「先生、よかったら見て下さい! 回さんいい顔して写っていますよ。」
子曰く、「それはそれは、よかった。」
孔子先生は、出された写真を手に取り、顔を前に出し写真をのぞきこんだ。
子曰く、「皆いい顔してるね! ・・・ 子貢よ、子路の横に少年がいるね! ここにも少女がいるね! ・・・どうして子供がいるのかね? 子供はこんなところにいちゃいかんよ! もう寝てる時間だろうが・・・ 男女七歳にして、居酒屋に席を同じゅうせず!」
子貢曰く、「先生、居酒屋に子供はいませんでしたよ! ところが写真に写ってたんですよ。」
子曰く、「子貢、もしかしてこれは心霊写真か!」
神北無言でうなずいた。
子貢曰く、「そうかもしれません。 ・・・先生、ここ見て下さい!」
子曰く、「神北君じゃないか。」
子貢曰く、「神北君の顔の隣に・・・写っているでしょ。」
子曰く、「何だこれは? ・・・ 心霊写真に間違いないな。」
子貢曰く、「神北君、実は先生にはもう一つの顔があるんですよ!」
神北曰く、「もう一つの顔ですか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート317」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)曰く、「子貢(しこう)さん、昨日の総合講義の後で居酒屋「論民」に寄って、記念写真を取ってきました。 4枚頂いてきましたので、一枚持って行って下さい。」
子貢曰く、「そうですか。 それはご苦労様です。 では早速見てもいいですか?」
神北曰く、「はい。 どうぞ、どうぞ!」
子貢曰く、「あっ、回(かい)さん、いい顔してますね! あっ、これ何ですか? 子路(しろ)先輩の横に立っている少年は・・・」
神北曰く、「それなんですよ。 ・・・ここも見てくれますか。 ここです!」
子貢曰く、「これは、少女の顔ですね。」
神北曰く、「そう見えますよね! 私の顔の隣にある、黒い毛むくじゃらな足があるでしょう。」
子貢曰く、「神北君、この写真は、一体何ですか? ひょっとしてこれ心霊写真ですか?」
神北曰く、「子貢さん、子路先輩の子供の頃の話は本当のことだったんですよ!」
子貢曰く、「例の林間学校の怪談話ですか。」
神北曰く、「子路先輩が、写真を撮られるのを嫌がっていたのは、これを見ればわかるような気がしますよ!」
子貢曰く、「そうだね。 しかし何故、君の顔の隣に毛むくじゃらな足があるんだろうね。例の親父グモに好かれたのかねぇ・・・」
神北曰く、「冗談よして下さいよ! たまたまですよ!」
子貢大声で叫んで曰く、「神北君! 君の後ろ・・・」
神北曰く、「えっ・・・ 後ろですか・・・」
子貢曰く、「振り向かないほうがいい・・・ 君の後ろに例のものが・・・いる。」
神北曰く、「えっ・・・冗談でしょ! まさか本当に・・・」
子貢曰く、「僕の方を見て、例の少女と親父グモがニコニコ笑ってるよ。」
神北青ざめて曰く、「俺もう子路先輩と絶対一緒に写真撮りませんから!」
子貢曰く、「神北君は、意外と怖がりなんだねぇ~ 何もいやしませんよ。」
神北曰く、「子貢さん、もう脅かさないで下さいよ!」
子貢曰く、「悪い悪い、ついからかってみたくなっただけだよ。」
そこへ、孔子先生が、入ってこられた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート316」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
明日の先生との約束を受けたものの、一抹の不安がよぎった。
それは、妻と子貢(しこう)とのツーショット写真である。
神北(かんぺき)曰く、「何故、子貢は俺の素性を知っていたのだろうか? もしかして、俺の素性は先生にバレていたのではないか? 妻の写真といい、先生のランチのお誘いといい、間が良すぎる。 やっぱり何かある。」
一夜明けて、身支度を整えた神北は、居酒屋「論民」での記念写真を持って出かけて行った。
途中、先生に手土産にと四越(よつこし)デパートに寄って、ねこ屋の栗ようかんを買って行った。
約束の30分前についた神北は、家人に控えの間に通された。
家人曰く、「神北さん、よくお越しいただきました。 主(あるじ)は、仕度中です。 お茶をお持ちしますので、今しばらくここでお待ち下さいませ。」
神北曰く、「はい! 失礼ですが、今日の会食は、先生と私だけでしょうか?」
家人曰く、「いいえ、もうお一方お呼びしています。」
神北曰く、「そうですか・・・ 私ともう一人ですか。」
家人曰く、「はい、では、ごゆるりと・・・」
神北曰く、「あっ・・・これ 先生に手土産です。」
家人曰く、「ありがとうございます。 神北さん、お気遣いなさらないで下さい!」
そうこうしているうちに、もう一人の客人が来られたようであった。
控えの間の窓越しから、渡り廊下の方を眺めていた神北の顔色が変わった。
家人に案内されて控えの間に入って来たのは子貢であった。
子貢入って来て曰く、「神北君、おはよう! 元気ですか? 一昨日はずいぶん飲んだね! しかし、思いがけず楽しかったよ。」
神北曰く、「はい、子貢さんとお近づきになれて私も光栄です。」
子貢、神北の肩に手を回して曰く、「お世辞なんか言わなくていいよ! お互い忌憚(きたん)のない話ができたんですよ。 これからは、孔家の門人として力を合わせていきましょうや! よろしく頼みます。」
神北心の中で呟いてい曰く、「肩に手を回して、上位に立とうとするやな奴だぜ!」
子貢曰く、「神北君、何か言いましたか?」
神北曰く、「いえ、何も言ってませんよ。」
子貢曰く、「あっそう。 何か、やな奴だと聞こえたもんでね・・・ まぁ、座って世間話でもしようや。」
神北曰く、「そうですね。」
神北心の中で呟いて曰く、「子貢、こいつ、霊能者か! 俺の心を読んでるな。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート315」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)非通知の電話を受けて曰く、「おい、もしもし、よく聞けよ! 勝手に電話をかけてきて、非通知はないだろう! え~、マナーってものがあるだろう! ボケ! プープー」
非通知の電話に腹を立てた神北は、一方的に切ってしまった。
神北イライラの極致達して曰く、「まったくもって・・・ 非常識の輩(やから)が多くなったものだ! まったく今日という日は、何なんだ! 明日は、お祓いに行こう!」
神北電話を受けて曰く、「はい、塾生の神北です!・・・」
電話をかけてきたのは、孔子先生であった。
子曰く、「神北さんですか?」
神北曰く、「はい、神北です。」
子曰く、「先ほどは、私から電話をしておいて、非通知電話をかけて申し訳ない!」
神北曰く、「え~、先ほどの非通知の電話は、先生だったんですか?」
子曰く、「そうだよ! 私も携帯を持つようになってから、却って不便を感じているんだよ!」
神北曰く、「それはまた、どうしてですか?」
子曰く、「しいて言えば有名税というものかねぇ~」
神北曰く、「有名税ですか?」
子曰く、「私も、世間では少しは名が知られるようになったと言うことかね! そのため、知人でもない者から電話がかかっくるんだよ! 『孔子せんせいですか? 私は先生の弟子の子路(しろ)さんの友人のまた友人の弟の友達なんですが・・・』というふうにね! かけてくる理由は様々だが、便利なはずの携帯電話にかえって翻弄されて、使われてしまうことになってしまった。 そのため、よほどの者でない限り、携帯の番号は教えない代わりに、こちらも予防策として非通知にしているんだよ。 それでも、どこできいたのか、見ず知らぬ者からの電話がかかってきてね! 持つのをやめようと思っているんだが・・・ 家人が『先生に何かあったら困ります』というので、一応、携帯している。 今はもっぱら直近の弟子にだけ、メールでやり取りしているだけなんだがね! そういうことで神北君、失礼したね!」
神北曰く、「はぁ~、こちらこそ、相手もわからずに、いきなり怒って一方的に電話を切って申し訳ありません・・・失礼をお詫びします。」
子曰く、「それでは、お互い様ということで許してくれ! ・・・それはそうと、これもまたいきなりですまんが明日午前11時半に私の所へ来てランチでも一緒にしないかな?」
神北曰く、「はい、私は構いませんが・・・ 何か私にお話があるんですか?」
子曰く、「いや、特別な用じゃないんだ。 私は神北君とお互いを知って打ち解けたい! 明日ランチい来てくれるかな?」
神北曰く、「いいとも! いえ、はい、喜んでお伺いします。」
子曰く、「では決まりだ。 明日11時半に待っているからね!」
神北曰く、「はい。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート314」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)からかかってきた電話に、話の途中で一方的に切られたことでさらにイライラのつのる神北(かんぺき)であった。
神北曰く、「今日、何と言う厄日だ! 先生と多くの塾生の面前で子路の暴露によって恥をかかせられ、記念写真を取りに行けば、毛むくじゃらな足が俺の顔の横にあるわ、女房から妙な写真が送られてくるわ、今日という今日は、天中殺と大殺界が同時に来たようなものだ! ちくしょう!」
そこへいきなり携帯電話の着信呼び出し音が鳴った。
ちなみに神北の着信音は、「イッツ ア スモール ワールド」である。
着信の相手は女房であった。
女房の電話に出ようとしたが、何故か、ワン切りであった。
すぐかけ直したが、何故か、女房は電話に出ない。
神北さらにさらにイライラして曰く、「俺は、何か得体のしれないものにひょっとして憑依されているのかもしれないぞ! お祓いしてもらわないとまずいな!」
そんなこんなで、たわいのないことをブツブツ独り言を言っている時にメールが届いた。
「ユー ガット ア メール・・・・」
神北の女房からのメールであった。
メール文「ダーリン、元気~ぃ? 私、私よ。 あなたのこと大好きなメグちゃんよ! 写真見たみたいね! どう? 驚いた? 一緒に写っているイケメン、あなたの友人の子貢(しこう)ちゃんよ。 ついこの前、私の自宅に来てね、仲良しになっちゃったの・・・ 子貢ちゃんがね、熱い眼差しで私を見つめてね、是非二人きりの写真が欲しいと言うのでOKしちゃったの。 ダーリンごめんね! 子貢ちゃん、プレゼントをいっぱい持って来てくれたので、つい嬉しくなって、あなたのこと全部ばらしちゃったの・・・ ダーリン、怒ってる? ごめんね。 では、お体気をつけて、お仕事がんばってね。 いとしのメグちゃんより。 バイビー」
神北メールを読んで曰く、「何じゃこりゃぁ~ いいかげんにせえよ~ 俺をなめとんのか~ あ~、めまいがする!」
そんな最中に神北の携帯に非通知の電話が入った。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート313」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神北(かんぺき)は、写真を見て、その時は動揺したものの、真相がわからないので、妻に電話をかけてみることにした。
「・・・ただ今電話に出ることが出来ません。 もう一度おかけ直しください。 プープー」
妻は電話に出なかった。
神北ちょっとイライラして曰く、「おい、有閑マダムさん、旦那様の電話に出なさいよ!」
神北こと祝歓迎(しゅくかんげい)は、気を取り直してメールすることにした。
メール文「ママお元気ですか? 出張中のあなたを愛しているダーリンです。 今日、郵便が届きました。 写真一枚入っているだけでしたが、これは何でしょうか? お暇らな、私の携帯にすぐお電話下さい! お待ちしております。」
神北ため息をついて曰く、「祝鮀(しゅくだ)の娘婿というだけで、何で俺が女房に気をつかわなきゃならないんだ! ああ~、やだやだ。」
しばらく電話を待っていたが妻からの返事は無かった。
そこへいきなり、子路(しろ)からの電話が入った。
神北は、子路からの電話を受けた。
子路曰く、「神北ちゃん元気! 昨日は遅くまで付き合ってもらってありがとさんよ!」
神北曰く、「いえ、こちらこそ、昨日は先輩と回さん、子貢さんと四人で思いがけなく一緒に飲むことが出来て楽しかったです。」
子路曰く、「おう、そうか! 今日は講義中に呼び出して悪かったな! 今日のことは、今朝からのなりゆきで、暴露してしまうことになっちまった。 神北、許してくれよ!」
神北曰く、「私も先輩の突然の発言に動揺しましたよ! でも、いつまでも隠しておくわけにはいきませんから、結果的には良かったんじゃないでしょうか。」
子路曰く、「おう、そうか! 神北ちゃんがそう言ってくれるなら嬉しいぜ!」
神北曰く、「先輩、それで私に何か用件があっての電話じゃないですか?」
子路曰く、「そうだ! そうだ! 実は先ほど俺の所に先生から電話があってな、『神北の携帯番号を教えてくれ!』と言うから、『本人に断ってからじゃないと教えられない。』と言ったんだ。 それで電話したんだ。」
神北曰く、「そうですか。」
子路曰く、「神北ちゃん! 先生に電話番号を教えてもかまわないか?」
神北曰く、「はい、別にかまいませんが・・・ どうして先生が私の電話番号を聞いてきたのですか? 先輩、理由を知っていたら教えて下さいよ!」
子路曰く、「俺は何も聞いていないから知らない! 先生から電話があったら直接話をしたらいい。 ではな・・・ ピッ」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート312」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
亭主曰く、「神北(かんぺき)はん! 何ぞ心当たりでもあるんですかいな?」
神北曰く、「いや、たいしたことではない。 それでわ写真をいただいて帰ります。 また四人で飲みに来させてもらいます。 京華(きょうか)さんに神北が『昨日は楽しかった。 ありがとう。』とお伝え下さい。」
亭主曰く、「へい、そりゃもう京華はん、喜びます。 伝えときますよ。」
神北曰く、「それでは、急ぎますのでこれで失礼します。」
亭主曰く、「それでは、またのお越しをお待ちしております。」
神北は、居酒屋「論民」を後にして、間借りしている商家の離れへと向かった。
神北ブツブツ独り言を言って曰く、「人の神霊写真は見たことあるが、自分が写っている写真に、それも俺の顔の横に毛むくじゃらの足が出てやがる・・・ 気持ち悪いぜ! どうして俺の隣なんだ?」
商家に着いて、裏口に回ろうとしたところで、店の手代に呼び止められた。
手代曰く、「神北さん、お店の方に手紙が届いております。 取りに来て下さい!」
神北曰く、「ああ、ありがとう! すぐに取りに行くよ。」
手紙を受け取った神北は、差出人を見て曰く、「妻からじゃないか! 何故手紙なんだ? いつもはメールで来るのにどうしたことだ。」
離れに入ると早速手紙の封筒を開けた。
一枚の写真だけがその中に入っていた。
神北独り言を言って曰く、「ゲェッ! なんじゃこりゃ!」
その写真には、あの子貢(しこう)とツーショットでピースまでして笑顔で写っている妻の姿があった。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことん
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート311」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
総合講義を終えた神北(かんぺき)は、急いで会場を出て行った。
神北の向かった先は、昨日四人で飲んだ居酒屋「論民」である。
神北曰く、「まさか子路(しろ)が総合講義でばらすなんて・・・ まぁ、どうでもいいや~。」
居酒屋「論民」の店の前までやって来た。
玄関に「只今仕度中」の札がぶら下げてあった。
神北は、玄関の戸を開けて入っていった。
神北曰く、「こんにちは~!」
近くにいた店員曰く、「お客様、お店は只今仕込中です。 営業は午後の4時からです。」
神北曰く、「わかっているよ! 昨日、ここで飲んだ者です。 記念写真を頂きにきたんです! できていますか?」
店員曰く、「あっ、はい! ピッチャー一気飲みに見事成功された顔回(がんかい)さんのお連れの方ですね!」
神北曰く、「そうです!」
店員曰く、「少々お待ち下さい! 亭主を呼んでまいります。」
しばらくすると、亭主が茶封筒を持ってやって来た。
亭主曰く、「神北はん、毎度御ひいきにありがとさんでおます。」
神北曰く、「亭主! 写真はできておりますか?」
亭主曰く、「はい、皆様方、なかなかいいお顔で撮れていますよ!」
神北曰く、「そうですか! ちょっと見せてくれますか。」
亭主曰く、「はい、はいどうぞ。」
神北曰く、「亭主、昨日写真を撮った時に、ここに写っているこんな子供はいましたかね~?」
亭主曰く、「そうです! そのことなんですがね・・・ うちに、こんな子供はおりまへん! ここに毛むくじゃらなけったいな足、見えますか? それとここ見ておくんなはれ。」
神北曰く、「どこどこ?」
亭主曰く、「ここですがな。 ぼんやりして、はっきり写っておまへんが、もう一人女のお客さんの顔がありますな!」
神北曰く、「ゲェッ! 子路先輩の言っていたことは、本当だったんだ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート310」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子貢(しこう)よ、お前の好みなぞ聞いてない。 どんな女性か、客観的な見解を言ってくれ!」
子貢曰く、「先生、どうしたんですか? 神北(かんぺき)の奥方に関心があるんですか?」
子曰く、「子貢、実のところ、お前は神北の奥方はどんな女性だろうと関心があったから会いに行ったんだろうが?」
子貢曰く、「ま~、はい、・・・そうです。」
子曰く、「それでどうなんだ?」
子貢曰く、「奥方は、見た目は、下ぶくれのおたふく顔で小太りの女性です。」
子曰く、「そうか、私好みだね! 当然のこと、写真は撮ってきたんだろうね!」
子貢曰く、「え~、はい。 先生は、ぽっちゃり系が好きなんですか?」
子曰く、「どちらかと言えばだ。」
子貢曰く、「私は、目鼻立ちがはっきりしたスレンダーな女性が好みです。」
子曰く、「子貢よ、お前の好みなんぞは聞いておらん! そんなことより、早く写真を見せなさい!」
子貢曰く、「はい、先生、デジタルカメラですから、ここから写真をおくって下さい。」
子曰く、「なんじゃこりゃ! ツーショットじゃないか。 しかも、お互いにピースなんかしちゃって・・・」
子貢曰く、「はい、記念に写真を撮りたいとお願いしましたら、心よく応じて頂けたものですから・・・」
子心の中で呟いて曰く、「子貢よ! 私は今、お前に嫉妬している。」
子貢曰く、「奥方と一度(ひとたび)対座して話をしてみると、かなりの弁才家で頭の回転の速い、才女でありました。」
子曰く、「いいね~、私の好みにピッタリだ! 奥方、なかなか可愛いじゃないか。 この笑顔がまたいいね~。 気に入った。」
子貢曰く、「先生、御言葉を返すようですが、先生の好みなど聞いておりません。」
子曰く、「おうおう、そうであったな・・・ 話を続けたまえ。」
子貢曰く、「衛の霊公が重い病にかかっており、今にも命が危ういとのことです。 父の祝鮀(しゅくだ)は、霊公が亡くなれば、衛は家督争いで国が乱れることを恐れて、その対処法を孔子先生に内密で相談したいとのことです。」
子曰く、「そうであったか。」
子貢曰く、「そんなこんなで、神北と祝歓迎は間違いなく同一人物です。」
子曰く、「子貢よ、御苦労であった。 早急に神北を呼んで話をしてみよう。 子貢も同席してくれたまえ!」
子貢曰く、「はい、わかりました。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート309」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「神北(かんぺき)は、衛の内務大臣祝鮀(しゅくだ)の娘婿で同じ祝(しゅく)で、名は歓迎(かんげい)です。」
子曰く、「そうか! 衛の祝の娘婿であったのか。」
子貢曰く、「はい。」
子曰く、「子貢よ! 何故そんな大事なことをすぐ報告しないんだ。 私の携帯電話の番号は知っているだろうよ!」
子貢曰く、「はい、そうですが、先生がお忙しいと思いまして・・・」
子曰く、「メールでもいいじゃないか。 まあ、それはよい。 ・・・続けてくれたまえ。」
子貢曰く、「はい、祝歓迎の自宅を突き止めて、神北と同一人物かどうか、祝の御内儀に直接会って確かめた方が早いと思い、書状をしたため、手土産を持ってお供をしたてて乗り込んだんです。」
子曰く、「ほうほう、子貢よ、なかなかやるじゃないか! それから、それから・・・」
子貢曰く、「はい、最初は私の事を警戒されておりましたので、孔子の門弟の一人であることを包み隠さず誠実に話をしました。」
子曰く、「ほうほう、それで・・・ 神北の奥方と会って何を話したんだ。」
子貢曰く、「奥方の言われる事には、神北は義父から『弟子となって孔子塾に潜入せよ!』と命を受けたとのことです。 目的は、『孔子を祝鮀の政治顧問となるようつなぎをつけよ!』 また『弟子の中でこれはという逸材を見出し、仕官させるべく渡りをつけよ』等々でありました。」
子曰く、「そうか、私の推理通りだな! それで奥方はどんな女性だ?」
子貢曰く、「どんな女性と言われましても、私の好みではありません。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート308」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「先生! それが決め手なんですか?」
子曰く、「そうだ! 私亡き後の孔子一門を引っ張っていける一番の資質を回(かい)のそれに見出したんだよ。」
子貢曰く、「先生、それを知っていて何故、私ども愛弟子に話してくれなかったんですか?私は先生から話を聞いていれば、回さんの跡目襲名を心から祝えたのですが・・・」
子曰く、「それは、私の勝手な一存だ。 でもいいんだよ。 私のことを理解してくれなくてもいいのだ。 天が知っておられれば・・・」
子貢曰く、「どうしてですか。 大勢の弟子が先生の人となりを知っていますよ。 それに先生は有名人じゃないですか。」
子曰く、「子貢よ! 名が知られていることと、私のことを心から理解してくれていることとは別だ。 天を恨まず、人を咎めず、コツコツ精進して学問を究めてきた私の努力を理解して下さるのは天だけだろう。」
子曰く、我を知ること莫(な)きかな。 子貢曰く、何為(なんす)れぞ其れ子を知ること莫(な)からん。 子曰く、天を怨みず、人を尤(とが)めず、下学(かがく)して上達す。 我れを知る者は其れ天か。
子貢曰く、「先生、回さん、子路(しろ)先輩を理解するよう努めます。 今は、回さんに嫉妬したことを恥じております。 先生、お許し下さい!」
子曰く、「許すも許さぬもない! 子貢よ、これからも力になってくれ。 よろしく頼む。」
子貢曰く、「こちらこそよろしく御指導下さい!」
子曰く、「それで、用向きの報告のことだが・・・ 神北(かんぺき)の素性がわかったかね?」
子貢曰く、「はい、わかりました。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート307」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子貢(しこう)、お前は、私が回(かい)だけ可愛がって、身贔屓(びいき)していると思っているのかい?」
子貢曰く、「はい、子路(しろ)先輩も、先生が『回よ、回よ』と言って回ばかり可愛がる! そんな回さんに嫉妬していたんです。 少なからず、私も嫉妬していました。」
子曰く、「ほう、子貢も回に嫉妬していたのかね! それは私も気付かなかった。 共に高めあう誠に良きライバルで、二人を見ていて頼もしく感じているんだ。 私亡き後の塾をしょって立つ人物は、回と子貢の二人に間違いないと思っている。」
子貢曰く、「先生のお気持ちも知らずに勝手なことを申し上げてすみません。 私は、率直に言って、無口で愚鈍な回さんばかり可愛がる先生の気持ちがわかりません。 総合講義中もずっと考えていました。 何故、後継者に回さんが選ばれたのか? やはり、先生は、回さんがただただ可愛いだけなんだと・・・ 正直なところ、先生にがっかりしたんです。」
子曰く、「それは、それは、がっかりさせて申し訳なかった。 では、何故回に決めたのか。 その理由を話すとしよう。 それは、子貢の今言った、無口で愚鈍なところだよ! それが、回に決めた理由だ。」
子貢曰く、「え~、それは本当ですか?」
子曰く、「そうだ。 以前に回と一日中一緒に居て、喋るのはこっちばかりで、彼は、無口で全く反論してこないし、こいつバカじゃないかと思いたくなることがあったんだよ。」
子貢曰く、「へぇ~。」
子曰く、「ところが、一旦引きさがってからの彼の行動を見ていると、私がハッと気付かされるようなことが何度もあったんだ。 回は、バカどころじゃないさ。 人間の賢愚や優劣の尺度は弁舌の才なんかではないんだよ。 あきれるほどの愚直な一途さなんだよ。」
子曰く、吾れ回と言うこと終日、違(たが)わざること愚(ぐ)なるが如し。 退きて其の私(し)を省(み)れば、亦た以って発するに足れり。 回や愚ならず。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート306」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「はい、先生の洞察力とご配慮、恐れ入りました。」
子曰く、「子貢よ、それは意味の取り違えだ。 私は愛弟子に対しては、真心で接しているつもりだ。 かけ引きなどしようとは思っていない。 回(かい)や子貢に対しても同じだ。」
子貢曰く、「失礼なことを申し上げました。」
子曰く、「いやいや、気にすることは無い。」
子貢曰く、「昨日、回さんと飲んでいたんですが、今日の跡目相続の話は知りませんでした。回さんも驚いた様子でしたが、何故、回さんや愛弟子に内緒にしておかれたんですか?」
子曰く、「内緒にして隠すつもりはまったくなかったんだ。 まず、子路(しろ)に話をして、了解すれば、愛弟子を集めて、私の跡目を回に引き継いでもらおうと思っていたんだ。 しかし、話をしようにも子路が講義にも出てこない。 私のところにも顔を出さないので、やむにやまれずの、きょうの突然の発表となった次第だ。」
子貢曰く、「そうでしたか。 それで、回さんにお決めになったのは何故ですか?」
子曰く、「生きていれば、息子の鯉(り)が継ぐべきところだろうが、私は、はなっから身内を後継者にしようとは考えていなかったんだよ。 身内をのぞいた弟子の中からこれはという人物に引き継いでもらおうと決めていたんだよ。」
子貢曰く、「それで、何故回さんに?」
子曰く、「回は、私と苦楽を共にしてきた先進の一人だが、回に決めたのはそういう理由ではない。」
子貢曰く、「では、私でもチャンスがあったということですか?」
子曰く、「もちろんだ。 それは愛弟子全員に言えることだよ。」
子貢曰く、「そうですか。 で・・・回さんに決めた訳とは? 率直に話して頂けませんでしょうか。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート305」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
30分ほどして先生が、書院の間に入ってこられた。
子曰く、「子貢(しこう)、待たせたね!」
子貢曰く、「いいえ、先生もお疲れのところ、わざわざ私の為にねこ屋の栗ようかんを買いに行かれたと家人の方よりうかがいました。 お気遣い申し訳ありません。」
子曰く、「いやいや、今朝がたはバタバタしてしまって、うっかり家人に言いつけるのを忘れたまでだ。 特別気遣いなどはしておらんよ!」
子貢曰く、「今日の総合講義の中で、子路(しろ)先輩が私に気遣いをされていると言っておられ、先生も『そうだ。』と答えられました。 私は、先生に気を遣わせてしまう何かがあるのでしょうか?」
子曰く、「私は、子貢に気遣いをしている訳ではない! もちろん、親しき仲にも礼儀というものはある。 しかし、愛弟子に対しては私流の『恕の心』を表したまでだ。」
子貢曰く、「先生流の『恕の心』ですか。」
子曰く、「そうだよ! 私流の思いやりだ。 私がそうしたくて、しているだけだよ。 それは気遣いじゃない!」
子貢曰く、「では、何故先生は、子路先輩に『気を遣っちゃった』と言われたんですか?」
子曰く、「それは子路の気質をよく知った上でのことだよ。」
子貢曰く、「先輩の気質を知った上で・・・」
子曰く、「子路は、ああ見えて、後輩思いの優しいところがある。 子貢もわかっているだろうが、自分一番じゃなければすまないお山の大将だ。 そんな性格から、彼には、心を割って素直に話が出来る友人が一人もいないんだよ。 私は立場上では、師と弟子の関係であるが、子路とは、心を割って話せる一番の友人でありたい。 私より、九つ下で、実の弟ぐらいの年だ。 身内にもできないほど、命がけで私を守ろうとしてくれる奴だ。 私はその心に、私流の『恕の心』で子路に報いたいのだ! 彼に報いるとは真の友人として言いたいことを言える遠慮のない間柄でいることなんだよ。 何をしでかすかわからない奴だが、守らなきゃならない大切なものがある時、彼は分別を弁(わきま)えながらも必死で守ろうとする。 その時の子路は、士たりえているんだよ。 私はそんな子路が大好きなんだ。 子貢よ、わかってもらえるだろうか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート304」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
しばらくして、下男が戻って来て曰く、「子貢(しこう)さん、先生は只今着替えてられておいります。 先生から『待たせてすまんが、着替えが済み次第すぐ行く。』とのことです。 もうしばらくお待ちください。」
子貢曰く、「はい、お待ちしております。 使い立てをして申し訳ありませんが、待たせている私の下男に2時間ほどかかるので、食事に行って来るように伝えて下さいませんか。」
家人下男曰く、「はい、わかりました。 お伝えしますが、お付きの方のお食事はこちらでご用意させて頂きますので、ご心配なさらないで下さい!」
そこに家人の下女がお茶を持って入って来た。
家人下女曰く、「お茶をお持ちしました。」
家人下男曰く、「さあさあ、お茶が来ました。 もうしばらくくつろいでお待ち下さい。」
子貢曰く、「あっこれ! 私の大好物です!」
家人下男曰く、「はい、子貢さんが来られうから、講義の後、寄り道されて、ねこ屋の栗ようかんを買って来られたそうです。 それで遅くなってしまったと言っておられました。」
子貢曰く、「え~、私の為にわざわざ買いに行かれたんですか?」
家人下男曰く、「はい、先生らしいですよ!」
子貢曰く、「先生は、私に気を遣っておられるのですね。」
家人下男曰く、「いえいえ、気を遣っておられるというより、先生はそういう方なんですよ。」
子貢曰く、「はい、そうですよね!」
家人下男曰く、「それでは、私はこれで失礼します。 ごゆっくりどうぞ。」
子貢呟いて曰く、「先生は私をそんなに気遣っておられたのか・・・」
先生のさり気ない気遣いに熱いものがこみ上げてくる子貢であった。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート303」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「大変とは、何かあったんですか?」
家人下男曰く、「子路(しろ)さんのお部屋にカギがかかっていて、ドアを叩いても起きないんですよ! それで、先生自ら寮に来て、私がバールでドアをこじ開けて入ったんですよ。」
子貢曰く、「どうして、そんな無茶なことをしたんですか?」
家人下男曰く、「先生の御命令なんです。 中に入ると、押し入れの中で子路さんが高いびきで寝ていたんです。 ずいぶんとお酒を召し上がったようで、部屋の外まで酒臭くてたまりませんでした。」
子貢心の中で呟いて曰く、「さもあらん。 論民でずいぶん飲んだからな!」
子貢曰く、「それで、先生、どうされたんですか?」
家人下男曰く、「呼んでも起きないものですから、業を煮やした先生は、私にバケツに水を汲んで来るように言われまして、そのバケツをとって、子路さんの口に流し込んだんですよ! それで殺されると子路さんが飛び起きたんです。 先生はすかさず、耳元でバケツを叩いて追い打ちをかけんたんですよ。」
子貢曰く、「ひどいことをしますね! 先生がしたこととは、到底思えません! それって本当のことですか?」
家人下男曰く、「はい、御止したんですが、『かまわん!』と言われて・・・」
子貢曰く、「そうですか。 そうまでして子路先輩に話したかったことは?」
家人下男曰く、「はい、跡目相続を回さんにするための承諾です。」
子貢曰く、「そうですか。 先生は、回さん贔屓(びいき)ですからね!」
家人下男曰く、「いえいえ、先生の肩をおもみしている時に、『回と子貢は良きライバルだ! 私亡き後は、この二人が孔子塾を引っ張っていってくれる。 私は良き弟子を持った。』と嬉しそうに話してくれましたよ。」
子貢曰く、「え~、先生はそんなこと言ってたんですか!」
家人下男曰く、「はい!」
正門の外で馬の嘶(いなな)く声が響いた。
家人下男曰く、「先生の御帰りです! 子貢さんが来られていることを伝えてまいります。 では、失礼します。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート302」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
総合講義で子路(しろ)に槍玉(やりだま)に挙げられた子貢(しこう)であったが、実は孔子先生の言葉に傷つき、心の中の孔子先生に反面していた。
子貢心の中で反面して呟いて曰く、「『いつもは回(かい)にライバル心むき出しの負けず嫌いの子貢にしては、バカにしおらしい返事だったからね。 私も気を遣っちゃってね! “子貢よ、そうだろうな。 お前ばかりか、私だって回には及ばないもんなぁ”と慰めてやったそうだ。 そうですよね、先生!』・・・『そうだ! そのように子貢に話をしたよ。』・・・先生は俺に気を遣われていたんだ。 子路先輩も子路先輩だ。 何も大勢の弟子の前で恥をかかせなくったっていいじゃないか! 俺は先生に嫌われているんだろうか?」
得心がいかない憤りと、先生のためならという気概が崩れ落ちそうになっていた。
しかし、神北(かんぺき)の素性についての報告の義務を果たすべく孔子の自宅へ向う子貢であった。
孔子先生は、従者を伴っての帰宅の途中であった。
子貢の大好物のねこ屋の栗ようかんを従者に買いにいかせたため、帰宅がおくれたのであった。
一足早く着いた子貢は、家人に書院の間に通された。
子貢曰く、「先生は、まだお戻りになられていないのですか?」
家人下男曰く、「はい、まだお帰りになられていません。 先生も朝から寮にお出かけになったので、疲れてどこぞで休んでおられるのでしょう。 子貢さん、お茶をお持ちしますから、しばらくここでお待ち下さい!」
子貢曰く、「え~、先生、何か寮に用があたんですか?」
家人下男曰く、「はい、子路さんが、この頃自宅にも顔を見せないもので、私が呼びにやらされたんですよ。 それからが大変だったんですよ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート301」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「諸君、ここには孔子一門の主だった者が集まっている。 跡目は顔回(がんかい)に決まった。 しかし、門弟の中で『俺が跡目をとるにふさわしい』と思ってる奴もいるんじゃないか? 不服のある奴は今すぐ出て来い! ・・・子貢(しこう)、宰我(さいが)、閔子騫 (びんしけん)、伯牛(はくぎゅう)、仲弓(ちゅうきゅう)、冉有(ぜんゆう)、子游(しゆう)、子夏(しか)、お前ら本音はどうなんだ? 子貢、お前はどうだ?」
子貢曰く、「私は、回(かい)さんで異存ありません!」
子路曰く、「まちがいないな! ファイナルアンサー」
子貢曰く、「ファイナルアンサー! 回さんで異存ありません!」
子貢を除いた7名揃って曰く、「回さんで異存ありません!」
子路曰く、「先生、これで後顧(こうこ)の憂(うれい)が無(な)くなりました。」
子曰く、「子路よ、手数をかけたありがとう!」
宰我曰く、「それでは、子路寮長、花束をお二人にどうぞ!」
子路曰く、「回よ、おめでとう! 何かあっても無くても、この子路様に相談に来いよ!」
顔回曰く、「はい! では早速、あの水着の美女はどなたですか?」
子路曰く、「ああ、あの二人はコンパニオン! お前のために頼んだんだ! ありがたく思え。」
顔回小声で曰く、「先輩、電話番号聞いといて下さいよ。 今後ともご指導のほど宜しくお願い致します。」
宰我曰く、「それでは今一度、盛大な拍手をお願いします。」
会場に拍手の音が響き渡る。
宰我曰く、「これにて、孔子塾塾生総合講義、終わらせて頂きます。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート300」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)引き続き曰く、「神北(かんぺき)、お前、俺の話が済むまで、そこで会場に向いて立ってろ! では、話の続きだ。 先生がおっしゃるには、『いつもは回(かい)にライバル心むき出しの負けず嫌いの子貢(しこう)にしてはバカにしおらしい返事だったからね、私も気使っちゃってね!“子貢よ、そうだろうな。 お前ばかりか、私だって回には及ばないもんなぁ”』と慰めてやったそうだ。 そうですよね、先生!」
子曰く、「そうだ! そのように子貢に話をしたよ。」
子貢うつむいたまま曰く、「無言!」
子路曰く、「塾生諸君! 先生は弟子の君たちには、お気づかいをされているんだぞ! ありがたく思いなさい! ・・・ところが、俺については『同類』なんだ。 諸君! 『同類』と言う意味は、君たちと俺とは、扱いが違うということだ。 今朝、先生が俺にいきなりひどいことをするもんで、俺もカッときて、『先生は顔回(がんかい)と子貢には優しいですね! 俺にすることとは、ずいぶんと違うじゃないですか? 仁者たるもの、基本的人権を侵害してもいいんですかいね!』と言ったんだ。 諸君! 先生は、何と言われたと思うかね! ・・・先生は、やさしい眼差しでこう言われたんだ。 『それは子路の偏見というものだ。 私は子路だから遠慮がいらないのだよ!』 ・・・よく聞いたか? 俺に対しては、遠慮がいらないんだぞ! 君たちと俺との違いは、歴然としただろう。 俺は更に先生に念を押したんだ。 『それ、先生の本心ですか?』 先生は間髪いれずに、『 Yes I do. 』 と答えたんだぜ。 君たちにはお気づかいをされているんだ。 先生と俺は遠慮がいらない、人間孔子と人間子路の間柄ってこと、このやり取りでわかってもらえたと思う。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート299」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)続けて曰く、「会場の諸君! 子貢(しこう)はこう答えたんだ。 『私なんかとても彼とは比べものになりません。 彼は一を聴いて十を知りますが、私は二まで知るのがせいぜいです。』と答えたんだ。 子貢、そう答えたんだよな!」
子貢曰く、「はい、そう答えました。 先輩、ここは裁判所で私は被告人ですか?」
子路曰く、「そうだ! 被告人子貢君、俺はここでは寮長じゃないぞ。 検事長だ!」
子貢曰く、「無言!」
子路曰く、「子貢、返事はどうした。 口がきけなくなったのか?」
子貢曰く、「無言!」
子路曰く、「黙秘権かよ! 小利口なやつは嫌だね! おい、子貢、自分には嘘はつけないぞ!」
子貢曰く、「無言!」
子路続けて曰く、「そうだ、会場の俺の話を聞いている神北(かんぺき)! 隠れてないで、俺の前に出てこいや!」
神北ドキッとしてつぶやいて曰く、「いいかげんにしろや! 俺が何で隠れにゃいかんのだ!」
子路続けて曰く、「神北! 手を上げて返事をしろ!」
神北手を上げて曰く、「はい、子路大先輩! 神北はここにいます!」
子路続けて曰く、「小股の切れ上がったいい男! 早くこっちに出て来いよ!」
神北、会場の注目を浴びながら、演壇の手前に来て、孔子先生、顔回に一礼して、子路の所に向かった。
子路続けて曰く、「会場の諸君! こいつが神北です! とても気が利くいい奴です。 俺の弟分だ。 可愛がってやってね!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート298」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
会場の後ろで子路(しろ)のスピーチを聞いていた神北(かんぺき)に、周りの者の視線が集まった。
神北、居たたまれずに下を向いてつぶやいて曰く、「先輩、先生の前で暴露しちゃって・・・ 俺はどうしたらいいんですか! 勘弁して下さいよ!」
子路続けて曰く、「『弟子は皆可愛いんだよ!』と言うから、この俺も弟子の一人だ。 『俺はどうなんですか?』と聞いたんだ。 そうしたら、先生は、『子路よ! 私とお前は同類だ!』と言われたんだ。 俺が期待していたことは、『もちろんお前も可愛いに決まっている。』とこう言ってほしかったんだ。 俺はすかさず、『何が同類なんですか?』と聞き返したんだ。」
司会進行役宰我(さいが)曰く、「子路寮長、花束贈呈式なんですが・・・ 孔子先生、顔回先生がお立ちのままなので、スピーチは手短にお願いします!」
子路曰く、「うるせ~宰我! ここからがいいところなんだ。 黙って聞いてろ!」
子曰く、「宰我、ここは、子路の思いのたけをきこうじゃないか。」
宰我曰く、「はい。 先生と顔回補佐がよろしければ、かまいませんが・・・」
顔回、両手の拳(こぶし)をにぎりしめて、孔子先生の申し入れに同意してうなずいた。
宰我曰く、「それでは、子路寮長、お話の腰を折ってすみません。 続きをどうぞ・・・」
子路続けて曰く、「先生が、子貢(しこう)に『お前と一歳年上の顔回とはどっちが優秀かね?』と問うたんだ。 おい、子貢。 お前、先生にそう問われたんだろう。」
子貢うなずきながら曰く、「はい、先輩、そうです!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート297」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
司会進行役宰我(さいが)曰く、「会場の皆様、子路(しろ)寮長による花束贈呈であります。 孔子先生、顔回(がんかい)先生、壇上中央にお越し下さい。」
孔子、顔回、起立して魯国の国旗に一礼し、演壇に向かう。
子路が大きな花束を持たせた、何故か水着姿の美女二人を伴ってやって来た。
スタンドマイクのマイクをはずして、子路会場の塾生に向かって曰く、「会場に御集りの諸君! 私が子路です。」
会場から割れんばかりの拍手が起こる。
子路続けて曰く、「昨日飲み過ぎたので手短に話をする。 顔回は俺より二十一年(とし)が離れた兄弟弟子だ。 塾生諸君も俺から言わせれば、全員弟弟子だ。 俺は昨日まで、顔回のことを面白くなく思っていた。 先生は、顔回ばかりをひいきして、可愛がるもんで、年甲斐もなく顔回に焼きもちをやいていたんだ。 何かと先生の前で、いい子ぶりっ子する顔回が鼻もちならなかったんだ。 口達者な子貢(しこう)がしばらく留守をするというので、これ物怪(もっけ)の幸(さいわ)いで、新入りの神北(かんぺき)を使って、『顔回を無視せよ!』と諸君に命令したのはこの俺だ。 諸君も知っている通りだ。 俺も先生が寮に来られた今朝まで、顔回が先生の跡目を継ぐことになることなど、まったく知らなかった。 しかし、先生の話を伺うと、もっともなことだと思ったんだ。 先生も今年に入って長男の鯉(り)を亡くされた。 先生御自身の亡き後の孔子塾の行く末や、塾生のお前らのことをいたく心配されておられる。 今朝、先生が俺に『孔子一門を顔回に任せて引退しようと思う。 それについて、俺に力になって欲しい。』と頼まれたんだ。 俺は、『先生は、顔回が一番可愛いんですね。』と聞いたら、『そうかもしれんが、私を信じて慕ってくれる弟子達は皆可愛いんだよ!』と言ってくれた。 お前ら、この後が肝心なところだからよく聞けよ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート296」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「塾生諸君! 真理にのっとった正義の実現を目指し、道徳を身につけ、慈愛の心を持ち、学問やスポーツを楽しむ。 万物の霊長たる人間としてせっかく生まれたからには、そんな日常を過ごしてもらいたいものです。
子曰く、道に志 (こころざ)し、徳に依(よ)り、仁に依り、芸に游(あそ)ぶ。
続けて子曰く、「ともかく、人生を善く生きるには、愚直なくらい真っ直ぐに生きるのが一番だよ。 悪知恵を働かせて羽振りを利(き)かせている者を見ると、羨(うらや)ましくなるかもしれないが、そんな者を羨ましむことなんか、これっぽっちも持つ必要はないんだよ! そういう連中は、いまのところマグレ当りで禍(わざわい)を免(まぬが)れているに過ぎないんです。 必ず天の法則にしたがって作用と反作用があるんです。 諸君なら理解できるはずです。 『善く生きる』の話は、これで終わります。」
司会進行役宰我(さいが)曰く、「孔子先生、ありがとうございます。 会場の皆様、今一度盛大な拍手をお願いします。」
会場中に割れんばかりの拍手の音が響く。
宰我曰く、「それでは、本日の総合講義、これにて終了します。」
子路(しろ)心の中でつぶやいて曰く、「お、おい! ちょっと待ってくれよ! 花束贈呈式はないのかよ!」
子曰く、「宰我! ちょっと待ってくれたまえ!」
宰我曰く、「はい、先生! 何でしょうか?」
子曰く、「子路が、顔回(がんかい)と私にお祝いの花束を贈呈してくれるのだ。」
宰我曰く、「はい、わかりました。 会場の皆様、子路寮長より、孔子先生、顔回先生にお祝いの花束を贈呈したいとのことです。 御席を立たないで、今しばらくお待ち下さい! 子路寮長! 御準備出来ましたら合図をお願いします。」
子路曰く、「宰我、俺にも一言お祝いのスピーチをさせてくれ!」
宰我曰く、「はい、わかりました。 すぐスタンドマイクを用意します。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート295」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)心の中でつぶやいて曰く、「まったく先生は、いつも俺を出しにして、自分ばっか上目線でいながら遜(へりくだ)ってカッコつけるからなぁ~。 おとなしく黙って聞いてりゃぁ~、え~何だって、『私はお年寄りには安心され・・・』 自分がもう十分年寄りの仲間に入っていることわかんねえのかなぁ~。 人前だから若いふりしちゃって、今朝がた『子路も私もお互い歳をとったなぁ。』と言っていたじゃないか! まぁ~先生には、いつまでも元気でいて欲しいが・・・ しかし、顔回(がんかい)って奴は、万人受けする出来過ぎ君の返答だ! あいつ、先生の前ではいい子ぶりっ子しやがって、もっと本音をぶつけりゃいいのに。 昨日のビールピッチャー一気飲みの回(かい)が俺は好きだね! 人前じゃあ、毒にも薬にもならない奴だぜ!」
子曰く、「諸君、私は、黙々と過去の偉人、聖人、君子を探究し、気長に学び、学んで得たことを人に教えて飽きない。 よくもまぁ~、倦(う)まず弛(たゆ)まずして飽きずにきた自分を誉め励ましながら、こんな自分を自分の取り柄として、生涯持ち続けていくつもりです。 この頃は、他に何の欲もなくなりました。」
子曰く、黙(もく)してこれを識(しる)し、学びて厭(いと)わず、人を誨(おし)えて倦(う)まず。何か我に有らんや。
子路心の中でつぶやいて曰く、「年とったんだよ!」
続けて子曰く、「私は、道徳心が失われていくこと、精神に有益な学問が廃(すた)れていくこと、正義を知っていながら他人に無関心となり見て見ぬふりをして実行する者がいないこと、悪いと知っていながら誰も改めようとしないこと、社会がそんな状態になっていくのが私の一番の心配ごとです。」
子曰く、徳の脩(おさ)めざる、学の講ぜざる、義を聞きて徙(うつ)る能(あた)わざる、不善の改むる能わざる、是れ吾が憂(うれ)いなり。
孔子先生は、演壇の横に置かれた水差しのグラスを取り、水をゆっくり注いで、喉を潤す程度に一口ふくみ、間を取るようにゆっくりグラスを置いた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート294」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
司会進行役宰我(さいが)曰く、「顔回(がんかい)先生、塾頭補佐、並びに孔子塾跡目襲名、誠におめでとうございます!」
顔回、会場の拍手に応え、深々と一礼する。
残念なことに、この襲名式より、3ヵ月後に顔回は、風邪をこじらせ、肺炎がもとで四十一歳の若さでこの世を去ることになる。
孔子の死の三年前である。
宰我曰く、「それでは、孔子先生、本日のテーマ『善く生きる』です。」
子曰く、「え~、本日この壇上にいます子路(しろ)と顔回とでこんな話のやりとりをしたんです。『お前達それぞれに、いますぐなれるとしたら、どんな人物になりたいかね。 私になりたい自分像を聞かせてくれないかい?』と聞きました。 この会場の弟子諸君も子路や顔回のように自分に問うてみて欲しい。 すると先輩の子路は『車馬やブランドの服や毛皮のコートを惜しみなく友人と貸し借りし、ボロボロにされたって少しも気に掛けない、そんな太っ腹な人間になりたいものです。』と胸を張って答えたよ。 顔回は、『善行を自慢せず、苦労を他人に押し付けない。 そういう謙虚な人に成りたいです。』と例によって、手短な模範解答をしたよ。 すると子路が『では、先生は?』と訊くから、『そうだな、私はお年寄りには安心され、友人からは信頼され、年少者からは慕(した)われるような者に成りたいのもだなぁ。』と答えました。 諸君等は、何と答えますかな?」
顔淵(がんえん)・季路(きろ)侍(じ)す。 子曰く、盍(なん)ぞ各々(おのおの)爾(なんじ)の志(こころざし)を言わざる。 子路曰く、願わくは車馬(しゃば)衣裘(いきゅう)、朋友(ほうゆう)と共にし、これを敝(やぶ)るも憾(うら)み無からん。顔淵曰く、願わくは善に伐(ほこ)ること無く、労を施すこと無からん。 子路曰く、願わくは子の志を聞かん。子曰く、老者(ろうしゃ)はこれを安んじ、朋友はこれを信じ、少者はこれを懐(なつ)けん。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート293」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
司会進行役宰我(さいが)曰く、「皆様、御静粛にお願いします。 司会の私も突然のことで、何も聞かされておりません。 多少動揺しております。 1~2分ほどお時間を下さい。 その間、皆様ここで肩の力を抜いて深呼吸をして頂いて、リラックスしてお待ち下さい!」
宰我、孔子先生の所へ駆け寄る!
宰我曰く、「先生、驚きました・・・ 回(かい)さん、襲名おめでとうございます!」
顔回(がんかい)曰く、「私も会場へ来てわかったことです。 自分が一番驚いています。」
子曰く、「これでいい! これでいい! このサプライズがたまらないんだ。」
宰我曰く、「先生、回さんに襲名の御挨拶をして頂かなくてもよろしいですか?」
子曰く、「それはそうだ! 回よ、晴れの舞台だ、塾生諸君に挨拶してきなさい。」
顔回曰く、「私、こういう場が一番苦手なんです。 他の人に代わってもらえないでしょうか?」
子曰く、「回よ! この期に及んで何を言うか! 腹をくくれ! さあ、挨拶に行って来なさい。」
司会進行役宰我曰く、「それでは、皆様、お待たせいたしました。 孔子塾後継者、塾頭補佐顔回先生の御挨拶です。 会場の皆様、拍手でお迎え下さい! では、顔回先生、どうぞ。」
顔回は震える足を気持ちで押さえながら演壇に向かう!
顔回曰く、「え~、本日は晴天なり! 本日は晴天なり! テスト、テスト! ただいまマイクのテスト中! え~、塾生の皆様、高いところより失礼します。 只今孔子先生より御指名を頂きました顔回です。 私も突然のことでありましたので、大変驚いております。 身に余る光栄ですが、それにもまして責任の重さを、今は痛感しております。 子路(しろ)先輩を差し置いての後継でありますが、子路大先輩の御推挙もありました。 子路先輩、お心遣い、誠にありがとうございます。」
子路、心中で呟いて曰く、「・・・俺は何も推挙なんかしてないぜ! 先生から今朝聞いたばかりだ! 回の奴、意外と調子いいんだからな! ま~、いいか。」
続けて顔回曰く、「塾生の皆様、ふつつか者ですが、いく久しくお引き立てのほど宜しくお願い致します。」
会場から万雷の拍手が起こる。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート292」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「多少腫れているが、それがどうしたんだ?」
顔回(がんかい)曰く、「芸能人は目が命! 私の取り柄は、この『澄んだクリクリおめめ』なんです!」
子曰く、「回(かい)よ! 大した腫れじゃない。 相変わらず、いい男だぞ!」
顔回曰く、「先生がそうおっしゃって頂けるのなら自信が持てます!」
子曰く、「子路(しろ)もお前が孔子塾の跡目を継ぐことを快く承諾してくれた。 お前の後ろ盾になってくれる! 子路、そうだね!」
子路曰く、「おうよ! 可愛い弟弟子だからな! 俺がついてる! 何も心配するな。 お前の跡目を邪魔するやつは、俺が俺が許さん! 首根っこひっ捕まえてへし折ってくれるわ!」
子曰く、「おいおい、乱暴なことをするんじゃないぞ! では子路よ、回よ頼むぞ。」
子路、顔回揃って曰く、「はい!」
先生は、席を立ち、演壇に向かう。
子、演壇のマイクを取って曰く、「諸君、元気ですか! 孔子であります。 本日は、孔子塾総合講義でありますが、その前に私より重大な発表があります。 私も来年には数え七十の古希(こき)を迎えます。 孔家一門の発展のためにも、儒学精神普及のためにも、そろそろ私の跡継ぎを指名する時機がが訪れました。 諸君には、突然のことですが、私なりに、考えに考えて、心を無にしての結論に至りました。 この場を借りて、後継者を発表します。」
会場から、割れんばかりの大歓声とどよめきがおこる。
司会典礼役宰我(さいが)曰く、「会場の皆様、御静粛にお願いします!」
子、続けて曰く、「それでは発表します。 私の跡目を継ぐ者は・・・」
会場は一瞬静まり返る。
「孔子塾徳行科担当講師、顔回! であります。」
顔回起立して、会場に向かって深々と一礼をする。
会場から、塾生皆起立し、万雷の拍手が起こる。
子、続けて曰く、「今のところは、塾頭補佐として、私の代わりを務めてもらいます。 諸君、まだまだ若い未熟者ですが、塾生諸君の厚いご厚情を頂き、孔子塾発展のために御力を貸して頂きたい! 私からも切に希望するものであります。 以上。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート291」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
ここは、神農廟大ホールであります。
午後12時半から開場され、始まる1時半頃には満席で、立ち見が出るほどの盛況ぶりであった。
四科十哲の面々もステージに上がり、着席した。
宰我(さいが)曰く、「本日の司会進行役の孔子塾司会典礼役兼弁舌担当講師の宰我です。 どうぞよろしくお願いします。」
会場から盛大な拍手がおこる。
宰我曰く、「では、皆様、御静粛にお願いします。 孔子塾塾生総合講義、演題は『善く知る』です。 孔子先生、お願い致します。
子曰く、「宰我君、講義の前に、10分程度、時間を頂けないかね? 塾生の諸君に重大な発表があります。」
宰我曰く、「はい、わかりました。 会場の皆さん、孔子先生から重大な発表があります。 そのままお待ち下さい!」
会場の後ろに来ている神北(かんぺき)曰く、「今日はどうしたことだ! あの子路(しろ)先輩がフォーマルスーツで壇上にいる。 回(かい)さんも子貢(しこう)君もだ。 昨日、飲んでいる時には、誰も一言も言っていなかったじゃないか。」
ステージ上の席にかけている顔回(がんかい)小声で曰く、「先生! 先生! これはどういうことですか? 私、何も知らされていないのですが・・・」
ステージ上の子曰く、「回よ、何も案ずるな! これは私からの回へのサプライズだ! 今日の総合講義は、回の塾頭補佐の襲名式を兼ねている。」
ステージ上の顔回曰く、「襲名式ですか?」
ステージ上の子曰く、「そうだ! わかりやすく言えば、私の跡目相続式だ。」
ステージ上の顔回曰く、「え~、そうなら、深夜まで飲むんじゃなかった! 先生、私のまぶた、腫れてないですか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート290』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「そうだ! 『ガンガン』と『ニコニコ』だ」
子路(しろ)く、「何ですかこれは? ・・・士がどうして、『ガンガン』と『ニコニコ』なんですか?」
子曰く、「『ガンガン』、『ニコニコ』なら、士と言えるだろう。 友とはガンガンと励まし合い、兄弟とはニコニコ接することだよ。 わかるかな?」
子路く、「わかりかねます!」
子曰く、「それだ。 その態度を改めなさい! 仏頂面(ぶっちょうづら)で言ったのでは、ただでさえ人相が悪いのに、周りの者は恐がってしまうぞ! いいかね子路、普段はいつもニコニコ笑顔でいなさい! お前の一挙手一投足が塾生に良くも悪くも影響を与えているのだぞ。 後輩には、ガンガンと励ましてあげなさい。 ガンガンとは、勢いの盛んな様を言うんだ。 それが子路の士としての態度だよ。」
子路く、「はい。」
子曰く、「子路のそのような態度なら、後輩は信頼してついて来るからな!」
子路く、「ご享受ありがとうございます。」
子路問いて曰く、「如何(いか)なるをか斯(こ)れこれを士と謂うべき」。 子曰く、「切切偲偲怡怡如(せつせつししいいじょ)、士と謂うべし。 朋友子路には切切偲偲、兄弟(けいてい)には怡怡如」。
「トントン トントントン」 スタッフ叩くドアの音。
「ギィー」 ドアの開く音。
スタッフX、半ドア越しで曰く、「先生、そろそろお時間です。 ステージの方へお越し下さい。」
子曰く、「はい、すぐまいりましょう!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート289」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
神農廟大ホール会場、午後1時であります。
子路(しろ)が司会典礼用のフォーマルスーツを着て大きな花束を2つ抱え、スタッフ通用口から入って曰く、「おい君、そこのスタッフさん、孔子先生の控室はどこかね?」
スタッフ曰く、「孔子先生の関係者の方ですか?」
子路曰く、「そうだ! 孔子先生の一番弟子の子路様だ。」
スタッフ曰く、「ああ、あなたが、かの有名な子路さんですか。」
子路曰く、「おい、お兄さん。 俺ってそんなに有名なのか?」
スタッフ曰く、「はい、巷では、無鉄砲で乱暴者! 怒らせたら何をするかわからない御仁ということで・・・」
子路曰く、「なに~い!」
子路、ここでぐっとこらえて心の中で呟いて曰く、「今日は、回(かい)の記念すべき日だ! 今日一日、決して怒るまいぞ!」
子路曰く、「君は実に正直ものだ!」
スタッフ曰く、「はい、友人からもそう言われています。 子路さんは、噂で聞くのと、会って話してみるのとでは違いますね!実物は渋くてカッコイイです。 孔子先生の控室はステージの真裏の一番奥になります。」
子路曰く、「ああ、そうかね、このステージの裏だね! ありがとう。」
子路、独り言を呟いて曰く、「俺って渋くてカッコいいんだ! 今日、バッチリきめているからなぁ!」
トン トン トン トン
子路曰く、「先生、子路です。」
子曰く、「子路か、入って来なさい!」
子路曰く、「失礼します。」
子曰く、「おいおい、何だその大きな花束は?」
子路曰く、「これですか? これは、先生と顔回に襲名のお祝いの花ですよ! ステージで渡そうと思いましてね。 花屋にとびきりのものをセレクトさせました。」
子曰く、「それはそれはよく気が利くね! 回も喜ぶだろう。 スタッフに渡しておきなさい。 花束贈呈の場を設けよう!」
子路曰く、「先生、とりこんでいるところすみませんが、御伺いしたいことがあります。」
子曰く、「着替えながらで構わないなら言いたまえ!」
子路曰く、「俺は、巷で『無鉄砲で乱暴者! 怒らせたら何をするかわからない御仁』ということで有名だそうです。 自分は常に士たらんとして振舞っているのですが、私を見て先生は正直どう思われますか?」
子曰く、「巷の噂を気にしているかい?」
子路曰く、「まあ・・・ いえ、気にしていません!」
子曰く、「子路よ、以前にも触れたことがあるね! 改めて、士とは、どういう者のことかわかるかね? これがわかると、どんな態度が士としてふさわしいかわかるというものだ。」
子路曰く、「先生、それを伺っているんですが・・・」
子曰く、「よ~く聞けよ! それは『ガンガン』と『ニコニコ』だよ!」
子路く、「『ガンガン』と『ニコニコ』ですか?」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート288」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
ここは、神農廟大ホールであります。
中央のステージに演台が置かれ、客席側から見て、右側にテーブルとイスが3席置かれていた。
そのテーブルの前面に、「世界一の儒家、孔子塾 塾頭 孔子先生」「孔子塾 塾頭補佐顔回(がんかい)先生」次に「孔子寮 寮長 子路(しろ)」と肩書と名前が書かれていた。
左側は、イスが7席置かれ、肩書と名前が書かれていた。
それぞれの肩書と名前は、「司会典礼役兼任弁舌科担当講師 子貢」、「宰我」、「徳行科担当講師 閔子騫(びんしけん)」、「冉伯牛(ぜんはくぎゅう)」、「仲弓(ちゅうきゅう)」、「政治科担当講師冉有(ぜんゆう)」、「文学科担当講師 子游(しゆう)」、「子夏(しか)」である。
ちなみに子路は政治科担当講師、顔回は徳行科担当講師であった。
顔回は昨日までステージに無かったテーブルとイスとその書かれてあるものに、大きなまん丸の目をさらに丸くして驚いた。
顔回独り言を言って曰く、「何じゃこりゃ! 一体誰がこんな真似をしたんだ。 ここの責任者は誰だ! すぐ片づけさせよう。」
顔回は、準備しているスタッフAに向かって言った。
顔回曰く、「おい、君! ここの責任者を呼んでくれたまえ!」
スタッフA曰く、「はい、すぐ呼んできます。」
会場設営の責任者らしいBが来て答えて曰く、「何をおっしゃるんですか。 ここの総責任者は顔回補佐じゃないですか。 寝ぼけたこと言ってはこまりますよ!」
顔回曰く、「私は、このようなものを『用意せよ!』と指示をした覚えはありません。 何かのミステークです。」
スタッフB曰く、「おかしいな。 昨日、孔子先生の下男の方がこられて、『総責任者塾頭補佐の顔回先生の御命令で、これこれこのように準備せよとのことです。 間違いのないようにお願いします。』と貼り紙と指示書を持ってこられました。 それには、顔回さんのサインと孔子先生の許可印がありましたよ!」
顔回曰く、「え~ぇ、私はサインなどしていませんよ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート287」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
昨日から深夜まで居酒屋「ざ・論民」で飲んでいた四人の一人である顔回(がんかい)は、2~3時間の睡眠をとって、隙間風の入るあばら家の裏の畑でいつもの畑仕事を終えて、先生と子路(しろ)との内内の約束を知る由(よし)もなく、神農廟大ホールでの講義の準備に早めに出かけていった。
子貢(しこう)は子貢で、朝、起きるやいなや、従者に朝風呂の準備と講義の後に控えている先生に神北(かんぺき)の氏素性(うじすじょう)について改めて報告に伺うため、今日はフォーマルな衣装を用意するように申し付けた。
子貢は商家の生まれで、生まれ持っての商才があった。
子貢は副業でインサイダー取引すれすれの利殖をして、投機で大儲けをしていた。
そのため、山の手の高台に邸宅を建て、使用人を雇って住んでいた。
神北は神北で、子貢同様、商家の下男に、風呂を焚くように命じた。
神北の部屋とお出かけ着は、芳しいお香の香りで焚(た)き染(し)められていた。
実は、神北が離れを借りている商家の主だけが、神北の氏素性を知っていた。
主人の特別な賓客であると家人には伝えられていた。
そのため、神北は、特別な待遇がなされていた。
商家の離れにある主(あるじ)専用の書院の間には、神北用の硯(すずり)と木札がおかれていた。
出掛ける前に、前日の報告を故郷に送るつもりであった。
孔子、子路、顔回、子貢、神北、それぞれに思いを秘めて、農廟大ホールに赴いて行った。
そこには、孔子先生の命により、壇上に十大弟子の席が既に用意されていた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート286」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「では、そういうことで。 私は講義の準備があるので、帰る。」
子路(しろ)曰く、「先生、俺は顔回(がんかい)の跡目について何か話さなくてもいいんですか?」
子曰く、「余計なことは、言わなくてもよい! そこに居てくれるだけでいいよ。 ・・・そうだ、礼服で来てくれ! 子路は、それだけでよい!」
子路曰く、「それはどういうことですか?」
子曰く、「子路が礼服で来れば、塾生連中の身が引き締まると言うものだ!」
子路曰く、「そんなことで、身が引き締まるんですか?」
子曰く、「人は見た目を九割重視するものだよ! 子路が改まってそこに座っているだけで、塾生連中は『今日は何かある! いつもと違う!』と憶測するものだ。」
子路曰く、「そんなもんですかねぇ~。 わかりました。 寮母に頼んで、司会典礼用のスーツを借りてこさせます。」
子曰く、「では、神農廟ホールで待っている。 午後1時半からだ。 30分前にきてくれ。いいね!」
子路曰く、「はい、早速仕度いたします。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート285」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「『一を訊いて一を知る』 先生でもその実践となると道半ばなんですか!ふ~ん・・・ それでは、俺は先生と同類ということですよね!」
子曰く、「そうだ、子路も私もその途中の道にある者だよ!」
子路曰く、「そうなんですか・・・知りませんでした。 先生も俺も一緒なんだ。」
子曰く、「そうだ、一緒なんだよ。 お互いに類友なんだぞ!」
子路曰く、「類友ですか・・・ 先生が『お互いに年をとったな!』と言われたんで、昔から、『同類相(あい)憐(あわ)れむ!』と言うじゃないですか、おいぼれ同志の同類かと勘違いしちゃいましてね! そういうことなら、合点がいきました。」
子曰く、「子路よ、それを言うなら『同病相憐れむ』だろ。 まあ、よい。 私達は次の時代をリードする若者たちに受け渡していく義務があるんだよ。 その義務を果たすために、子路よ、類友だからこそ、子路に力を貸して欲しい!」
子路曰く、「そういうことなら任しておいて下さいよ! 馬を何頭用意したらいいんですか?」
子曰く、「それは馬力じゃないか! 馬の力はいらん! 子路の力が必要なんだ。」
子路曰く、「はい、いくらでもお貸いたします! 利息はいりませんから。」
子曰く、「それでは、子路は快く承知してくれるんだな!」
子路曰く、「はい! 先生の御力になれるんなら、合点、合点承知之助です。」
子曰く、「今日の午後から神農廟大ホールで、塾生総合の講義がある。 その講義の前に顔回(がんかい)を跡目にすることを発表させてもらうが、子路も演壇の上で同席してもらいたい!」
子路曰く、「へぇ~、もうそんな段取りになっていたんですか。 ・・・それで急いでいた訳だ。」
子曰く、「子路、よろしく頼む!」
子路曰く、「はい、この子路様にお任せ下さい!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート284」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「先生、そんなに俺を評価してくれていたんですか? も~、そ~ならそうと、はっきり言って下さいよ! そうとわかっていたら、顔回(がんかい)なんかに嫉妬なんかするんじゃなかったなぁ~も~。 先生のいけず~。」
子曰く、「子路、顔回に嫉妬していたとは、何のことだ!」
子路曰く、「いえいえ! それは俺の独り言です。 ・・・先生、それにしても、一を訊いて一を知るじゃあ、当たり前のことじゃないですか? 一しか訊(き)いてないですからね! それ以上知り得ないですよ! そうじゃないですか?」
子曰く、「そうじゃないよ! 一を訊いて十を知れる者は、常人じゃない! つまり顔回は天才で、出来過ぎ君なんだ。 一を訊いて二を知れる者は、秀才で、子貢(しこう)も常人の域を越えている者だ。 子路は、一を訊いて一を知る。 これもなかなか出来ることじゃないんだぞ。 これが出来ていれば、当然のこと、すでに常人の域を超えている者だ!」
子路曰く、「一を訊いて一を知る者は、常人の域を超えているんですか? ふ~ん。」
子曰く、「子路よ、自己研鑽(けんさん)を積んでいる者であっても、一を訊いて一を知ることがなかなか出来るもんじゃないんだよ。 凡人は、良くって十を訊いて一を知る程度だ。 小人となれば、百を訊いて一を知れば良い方だ。 道を知り、己のものとするには、日々の研鑽(けんさん)努力はもちろんであるが、体得したならば、生涯実践をし続け、日々怠らない事が肝要なんだよ。 私も偉そうなことは言えない! 道徳を解説することや教授することに関しては、私も人並みに出来るようにはなったが、さて、一を訊いて一を実践出来るかというと実のところ、出来てはいない! どんな理屈を言ってこねまわしても、その実践となると、まだまだ道半(みちなか)ばだよ。」
子曰く、「文は吾れ猶(な)お人のごとくなると、莫(な)からんや。 躬(み)、君子を行うことは、則ち吾れ未だこれを得ること有らざるなり」。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート283」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子路(しろ)曰く、「先生は、顔回(がんかい)と子貢(しこう)には優しいですね! 俺にすることとは、ずいぶんと違うじゃないですか! それって差別じゃないですか? 仁者たるもの、基本的人権を侵害してもいいですかいね!」
子曰く、「それは、子路の偏見というものだ。 私は子路だから遠慮がいらないのだよ!」
子路曰く、「それ、先生の本心ですか?」
子曰く、「Yes I do.」
子路曰く、「ただ遠慮がいらないというだけで、『先生と俺が同類だ』という答えにはなってないじゃないですか!」
子曰く、「子路よ、顔回は一を訊(き)いて十を知る。 子貢は一を訊いて二を知る。 子路は一を訊いて一を知る。 私も一を訊いて一を知る。 そういうことだ。」
子路曰く、「俺はやっぱりバカだと言うことですか?」
子曰く、「バカとは一言も言ってないぞ! 私と子路は一を訊いて一を知る同類で類友なんだよ。」
子路曰く、「俺と先生が類友ですか?」
子曰く、「そうだ! 子路、お前は私が教えたことを必ず実践しようと努めたね。 お前は一を訊いて一を実践して、その中で体得して、身について一を知る。 それが子路の持ち味で生一本のところだ。」
子路曰く、「先生、それって俺のこと誉めてるんですか?」
子曰く、「そうだ!」
子路曰く、「へへへへへ・・・ なんか気分が良くなってきちゃったなぁ~。」
子曰く、「子路は、まだ一つの教えが身につかないうちに、私が新たなことを教えようとすると、『一つの教えが消化不良をおこしているのに、新しい教えなど知りたくない!』と逃げ回っていたな。 子路のそんなところは、お前だけに備わった顔回、子貢にない得難(えがた)い資質だ。 その資質はお前のかけがえのない宝だよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート282」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「ここへ来たのは、子路(しろ)に折り入って話したいことがあってな。 子路の察しの通りだ。」
子路曰く、「こんな真似されちゃ~、君子や仁者でなくとも誰でも察しがつきますぜ!」
子曰く、「なら話がしやすい! それでだ、お前の弟弟子の顔回(がんかい)のことだ。」
子路曰く、「顔回がどうしたんですか?」
子曰く、「私は、息子の鯉(り)を亡くした。 私も年だ。 私は孔子一門を顔回に任せて引退しようと思う。 それについて、何をおいても子路に力になって欲しいんだよ!」
子路曰く、「先生は、やっぱり顔回が一番可愛いんですね!」
子曰く、「そうかもしれんが、私亡き後の一門の存続がかかっている。 私は顔回もそうだが、子貢(しこう)や私を信じて慕ってくれる弟子達は皆かわいいんだよ!」
子路曰く、「先生、俺はどうなんですか?」
子曰く、「子路よ、私とお前は同類だ!」
子路曰く、「何が同類なんですか?」
子曰く、「私は、子貢に戯(たわむ)れに、『お前と一歳年上の顔回とはどっちが優秀かね?』と訊(き)いたことがあるんだよ。 すると子貢が、『私なんかとても彼とは比べものになりません。 彼は一を聴いて十を知りますが、私は二まで知るのがせいぜいです。』と答えたんだよ。 顔回をライバル視しているあの負けん気の子貢にしてはバカにしおらしい返事だったからね。 『そうだろうな、お前ばかりじゃないぞ! この私だって回には及ばないもんなぁ』となぐさめてやったんだよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート281」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、無言!
子路(しろ)曰く、「それで先生は、俺にわざわざ川の話をしたくてドアをこじ開けてまでおしかけて来たんですか?」
子曰く、「子路よ! もう少し察しを良くしたらどうなんだ。」
子路曰く、「何を察しろと言うんですか?」
子曰く、「私は、子路に、この景色を見て、『時の流れは早いものだ。 子路も私もお互いに年をとったな!』とこう言っているんだよ!」
子路曰く、「先生、『お互い年とったな!』そんなわかりきった話をするために俺の口に水を流し込んだんですか? 俺に言いたいことがあればはっきり言って下さい!」
子曰く、「子路よ、以前は毎晩のように、我が理想と仰ぐ魯の始祖の周公様の夢を見たものだが、この頃はとんと見なくなってしまったよ。 これも老化現象なのだろうかねぇ。」
子曰く、「甚だしいかな、吾が衰(おとろ)えたるや。 久しいかな、吾れ復(ま)た夢に周公を見ず」。
子路曰く、「先生! そりゃー年をとって、一つずつ若くなっていくなら、結構なことですよ。 そんな訳にゃいきませんよ。 70近くにもなりゃ、あっちこっち頭や体に故障がでても不思議じゃありませんぜ。 俺は右肩が四十肩で、左が五十肩で、合わせて九十肩で、首から肩がコッチコッチに固まって、なかなかとれませんぜ。 夢に周公が出てこないくらいで、気の弱いこと言わないで下さいよ!」
子曰く、「子路よ、お前は昔から変わらないな!」
子路曰く、「そりゃそうですよ。 昔っから子路は子路ですよ! 変わってませんぜ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート280」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
屋上に上がった子路(しろ)は、先生の後ろ姿を見て何か一抹の寂しさを感じた。
子路曰く、「先生、お待たせしました。」
子曰く、「おお、子路! 構わんよ! 私が勝手に押しかけたのだ。 とにかく手荒なまねをした。 子路よすまない。 許しておくれ!」
子路曰く、「わかりました。 許します! 先生、それより、俺に話とは一体何ですか?」
子曰く、「まあ、子路、そう急くな! この景色を見てごらん・・・ 実に美しい眺めじゃないか!」
子路曰く、「先生、俺は毎日窓から見ている眺めですよ! 今さら特別な景色じゃないですがね。 何か先生、おセンチになっちゃって、どうかしたんですか?」
子曰く、「ま~、そうかもしれないな! 私はこの魯の国で生まれ、父を三歳の時に亡くし、 十九歳で結婚しその翌年に長男の鯉(り)が生まれた。 二十四歳で最愛の母を亡くした。 私は今年になって、内なる神のメッセージを受けて、齢(よわい)六十九で子路や顔回ら弟子と共に生まれ故郷に帰って来た。 帰るや否や、長男の鯉を亡くした。 私も鯉もこの魯の国の大地に生まれ、ここで育ち、仁の道を求めた・・・ 子路、この屋上から川が見えるね。」
子路曰く、「俺は遠視なのでよく見えますよ。 何ってことはない川ですよ。」
子曰く、「子路、お前は近眼じゃなかったのか? まぁ、それはどうでもいいことだ・・・子路よ、私は川のほとりに立つたびに思うんだよ。 時の流れはまるで川のようだ。 こんこんと流れ来たって、とうとうと流れ去ってゆく。 待ったなしにね。」
子、川の上(ほとり)に在りて曰く、「逝(ゆ)く者は斯(か)くの如きか。 昼夜を舎(や)めず」。
子路曰く、「どこかで聞いたことがある歌のセリフのようですね! そうだ、美空ひばりの『川の流れのように』だ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート279」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
孔子寮の寮母がバスタオルを持って子路の部屋へ、下男と共にやって来た。
寮母曰く、「子路(しろ)様、バスタオルを持って来ましたよ。」
子路曰く、「あっ、ありがとう。」
寮母曰く、「先生もずいぶんと無茶をされますね!」
子路曰く、「ああ。」
下男曰く、「先生はどこにいかれたのですか?」
子路曰く、「上だ。」
下男曰く、「屋上ですか?」
子路曰く、「ああ、この上だ。」
下男曰く、「ああ、そうですか! こんなことされちゃ、当然おかんむりですよね!」
子路無言!
下男曰く、「子路様が口をきかなくなったということは、近寄らないほうがよろしいようで・・・。 私は先生の所に行って来ます。 子路様お風邪などひかれないように十分ご注意下さい!」
子路曰く、「おい、それ以上よけいなこと言うと、このドアのようになるぞ!」
下男曰く、「お~お、触らぬ子路に祟(たた)りなし! 私はこれで失礼いたします。 ごめん下さい!」
寮母曰く、「子路様、先生を怒らせるようなことしたの?」
子路曰く、「それは俺の方が聞きたいぜ! このドア見てくれ! これじゃおちおち寝られねえから、別の部屋に移るから用意しておいてくれ!」
寮母曰く、「子路様、空き部屋はないですよ!」
子路曰く、「なら、叩き出せ!」
寮母曰く、「先生は屋上でお待ちでしょう。」
子路曰く、「ああ、着替えたらすぐ行く。 それにしても頭がガンガンする。 え~い、いまいましいじじいだ。」
屋上に行って戻って来た下男曰く、「寮母さん、熱いブラックコーヒー1杯と熱いカフェカプチーノを1杯、屋上にいる先生の所へ頼む!」
寮母曰く、「はい、かしこまりました。」
子路曰く、「おい、この寮でカプチーノなんかオーダーできるのか?」
寮母曰く、「はい、できますよ! 子路様もカプチーノにしますか?」
子路曰く、「俺はホットコーヒーでいい!」
寮母曰く、「はい、ご用意します。 ではね!」
子路曰く、「ああ、パンツまでびしょ濡れだ。 着替えてさっさと行くか!」
子路は着替えて、ブツクサ言いながら屋上に行った。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート278」だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子路(しろ)! やっと起きてくれたか。」
子路曰く、「『やっと起きてくれたか』って、先生は俺を殺すつもりですか? 俺が先生に何をしたと言うんですか?」
子曰く、「子路よ、落ち着け!」
子路曰く、「こんなことされて、落ち着いていられますかい! 冗談じゃありませんよ。 これが君子たるもののすることですか!」
子曰く、「まあ、そう怒るな。 子路がなかなか私のところへ来ないので、私の方から来たまでだ。」
下男にむかって子曰く、「子路が風邪をひくといかん。 寮母さんにバスタオルを2~3枚持って来るように頼んでくれたまえ!」
下男曰く、「はい、すぐに持って来るように言います。」
子曰く、「子路よ! 私はお前に話をしに来たんだ。ここの部屋では話ができん! 寮の屋上で子路と私の二人で話がしたい。」
子路曰く、「先生、こんなまねしてまで話したい話って何の話ですか? 頭がガンガンしてますから、むつかしい話なら来年にして下さい!」
子曰く、「お前と私の仲だ、、理屈を言っても始まらんだろう! さあさあ、機嫌を直しておくれ!」
子路曰く、「わかりましたよ! すぐ着替えますから、屋上で待っていて下さい。」
子曰く、「そうだ! 子路は熱いブラックコーヒーが好きだったね! 目覚まし代わりに寮母さんにとっておきの熱いコーヒーを入れさせよう。 では屋上で待っている。」
そう言うと孔子先生は部屋から出ていった。
子路曰く、「あ~あ、人の部屋だと思って、ドアをこじ開けやがった。 ジジイのくせに乱暴なことをする。 日頃君子というのは考え方は正義を根本とし、行動は礼儀にかない、言葉は謙遜で、人々から信頼されて、物事を成就する。 誠に立派な人物のことを言うんだ。 これが立派な人物のすることかって言うんだ。 ちきよう! 先生じゃなかったら、手足の骨をへし折っているところだ! ハァ~、ハクション! ちくしょう! 風邪ひいちまうぜ!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート277』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
下男曰く、「旦那様、水を汲んできました!」
子曰く、「子路(しろ)の顔に目がけて水を浴(あ)びせなさい!」
下男曰く、「えっ! 私がやるのですか? 旦那様、それはご勘弁を!」
子曰く、「さっさとやりなさい! 後の責任は私がとります。」
下男曰く、「旦那様、後の責任をとっていただけるのなら、先に責任をとってください!」
子曰く、「上手いこと言うね! おぬし、できるな! 下男にしておくにはもったいない。 塾生にならんか?」
下男曰く、「私は先生のお世話で十分でございます。 御遠慮します。」
子曰く、「君子とはいかんまでも、それなりになるのにおしいことだ。」
下男曰く、「旦那様、私は恐ろしくて出来ません。 子路様を怒らせると大変なことになります。 何をされるかわかりません。 お~、恐ろしや、恐ろしや。 くわばら、くわばら!」
子曰く、「この臆病者! バケツを貸しなさい! 老骨に鞭うって私がやるわ!」
孔子先生は、近くにあった「孫の手」を腰に差し込んで、バケツを持って子路の口にゆっくりと流し込んだ。
最後の水を流すと、子路は咳こむように「ゴホ ゴホ ゴホ」と水を吐き出した。
孔子先生は、すかさず、腰に差していた「孫の手」をとって、子路の耳元でバケツを叩いた。
子曰く、「子路、起きろ! (ガンガン ガン) 子路、起きろ! (ガン ガン ガン) 子路、起きろ!」
これには寝起きの悪い子路もたまらなかった。
子路曰く、「ゴホ ゴホ ゴホ どこのどいつだ、俺の寝込みを襲うとは! ふていやつだ。 首根っこへし折ってくれるわ。」と飛び起きた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート276』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
下男は、ドアの隙間にバールを差し込んだ。
下男曰く、「旦那様、こじ開けますが、本当によろしいですね!」
子曰く、「くどいぞ!」
下男は力いっぱいドアをこじ開けた。
下男曰く、「旦那様、開きました!」
子曰く、「御苦労! では、入るぞ!」
子路の部屋に入って、孔子は思わず臭くて鼻を押さえた。
下男曰く、「これはひどい! 『男やもめにうじがわく』とは昔の人は上手いこと言いますね!」
子曰く、「感心している場合じゃない! 早く窓を開けなさい! 臭くて息ができん。」
下男曰く、「先生、窓を開けました!」
子曰く、「こんなに狭い部屋なのに、子路(しろ)はどこにいる!」
下男曰く、「先生、この押入れの中じゃないですか?」
子曰く、「さっさと開けなさい!」
下男は押入れを開けた。
そこには酒に酔い潰れて大いびきをかいている子路が寝ていた。
下男曰く、「子路様!起きて下さい! 先生が来てますよ! 子路様!起きて下さい!」
子曰く、「子路、起きろ! 喝ッ!」
孔子は、子路の頬を軽く叩いた。
子路寝ぼけて曰く、「俺様が『“こ”の一番』だぞ! 先生~、いのち~。」
子曰く、「子路、起きろ! 目を覚ませ!」
子路目を開けて曰く、「あっ先生! これはこれはお久しぶりです! 先生、ここはどこですか? ふにゃふにゃ・・・」
子曰く、「子路の部屋だ! 起きろ!」
子路曰く、「もう少し寝かせて下さいよ。 もう少し・・・ ガァー ガァー ガァー」
下男に向かって子曰く、「バケツに水をくんで来てくれ!」
下男曰く、「どうされるんですか?」
子曰く、「いいから、早くしなさい!」
下男曰く、「はい、すぐに!」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート275』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
孔子先生は、下男が呼びに来るまで、腕を組み目を閉じたまま椅子に座っていた。
下男曰く、「旦那様、寮母さんに連絡がつきました。 バールは寮にあるので用意しておきますとのことです。」
子曰く、「そうか、では行くぞ!」
下男曰く、「はい。」
場所は変わって、孔子寮の玄関である。
玄関に寮母がバールを持って待っていた。
寮母は、下男にバールを渡して曰く、「先生様、子路(しろ)様は何かやらかしたんですか?」
子曰く、「寮母さん、おはよう。 お元気かな?」
寮母曰く、「はい、お陰様で、元気で暮らしております。」
子曰く、「それは何よりだ。 子路の部屋はどこかね?」
寮母曰く、「はい、3階の東南の角部屋です。 部屋番号は『この一番』です。」
子曰く、「ありがとう。 では、まいるぞ。」
下男曰く、「旦那様、この部屋です。」
子曰く、「酒臭いな! ドアを壊す前に、もう一度ドアを叩いて起こしなさい!」
下男曰く、「はい、旦那様。 (ダン! ダン! ダン! ダン!) 子路様! (ダン! ダン! ダン! ダン!) 子路様! 起きて下さい。 先生がおこしです。 (ダン! ダン! ダン!ダン!) 子路様! 先生がおこしです。 起きて下さい。 (ダン!ダン! ダン! ダン!)」
「この一番」の部屋からは無言であった。
子曰く、「この扉をこじ開けなさい!」
下男曰く、「先生、本当にやるんですか?」
子曰く、「問答無用!」
下男曰く、「はい、やります。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート274』だ。
諸君、居酒屋「論民」で深夜まで飲んでいた子路(しろ)、顔回(がんかい)、子貢(しこう)、神北(かんぺき)の4人が帰宅したその日の朝の孔子先生の書院の間から始まる。
孔子先生は、午後から神農廟大ホールで塾生総合の講義がある。
そのためいつもより2時間ほど早めに起きられていた。
孔子寮にいながら、ここのところ顔を出さない子路を慮(おもんばか)って、下男にいいつけてここに来るように申しつけた。
孔子先生は、年の開きのない古参の子路を内心では非常に頼りにしていた。
孔子先生は自分の亡き後は顔回に跡目を継がせたいと考えていたが、そのために子路の力が必要不可欠である。
子路とじっくりと話し合って協力を仰ぎたかったのである。
下男が孔子寮へ行って戻って来て曰く、「旦那様、子路様の部屋へ行ってきましたが、鍵がかかっていて入れませんでした。 ドアを叩いて大声で呼びましたが、起きてきません。 いかがいたしましょうか?」
子曰く、「子路は、部屋の中にいるのか?」
下男曰く、「はい、辺(あた)りがとにかくお酒の匂いで、臭くてたまりませんでした。」
子曰く、「マスターキーで開ければよいではないか。」
下男曰く、「そのように思いまして、寮母にマスターキーを出すように言いましたが、寮長の子路様がマスターキーを持って行かれて、他の部屋にも入れなくて困っていると言っていました。」
子曰く、「どうしょうもない奴だ! 私が直接叩き起こしに行こう! ドアごとこじ開けるからバールを持って、私について来なさい。」
下男曰く、「旦那様、ドアを壊してもよろしいのですか?」
子曰く、「かまわん! 修理代は子路に請求しなさい!」
下男曰く、「はい、すぐに御用意します。」
子曰く、「用意できたら呼んでおくれ。」
下男曰く、「はい、お呼びいたします。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート273』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
(Wikipediaより抜粋)
すると子貢(しこう)は「人は誰でも皆天が高いことを知っておりますが、では天の高さはどのようなものか、と聞かれたら皆知らないと答えるでしょう。 わたしは仲尼(ちゅうじ 孔子)の賢さを知っておりますが、その賢さがどのようなものであるのかは知らないのです。」(説苑)と孔子の偉大さを天の高さになぞらえて答えた。
またあるとき、叔孫武叔が(しゅくそんぶしゅく)「子貢は孔子より優れている。」と話したことを子服景伯(しふくけいはく)が子貢に伝えた。
子貢は「屋敷の塀に例えるなら、私の家の塀の高さは肩の高さぐらいでしょう。 ですから、屋敷の中の小奇麗な様子が窺えます。 しかしながら、夫子の家の塀の高さは高すぎて、ちゃんと門から見ないと中の素晴らしい建物や召使の様子は知ることはできないでしょう。 ですから、叔孫武叔がそういったのは無理ないことかもしれません。」(論語子張篇)と見事な例を引き、孔子が優れていることを表現した。
この子貢の言葉は今でも中国のことわざとして残っている。
春秋左氏伝には、国難に際して子貢が呉、斉などへ、外交官として使わされていることが散見している。(春秋左氏伝では子贛とも表記されている。同一人物とされる)
また、魯の大臣が外交の場で失敗して、子贛がいれば失敗しなかったのに、と残念がっている表現や、斉国から成という城市を取り戻していること、答えに窮した正使を助けていることなどの言動から、かなり有能であったことがわかるし、孔子にも勝ると一部で評価されるのも理解できる。
また、史記の記述によれば、魯を救うために越、呉、斉、晋に使いし後の縦横家(じゅうおうか)顔負けの弁舌をふるって魯を救い、呉を滅ぼし、越を覇者たらしめ、斉を弱めて晋を守ったとされる。
このような功績から、魯衛の宰相になったといわれる。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート272』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「唐変木(とうへんぼく)、お前の働きで、意外に早く片付いたぞ! 明朝、魯に戻るぞ! 帰り仕度の準備をしておきなさい。」
従者曰く、「旦那様、もう帰っちゃうんですか?」
子貢曰く、「お前、女房子供のところへ早く帰りたくないのか。」
従者曰く、「いいえ、それはないですけどね・・・ せっかく旦那様も実家に来られたのですから、温泉にでもつかってもう少しのんびりして帰りましょうよ。」
子貢曰く、「お前、まだ飲み足らないのか?」
従者曰く、「えへへへへ・・・そうなんです。」
子貢曰く、「だめだ! 明朝かえるぞ。 いいな!」
従者曰く、「ヘェ~イ! かしこまりました。」
諸君、明朝、子貢と従者は無事、一路、魯に旅立ったのである。
諸君、子貢の弁舌が優れているのは有名な話であるが、師に対する尊敬の念慮と彼の誠実さはこんなところに表れている。
(Wikipediaより抜粋)
あるとき子貢が斉の景公に「あなたは誰を師となさっているのか」と聞かれたとき、子貢は「仲尼(孔子)が私の師です」と答えた。
しかし子貢は景公に「仲尼は賢いですか」と問われると即座に「賢いです」と答えたものの、「どのように賢いのですか」と問われると「存じません」と答えた。
景公はいぶかしんで「貴方は仲尼は賢いと言いながら、その賢さがどのようなものであるのかは知らないという。それでよろしいのですか」と聞いた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート271』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)は、主人留守中ではあるが、衛の実家に用向きがあってこちらへ来たこと、そして、当主の友人で突然ではあるが、奥方にぜひご挨拶をしたい旨を書状にしたため、家人に取り次ぐよう申し入れた。
しばらくして、家人の者より口上が述べられ、特別お目通りが許されて正門が開かれた。
ハンサムな神北(かんぺき)だけに子貢は奥方はどんな美人かとイメージをふくらませていたが、実のところ奥方はしもぶくれのおたふく顔で小太りの女性であった。
しかし、今の美人感と異なり、その当時では、このような女性が見目(みめ)麗(うるわ)しい美人として持てはやされていたのだ。
子貢の好みは、目鼻立ちがはっきりした、スレンダーな女性が好みであったので、子貢の勝手な期待を裏切られることになったが、一たび対座して話をすると、かなりの弁舌家で話術も巧みな才女であった。
奥方は子貢の真意を探るようであったが、孔子の門弟の一人であることを包み隠さず潔く伝えたため、奥方も子貢の誠実さに心打たれて事情を話してくれた。
神北は、奥方だけには、どこで何をしているのか伝えていたのである。
祝鮀(しゅくだ)は娘婿に「弟子となって孔子塾に潜入せよ! 孔子を祝鮀の政治顧問となるようつなぎをつけよ! また、弟子の中で、これはという逸材を見出し渡りをつけよ!・・・等々」であった。
そして、衛の霊公が重い病にかかっており、今にも命が危ういという情報を得た。
祝鮀は、霊公が亡くなれば、衛は家督争いで、国が乱れることを恐れ、その対処方法を孔子に相談したかったのである。
それを食い止めるためにも、孔子のコンサルティングが不可欠との祝鮀の判断とのことであった。
子貢は、奥方に対面して、神北(かんぺき)と祝歓迎は間違いなく同一人物であることが明らかになった。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート270』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
従者曰く、「屋敷の周りを掃除している祝(しゅく)家の下男らしき者に聞いたんですよ! 『ダンナ様いや、御主人様は御在宅ですか?』と」
子貢(しこう)曰く、「ほう、それで。」
従者曰く、「下男が『ダンナ様はお仕事で御留守をされている』と返事が返ってきたんですよ。 そこですかさず、お金をちらっと見せて人相書きを出して『ちょっとこれを見てくれよ』と同時に下男の袖の下にお金を入れたんです。 『いいよ』と言って下男の奴はニヤッと笑っていやがった。 そこで『人相書きの御仁はお前のご主人様か』とたずねたんです。 そうしたら、下男曰く、『良く似てる。 多分うちの旦那様だろう』と言うんですよ。」
子貢曰く、「唐変木! よくやった。 誉めてやるぞ!」
従者曰く、「へえ、どうも。」
子貢曰く、「なんだその手は? 褒美(ほうび)でもくれとでも言いたいのか?」
従者曰く、「旦那様、心付けで結構です。」
子貢曰く、「お前ってやつは抜け目がないな! ギャンブルに使うんじゃないぞ! 女房、子供の土産に使うんだぞ。 ほら、もっていきな!」
従者曰く、「こんなに頂けるんですか! ありがとう存じます。」
子貢曰く、「明日、私が出向いて祝家に届けものをしよう! 今一度、本人かどうか奥方に確認して来るとしよう!」
従者曰く、「旦那様、主(あるじ)は留守ですよ! それに内密の仕事じゃないんですか?」
子貢曰く、「わかっている! とにかく、奥方に会ってくるよ。」
明けて、子貢は正装の身支度をして、従者を引き連れ、実家の店の極上の酒と魯の特産品を持って祝家に赴いたのである。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート269』だ。
諸君、姓と氏は、中国でも漢代以降は区別が無くなるが「姓」は血縁関係にある一族全体の呼称であり、「氏」は一族の中の誰を先祖とするかや、職業や居住地によってつけられた呼称である。
中国人は五千年前から「姓」を持っており、その数は現在では一万二千以上ある。
ちなみに大半の人が明治になって「姓」をつけた日本人は、三十万以上ある。
中国では一文字姓が圧倒的で、2005年の調査では、「李」「王」「張」がベスト3で、合計二億八千万人を占めている。
少数派ながら、「司馬」「公孫」「諸葛(しょかつ)」「欧陽」など二文字姓もある。
中国では、生まれた子供は男女問わず父親の姓を名乗り、娘は結婚しても姓を変えない。
これは、子供が両親と同姓の者と結婚するのを血族結婚であるとして忌避する「同姓不婚」とういう風習に由来する。
諸君、昨日の引き続きであります。
従者曰く、「だんな様! だんな様に喜んでもらうために娘婿の自宅を突き止めたんですよ!」
子貢曰く、「唐変木(とうへんぼく)! よくやった。 後で甕(かめ)ごと飲ませるからな! もったいぶらずに話しなさいよ。」
従者曰く、「へい、甕ごとですか! ありがとうござんす。 こちとらも調べがいがあったってもんでげすよ!」
子貢曰く、「唐変木! 飲み過ぎるなよ。」
従者曰く、「へえ、それで娘婿の自宅は大きな屋敷なんですよ! 『祝(しゅく)歓迎』と書いてあったのでどこかの温泉街のアーケードかと勘違いしちまったんですがね! 実はそれは表札なんですよ!」
子貢曰く、「おい!唐変木、お前はボケでおれはツッコミか! 漫才やってるんじゃないぞ!」
従者曰く、「へぇ~い、ボケかましてすんません!」
子貢曰く、「神北(かんぺき)の名は、『祝歓迎(しゅく-かんげい)』というのか。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート268』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)は実家に着くと、内務大臣の祝鮀(しゅくだ)の臣下に神北(かんぺき)そっくりな者はいないか調べることにした。
子貢の実家は代々の造り酒屋で、衛国御用達の家柄であった。
そんなことからも、店(たな)にでいりする商人(あきんど)やお届けにあがる内務省の役人とも贔屓(ひいき)があった。
そんなこんなで、どうやら祝鮀の娘婿に良く似ているという情報を得た。
従者曰く、「だんな様! だんな様! 大変だ!」
子貢曰く、「おお、唐変木(とうへんぼく)、遅かったな!」
従者曰く、「ハァ ハァ ハァ ハァ・・・だんな様! わかりましたよ。」
子貢曰く、「ずいぶんと息を切らしているじゃねぇか。 水でも飲め!」
従者曰く、「いえいえ水は結構ですよ。 水はもったいない。 ここの造りたてのお酒をとりあえず一杯お願いします。」
子貢曰く、「おい、唐変木、慌てるな。 後でゆっくり飲ましてやるよ。 ここは売るほどあるんだ。 まず水を飲んで落ち着け! ほら、水だ!」
従者曰く、「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ あ~ぁ、うめぇや! ・・・そうだ、そうだ。 だんな様が私めに描いて下さった人相書きの男にそっくりの者がいるとのことでした。」
子貢曰く、「誰にそっくりなんだ?」
従者曰く、「祝大臣の娘婿で、同じ『祝』です。」
子貢曰く、「神北の野郎、結婚していたのか。 大臣の娘婿とは恐れ入ったな。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート267』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)一人つぶやいて曰く、「木札に書かれた『祝』の文字とは、何を意味しているのだろうか?」
従者曰く、「だんな様! 何を手掛かりに探すのですか?」
子貢曰く、「『祝』という文字だ!」
従者曰く、「『祝』の文字だけですか・・・ それだけじゃ、雲や風を掴(つか)むような話ですよ!」
子貢一人つぶやいて曰く、「お前に言われなくてもわかっとるわ。 そうだ! 霊性心からくる霊感というものを引っぱり出せばわかるかもしれないな。 理屈を言わなきゃ霊感が出てくると先生が言っていたな。 俺は理屈っぽいところがあるからな。 よし、理屈を言わないことにしよう!」
従者曰く、「だんな様、何をブツブツ独り言を言っているのですか? 気持ち悪いですよ!」
子貢曰く、「・・・ おい、ひらめいたぞ! 『祝』は人の名字だ。」
従者曰く、「だんな様、衛(えい)の国にも、祝さんは大勢いますよ!」
子貢一人つぶやいて曰く、「お前にいちいち言われなくともわかっとるわ。 ・・・ そういえば、先生が魯の大夫(たいふ)季康子(きこうし)との対話でこう言ったと聞いたことがある。
・・・・・・・・・・
子、衛の霊公(れいこう)の無道を言う。 康子曰く、「それはかくのごとくんばなんぞ喪(ほろ) びざる」。 孔子曰く、「仲叔圉(ちゅうしゅくぎょ)は賓客を治め、祝鮀(しゅくだ)は宗廟を治め、王孫賈(おうそんか)は軍旅(ぐんりょ)を治む。 それかくのごとくんば、なんぞそれ喪びん」。
先生が『衛の霊公は為政者として失格だ。』と批評した。
季康子は早速聞き咎めてこう言った。『あなたの言われることが事実なら、国は亡びているはずではないか。』
すると先生は『それは短見(たんけん)です。 衛では、外務大臣じ仲叔圉、内務大臣に祝鮀、防衛大臣には王孫賈という人物が控えています。 このように各部署に有能な人材を得ている以上、衛の国は安泰です。』と答えた。
・・・・・・・・・・
確かそう聞いたな。 待てよ・・・ もしかして・・・ 『祝』の文字は内務大臣の祝鮀のことかもしれんな。 とにかく実家に戻ったらすぐ調べるとしよう。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート266』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
孔子の命を受けた子貢(しこう)は、神北に離れを貸していた商家の手代に賄(まいない)を渡して、神北の素性を聞いたが、はっきりしたことはわからなかった。
この商家は、衛と魯(ろ)の特産品の取引をしているため荷馬車が私兵に守られて互いの国を行き来をしていて、毎月、「1」の日と「15」の日に荷が出て、「10日」と「25日」に衛から荷が届くということだった。
その荷の中に、「差出人はわからないが、荷札に祝(しゅく)という文字が書かれた神北宛の物が入っていた。」ということまで聞き出すことができた。
たぶんその荷の中に、神北に命じた者の木の札に墨で書かれた手紙が入っていて、荷のやりとりをしながら、神北もなんらかの情報を送っていたと推論できる。
子貢は、急いで従者に旅支度をさせ、即日、衛(えい)に旅立った。
そして、子貢はことのほか喜び勇んで出掛けた。
なぜなら、衛は子貢の生まれ故郷の国で、実家に立ち寄ろうと思っていたからである。
参考までに、衛の国は、中国周代の諸侯国の一つである。
武王の弟、康叔(こうしゅく)を祖とし、朝歌現河南省内に都があった。
紀元前209年、秦(しん)に滅ぼされた。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート265』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「確かに! 私の言った言葉だ。 回よ! 私を評して、生来の忠恕(ちゅうじょ)の教育者とは的を射ているかもしれないね!」
顔回(がんかい)曰く、「はなはだ失礼ながら、もう一つ言わせて頂くなら、先生は、忠恕の心の思想家でもあります。」
子曰く、「回の評だ。 ありがたく受け取るとするよ! 自己の内にある良心を偽らぬこと忠の心と他者への思いやりの心、つまり恕(じょ)の心とが人倫の根本であり、万古不易(ばんこふえき)の人間の真理でもあるからね。 私はそう確信している。」
顔回曰く、「私はそうした先生のもとで、人生真理を学べることを衷心(ちゅうしん)よりありがたく日々感謝しております。」
子曰く、「人間の心の奥底には、本当に神聖な種火が存在する。 この火の明かりは、心の中を照らす聖火の松明(たいまつ)である。 この神聖な良心の炎を消してしまうと、暗夜の中をさまよってしまうことになる。 真我の中にこの火がある。 内在する神性の火とも、霊性の火とも、仏性の火とも言うんだ。 この種火は、万物の霊長たる人間には、生まれながらにして備わっている火なんだ。 この火が良心の元をなしているんだよ! 私はそう確信している。」
顔回曰く、「はい!」
子曰く、「回よ! 自らの聖火の松明を決して手放してはならない。 その灯を消してはならない。 その灯とともに人生の道を歩(あゆ)んで行きなさい!」
顔回曰く、「御教授ありがとうございます。」
子曰く、「間もなく宰我(さいが)も来るであろう。 近いうちに子路(しろ)ともじっくり話をするつもりだ。 私も結婚式に行く仕度もある。 回よ、頼りにしているぞ。 宜しく頼む!」
顔回曰く、「はい、先生御安心下さい。 では先生、これで失礼します。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート264』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
顔回(がんかい)曰く、「先生は、生来の忠恕(ちゅうじょ)の教育者なのですね!」
子曰く、「おいおい、回よ、私をヨイショして棚の上のボタモチに祭り上げてはいかんぞ!」
顔回曰く、「いいえ! 先生、覚えておられますか? 『子、匡(きょう)に畏(い)す。 顔淵(がんえん)、後(おく)る。 子曰く、“われ女(なんじ)をもって死せりとなす”。』 先生と子路先輩と門弟数名が匡の国で暴徒に取り囲まれて逃げる時に、私一人が皆にはぐれてしまいました。 私は必死で暴徒の群れをかいくぐって、先生一行を追いかけました。 ようやく私は先生に追いついて、先生の顔を見るなり胸がジーンと熱くなりました。 先生は私の顔を見るなり『おお、生きていたか!』 私はまたジーンと熱くなりました。」
子曰く、「覚えているぞ! 忘れはしまい。 顔回曰く、『子在(いま)す。 回なんぞ敢(あえ)て死せん』。 回は私にこう言った、『先生の生きておられます限り、どうして私が先にしねましょうか!』 あの一言は、うれしかったぞ!」
顔回曰く、「先生、厩(うまや)が火事にあった時のことを覚えていますか?」
子曰く、「よ~く覚えている。」
顔回曰く、「先生が朝廷から退出してこられて、何事も無かったかのように落ち着かれていました。 そして先生が厩番に最初に言われた言葉を忘れられません。」
子曰く、「よく覚えているぞ!」
顔回曰く、「『怪我人は無かったか?』 馬の安否ではありませんでした。 厩の管理責任者の厩番を責めることもありませんでした。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート263』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
顔回(がんかい)曰く、「子貢(しこう)君と他に何を話されたのですか?」
子曰く、「回よ、子貢に関心があるのかね?」
顔回曰く、「はい、私とは年も一つ下で年子(としご)の実の兄弟のようなものです。 性格の違いもありますが、お互い良きライバルです。 私は彼の行動の実践において間一つ遅れるところがあります。 機転の利(き)くところと俊敏さは真似ができません。 私はじっくり考えて行動するタイプなので、彼を見ていると何かと刺激になります。」
子曰く、「ほぉ、そうかね! お互い切磋琢磨して自分を磨き、向上していくことははなはだ良き事。 門人全体の意識も高まろう。 大いに結構だ。」
顔回曰く、「して、何を話されたのですか?」
子曰く、「回には、時おり話していることだが、『どうして先生には、霊魂の固有性能を見分けることが出来るのですか?』と子貢に問われた。」
顔回曰く、「それで、何とお答えになったのですか?」
子曰く、「『霊魂には心がある。 その心を霊性心と呼んでいる。 霊性心は、我々人類の精神のみに特有された極めて優秀性を有する最高給のものだ。かの霊感とか霊智とかいうような特殊なものは、いずれもこの心が発露するものだ。』と答えたが、子貢も『正しい霊感、霊智』に興味を持ったようだ。」
顔回曰く、「それはそれは良かったです。 先生が私一人のときだけのマンツーマンで話される内容ですね。」
子曰く、「そうだね。 霊性心の話をしたのも、彼は器としては最高のものであっても、器のままでいて欲しくはないのだ。 その器を使いこなす存在になりかわって欲しいと願っているからだよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート262』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)と入れ違いで顔回(がんかい)が孔子書院の控えの間に訪れた。
顔回曰く、「顔回です。 先生、お呼びでしょうか?」
子曰く、「おお、回よ! 中に入ってきておくれ。」
顔回一礼して曰く、「失礼します。」
子曰く、「さぁさ、ここにお座りなさい。 茶を入れよう!」
顔回曰く、「先生、どなたかお客様が来られていたのですか?」
子曰く、「いいや、客ではない! 先程まで子貢と話をしていたんだ。」
顔回曰く、「子貢君とですか。 このところ彼とゆっくり話をしていませんので、顔を合わせたかったですね!」
子曰く、「そうか。 実は、子貢には私の用向きを頼んだ。 しばらくの間留守をする。 すまんが、回よ! 子貢留守中に代理を務めてくれないか?」
顔回曰く、「私は司会典礼役は、子貢君のように慣れていませんので代理が務まりますか・・・ わかりません。」
子曰く、「いや、司会典礼役は、宰我(さいが)に代わってもらう。 回を呼んだのも他でもない、この機会に孔子塾の塾頭補佐をしてもらえんか! 門弟にも通達しておこう。」
顔回曰く、「塾頭補佐ですか! 申し訳ありませんが、回は子路(しろ)先輩を差し置いては出来かねます。」
子曰く、「子路に断っておきたかったが、毎日顔を出していたものが、このところ、一切t私の所に顔を出さないんだ。 性急ですまんが、これは是非に回に頼みたい!」
顔回曰く、「はい、子路先輩が快く了承して頂ければ、仰せの通りに・・・」
子曰く、「では、臨時ということで受けてくれ!」
顔回曰く、「はい、わかりました。」
子曰く、「さあ、朝積みフレッシュハーブティーだ。 一服しなさい!」
顔回曰く、「はい、いただきます。 ・・・子貢君の用向きとは何ですか? かなり急ぎの用なのですね!」
子曰く、「急ぐと言えば、そう言えるかな! まぁ~それはそれだ。 私も4~5日親戚の結婚式で留守をする。 留守中よろしく頼むぞ!」
顔回曰く、「はい、かしこまりました。」
子曰く、「先ほど子貢が、回の才能に嫉妬していると言っておったぞ。」
顔回曰く、「子貢君は、私の持っていない政治家としてなしていく弁舌の才があるじゃないですか! 私への嫉妬は私の預かり知らぬところです。」
子曰く、「回よ! それだけ注目の的で、一目置かれているんだよ。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート261』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子曰く、「子貢(しこう)よ、この話は私と君だけの秘密だ。 孔家門弟及び君の家族にも他言無用だ。 いいね!」
子貢曰く、「はい、誰にも話しません。」
子曰く、「これは路銀だ。 渡しておく。」
子貢曰く、「はい、お預かりします。」
子曰く、「頼むぞ。 これで用件は済んだ。 有意注意を怠らず、気をつけて行きなさい!」
子貢曰く、「はい、先生、回さんに『子貢が“留守中をお願いします!”とくれぐれもよろしく言っておった』と伝えて下さい。では失礼いたします。」
子曰く、「子貢よ、回に伝えておこう!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
諸君、子貢は、孔子の弟子にして孔門十哲の一人であることはすでにご承知のことと思う。
改めてここで、彼のプロフィールを紹介しよう。
本名は端木賜(たんぼくし)。
姓が端木、名は賜(し)、字が子貢。
衛の人。
弁舌に優れ、衛、魯でその外交手腕を発揮する。
また司馬遷(しばせん)の「史記」によれば子貢は魯や斉の宰相を歴任したともされる。
さらに「貨殖列伝」にその名を連ねるほど商才に恵まれ、孔子門下で最も富んだ。
孔子死後の弟子たちの実質的な取りまとめ役を担った。
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風
諸君元気ですかい、天意天風であります。
本日の一日一話。
天風人語のテーマは「論語(ろんご)と算盤(そろばん)と天風哲学(てんぷうてつがく)と電卓(でんたく)〜論語創作ものがたり パート260』だ。
諸君、昨日の引き続きであります。
子貢(しこう)曰く、「はい、先生! 至らぬ私ですが精一杯努力いたします。」
子曰く、「さて、ずいぶん気分も落ち着いてきたようだな。 もう一杯、茶を入れよう。」
子貢曰く、「先生、私はもう結構です。 私への用向きがありましたのに、先生の話の腰を折ってしまいました。 申し訳ありません。 先程の話の神北(かんぺき)君のことですが・・・ 神北君を調べてどうするのですか?」
子曰く、「これは私の霊感だが、『神北』は偽名だ。 彼は誰かの命令を受けて私や孔子塾の門人を調べに来ている間者だ。 子路(しろ)の紹介で上手くもぐり込んだものだ。」
子貢曰く、「スパイということですか?」
子曰く、「そうだ!」
子貢曰く、「目的は何でしょうか?」
子曰く、「それは私にもわからない。」
子貢曰く、「先生、私が神北君を問い詰めてみますよ!」
子曰く、「それはならぬ! どんな素性であれ、塾生として受け入れたのだ。 かくたる証拠がなければ、問い詰めることはできない。 それゆえ調べて来てもらいたい。」
子貢曰く、「神北は何者か? 誰に命令されて? 何の目的でここにもぐり込んだのか? ・・・ わかりました。 早急に仕度をして、やつの動かぬ証拠をつかんできます!」
子曰く、「頼む。 君の留守中は回(かい)に代わりを務めてもらうことにする。 何にも案ずることはない! すでに回にはここに来るように呼んである。 子貢は旅の支度をして、すぐに出かけられるようにしなさい!」
子貢曰く、「はい、仰(おお)せの通りにいたします。」
この続きは明日また・・・。
今日一日、真我とともにあらんことを
天意天風